No.36:赤崎明日翔という女
一応…
RR…右投げ右打ち
RL…右投げ左打ち
RB…右投げ両打ち
LR…左投げ右打ち
LL…左投げ左打ち
LB…左投げ両打ち
赤崎『あなたを愛したことなんて一度もなかった。それが真実よ。』
小宮『明日翔?突然なに言ってんの?』
赤崎『だから…アタシはあんたなんか好きになった覚えは無いって言ってんのよ!』
小宮『…!?嘘だ。』
赤崎『嘘なんかじゃない。これがあなたの彼女の真実なのよ。』
西口『俺もこいつと付き合ってた頃…突然フラれた。そのとき理由はよくわからなかった。だけどそのあと気付いた。こいつが俺を振った理由は、小宮のことが好きだから。ってね。だからこそ小宮が憎かった。赤崎は好きだったから到底憎めなかった。小宮が俺らが付き合ってたことを知らなかったなんて思わなかった。知ってた上でオッケーしたのかと思ってた。けど違った。この女の真実を知ったのもちょっと前さ。ごめんな小宮。殴ったのも、全部勘違いから始まった。悪いのは全部赤崎…。さっき小宮が理由を知らないと分かったとき…素直にそう思えた。謝っても許されない事をしたのは分かってる。だからこそ小宮…いや、哲都にはこれからの人生…思いっきり生きてほしいと思う。それが今の俺の願いだ。だからこの野球部…いや、学校は辞める。大会期間中はメンバー変更ができないから休部するだけだけど…。今までありがとう。そしてすみませんでした。全て僕の勘違い。それがわかりました。さようなら。』
そう言って西口は去っていった。
その目は微かにだが光っていた。
赤崎『アンタとは別れるしかないようね。じゃあね。おバカさん。じゃあアタシもあの子を見習ってこの野球部からは手を引くわ。じゃあね~。』
赤崎も不気味な笑顔のまま去っていった。
小宮『う、う…。』
小宮は泣いている。
大場『小宮。歩けるか?』
小宮『う…。』
大場『よし。じゃあ俺の背中に乗れ。良かったじゃないか。いずれわかることが、今わかってさ。お前は憎いのか?あの二人のこと。』
小宮『…。憎いです…。』
二人と絵梨は帰っていった。
次の日は5回戦、大峰明館高校。今年で創立4年目を迎えた新設校だ。
ここまで、くじ運が非常によく普通の公立高校と接戦の試合をものにしてきた高校だ。正直なところあまり強いとは言えない。
しかしこちらは4番捕手の西口が抜けた。まだどう転ぶかは分からない。
そして次の日…
『おい小宮!どうしたんだ!?その松葉杖…。』
『ははは…。3回戦で怪我したところちょっとドジっちゃって…。』
ちなみに松葉杖になったのは西口の暴行のせいである。
というか、いい遅れたが、小宮が怪我のため離脱しました。
『はああああああ!?!?!?』
先攻・大峰明館高校
1:P:谷 :LL
2:1B:園田 :LL
3:RF:宮池 :RL
4:3B:高橋 :RR
5:SS:太田 :RL
6:C:土佐 :RR
7:2B:筧 :RR
8:LF:仲沢 :LL
9:CF:佐々木:RL
後攻・邦南高校
1:C:副島 :RL
2:CF:慶野 :RL
3:P:大場 :LL
4:3B:松坂 :RR
5:SS:島谷倫:RR
6:RF:氷室 :RR
7:LF:木村 :RR
8:1B:藤武 :RR
9:2B:島谷涼:RR
『プレイボール!!!!!!』