No.351:両者の狙い
今日2話目です
副島(この回に同点にしなくてもいい。とにかく、1点でも多く取って最終回を迎えたい。)
棟方(バントも考えとけ。岩崎。)
岩崎(オッス。)
《青龍寺がセットポジションから第1球!!!》
ビュゴォォォォォォッッッ!!!!
副島(俺も生きるつもりで!!!!)
スッッ…
棟方『セーフティだ!!!刺せ!!!』
コン!
副島(は…?なんでもうそんな前進してんだよ…?)
岩崎『オーライッ!!!!!』
棟方『2つ!!!!!!』
《三塁手岩崎は二塁アウトを狙う!!!!》
ビュッッッ!!!!
岩崎『っ!!!』
氷『バカヤロー!!!』
《二塁送球が乱れた!!!!!》
バシィィッッ!!!
《しかし二塁ベースカバーの氷が足を伸ばして逆シングルでショートバウンドをキャッチ!!!!!!タイミングはアウトか!!》
『セーフ!!!!セーフ!!!!オフザバック!!!!』
『『『ウオォオォォオォォオォ!!!!』』』
《これは足が離れたとの判定!!!!ショートの氷も目一杯乱れたスローをキャッチしたんですが、最後は足がベースから離れてしまいました!!!オールセーフ!!!!記録はサード岩崎の悪送球!!!ここで啓稜学院に1つのミスが出ました!!!!ここで啓稜学院、今日はじめての伝令です。清原監督の指示を先ほどまでレフトで守っていた秋葉が伝えにいきます。》
秋葉『どうした。リョウちゃん。』
岩崎『どうもこうも、最悪っすわ。マジすんません。』
棟方『ほらほら、青龍寺先輩がガチギレしてるよ~。』
青龍寺『キレてねえよ!!』
岩崎『あっ!すんません!まじすんません!』
青龍寺『ま、次やったら死んでもらうけどな。』
岩崎『タスケテ。』
秋葉『えーっと、指示だけど、バント、ヒッティング共に警戒だそうだ。ヒッティングならゲッツーを狙いにいきたい。バッテリーはゲッツーを取りやすい配球で頼む、とのこと。』
棟方『りょ。三振は取るなと。』
秋葉『いや。取るなとは言ってない。出来ればゲッツー。場合に応じてそこは臨機応変に、って感じ。そこは和徳に任せてんだと思う。』
棟方『おけ。任せてくれ。ゲッツー狙いで最低でもワンナウトな。』
秋葉『よし!この回とりあえずゼロで!向こうに流れやらないようにしよ!』
…
棟方(邦南はまず1点取っておきたいだろう。この回。そこでこちらとして大事なのは、その1点をやらないことだ。)
《8回の裏、7対2と5点ビハインドの邦南高校の攻撃、ノーアウトランナー、一二塁のチャンスで打席には3番エースの大場翔真!!!》
大場(指示はフリー。狙うはストレート。ゲッツーだけは避けたいが、ゲッツーのリスクを負わずにこの終盤この相手に5点は不可能だ。)
棟方(狙うは当然ゲッツー。)