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375/382

No.375:ボルテージ

稲葉、ホントにかっこいい。

(※日ハムファンではありません。)

《ここで啓稜学院は守備のタイムを取ります。伝令の西陣が監督の指示を伝えます。》




西陣『お前達に任せた。だってさ。ボスは。』

青龍寺『…。』



棟方『他には?』


西陣『いや、特に無い。』



岩崎『リードしてるのは自分らです。攻めていきましょう。』

南條『打たれても俺達がキッチリ守ってやるぜ。』

中川『その通りっす!バック信頼してオッケーっす!』

氷『三振狙わなくても、アウトひとつ取れば勝ちなんだからよ。みんなで、ひとつのアウト取ろうぜ。』



青龍寺『お前ら…。』




棟方『だってさ。翔冴クン。』


青龍寺『いやいやいや…』


氷『ん?』



青龍寺『………。』


氷『どした?顔が赤いぞ?夏バテか?』


青龍寺『…何でもねえよ。戻れ。俺なら大丈夫だ。』


棟方『なんだなんだ!?コイツ何か隠してやがるぞ!』


南條『お!?お!?』


氷『好きな人が出来たとか!?』


青龍寺『殺すぞ!なんでもねーから戻れっつーの!!』


棟方『ちぇっ。知りたかったのに。』


青龍寺『打たせるから。安心しろ。もう三振を特別意識はしてねーよ。』


棟方『…。』


青龍寺『アウトはみんなで築くもんだろ。頼むぜバック。』

棟方(翔冴…。変わったなぁ…。)


氷『おうよ!』

南條『うぉう!!』

中川『内野ニアベースで!』

(ニアベース:near ベース:近いベース)

岩崎『フライとかの声掛けもしっかりいきましょう!』

棟方『そうだな。最後こそ基本に忠実に。色気は要らん。貪欲にひとつのアウトを目指そう。』



『『『おしゃぁぁ!!!』』』


《集まっていた内野陣、元の定位置に戻ります。》




棟方『翔冴。もう一度言っておくが、ここはみんなで1つのアウト。もぎ取ろう。』


青龍寺『わかってるって。てめーもさっさと戻れ。とっとと優勝するぞ。』


棟方『よし!』



スタスタ…



青龍寺『………。』





『俺はな、とっくに信頼してんだよ。』




『テメーらをよ…。』










《7対2と5点ビハインドで迎えた9回の裏、邦南高校の攻撃、まずワンナウトから6番松坂の第2号アーチで1点を返すと、その後ツーアウト一三塁で1番小宮のライト前タイムリーで2点目を取って7対4。続く2番副島もライト前に繋ぎ、ツーアウトフルベース。一塁ランナーが帰ればたちまち同点。ここで打席には、3番エースの大場翔真。先程疲労からかマウンドで足をつってしまった青龍寺は続投。ここを執念で乗り越え、悲願の夏連覇なるか。それとも、これまで地方大会から、この甲子園にかけて、幾多の逆転劇を演じてきたミラクル邦南が、この決勝の舞台でも再び奇跡を起こすのか!?》






『『『ラーラララーラーラーラーラー♪オイ!!オイ!!ラーラーラ♪ラーラーラ♪ララーララー♪翔真!!!』』』


棟方『!?』

寺原『おぉ…。』



《ここで甲子園球場全体が米葉ジャンプならぬ、大場ジャンプ!!!!!場内のボルテージが高まってきた!!!!!邦南高校スタンド以外の、外野スタンドでも、この大場ジャンプ!!!!!》


大場『すっげぇな…。どんだけすげぇ場所なんだ…。甲子園…。』




青龍寺(コイツら全員黙らせたらキモチイイだろーな。)


棟方(はね除けるぞ。翔冴!!)







ビュゴォォゥゥッッッッ!!!!


ズッバァァァァーーーッッーーンッ!!!





『ボール!!!!!』




《初球は高めに少し浮いてボール!!!!!》







ズッバァァァァーーーッッーーンッ!!!







『ボール!!!!!』





『『ウオォオォォォオオオオオォォォ!!』』






《2球目も高めに外れた!!!マウンド上、青龍寺翔冴、疲労からか球が低めにコントロールできていません!!!》



大場『オラァァァ!!来いヤァァ!!!!』





『『『翔真!!!翔真!!!翔真!!!翔真!!!翔真!!!翔真!!!翔真!!!翔真!!!』』』






《場内は大きな!!大きな翔真コール!!!!!!》



棟方『頑張れ!!!翔冴!!!!』


氷『翔冴!!!自分のリズムで投げろ!!!!』


『『『翔真!!!翔真!!!翔真!!!翔真!!!翔真!!!翔真!!!翔真!!!翔真!!!翔真!!!』』』


氷(くそっ…!観客の声援がデカすぎてマウンドまで声が通らねえ…!?)




《ストレート2球、高めに浮いてカウント2ボール!!!》




《打つか大場!!!!》

《凌ぐか青龍寺!!!!》




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