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370/382

No.370:ゾーン

『9番、センター、慶野くん。』





『『ウワァァァァァァァ!!!!』』





《9回の裏、なんとしてでも5点を取らなければいけなかった邦南高校!!松坂のホームランで1点を返し、その後ワンナウトから氷室、代打木村の連打でランナー、一三塁!!!このまま勢いに乗りたい邦南、打席に慶野のアナウンスでスタンドが沸きます!!!》






慶野(改めて、すっげぇ舞台にいるって感じるな…。)



(最初は慣れなかったこの舞台での試合も、今じゃサイコーに楽しいし、アルプススタンドのみんなが心強い。)




(あとは、打つだけだ。)







棟方『立て直すぞ。翔冴。これが俺たちの目指した夏連覇への最後の試練だ。』


青龍寺『わかってる。』


棟方『さっきの木村へのリードはすまなかった。俺が焦った。』


青龍寺『終わったことは別にいいわ。それだけならさっさと戻れ。』


棟方『いや、もうひとつ言いたいことある。』


青龍寺『あ?』


棟方『マイナスなことを考えるのはやめよう。リスクとか、そーゆーのは、俺が考えるだけでいい。お前は自信持って、バッターを捩じ伏せることだけ考えろ。』


青龍寺『ここにきて精神論かよ。』



棟方『精神論じゃ、いかんのか?』


青龍寺『なんか精神論って、なんかイマイチ気に入らねえ気がしないでもない。』


棟方『いや、俺も基本そういうスタンスだけどよ、』



“よく考えてみたら、俺達この高校入って1番成長したのって、精神(メンタル)じゃね?ってさ。”



青龍寺『…。』



棟方『今まで色んな辛いことがあった。何回挫折したかもわからん。だけど、俺達はその都度立ち上がって、この舞台での頂点を目指してきた。』


青龍寺『…。』



棟方『夏の甲子園連覇。そのために俺達は、いつも全力プレーで、世間のみんなに認めてもらうためにも、一生懸命頑張ってきた。最初は、俺達への風当たりも滅茶苦茶強かった。だからこそ、』



“最後に、諦めなくて良かった、そう思えるようにありたい。”




青龍寺『…戻れ。』










『プレイッッ!!!!』





青龍寺(………。)










“捩じ伏せるッッッッ!!!!!!”








ズッッバァァァーーーーーッーーンッ!!!








【159km/h】






慶野『え…。』











『ストライークッ!!!!』








『『ウォオォォォォオオオォォ!!!!!』』









《ここで出ました自己最速ーーっっ!!!!159キロ計測!!!!!》





棟方(これだよ…。この球を待ってたんだよ。)







慶野『これって…』





赤嶋『ドラゴンのやつ…。』




(ゾーンに入りやがった……。)








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