No.369:Aggressiveness
___あれ…?___
___俺なんでこんな疲れてんの?____
ズバーーーッッッーーンンッッ!!!!
【148km/h】
『ボール!!!カウントスリーボール!!!』
《このストレートも浮いてしまった!!明らかなボール球!!これでカウントスリーボール!!青龍寺、優勝を目の前にして今一つ制球が定まりません!!》
棟方(木村は打力には劣るんだ!こいつでアウト取らねえと…!)
《バッターボックスの木村くんは甲子園での初めてのバッターボックス!しかしながら冷静にボールを見極めています!!》
木村(ストライク欲しいだろ…?俺だったらアウトは取りやすいと思ってんだろ?)
棟方(こいつなら置きに行ってもいい!絶対にフォアボールはやるな!しかもカウントはスリーボール。打力に自信のないこいつならまずは見てくるはずだ!)
青龍寺(球速は控えめに…まずストライク…)
ビュゴォォゥゥッッッッ!!!!
木村(こっちはフォアボールなんて要らねえんだよ!!好球必打!!!)
“舐めんじゃねぇぞ!!オラ!!!”
カキィィーーーッッーーッンッ!!!!
棟方(はっ!!このカウントで振ってきただと!?)
木村『抜けろ!!!!!』
《打球はセンター返し!!!!》
棟方『恭輔!!!!』
中川(ギリギリだが、飛び込んだら間に合わない!!)
氷『恭輔!!トスだ!!』
中川『氷サン!!』
パシッッ!!
《セカンド中川、体勢を崩しながらも逆シングルハンドでなんとか追い付いた!!!!しかし一塁スローは厳しいか!?》
中川『頼みますよ!!』
氷『おうよ!任せろ!』
ヒュッ!
木村『!?』
《セカンド中川、二遊間の打球にギリギリ追い付いてそのままショートの氷にグラブトス!!》
棟方『やれ!政成!!!』
《ショートの氷が一塁へ送球!!!》
木村『うおらぁぁぁぁぁ!!!!!』
ズザザザザザザザザザ!!!!!
《判定はどうだ!?タイミングはかなり微妙だが!?》
『セーフ!!!!セーフ!!!!!』
『『『うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!』』』
《判定は間一髪セーフ!!!!!代打木村、ノースリーから積極的に打っていって、最後は魂のヘッドスライディングでセーフをもぎ取った!!!啓稜学院の二遊間、中川と氷も素晴らしい連携を見せましたが僅かに及ばず!!!これでワンナウトランナー、一三塁!!!》
『邦南高校、選手の交代をお知らせします。ファーストランナー、木村くんに代わりまして、藤武くん。ファーストランナー、藤武くん。以上に代わります。』
《そしてすかさず代走に俊足の藤武を起用してきました邦南ベンチ!!この回、ありったけの戦力で絶対に勝ちに行こうという、強い意思が見えます!そしてこのチャンスの場面で、打席には9番の慶野!!!!》
『9番、センター、慶野くん。』