No.347:代打必殺仕事人
西口(コイツに甘い球は厳禁。まずは内角にボール球で壁を壊すぞ。)
小宮(オーケー。)
《小宮がセットポジションから第1球、オーバーハンドで投げるっ!!!!》
ズバァァァァーーーッンッッ!!!!!
【146km/h】
『ボール!!!!!』
西口(インコースの厳しい所に投げても反応、無しか。)
(ちっとはそのクールなイケメンフェイス、崩したらどうだ?)
ビュゴォォォォォォッッッ!!!!
《今度はサイドハンド!!!!》
カァァァクゥゥッッッッ!!!!!!
ズバァァァァーーーッンッッ!!!!!
『ストライク!!!』
清水(…。)
西口(ライジングスライダー。キレ、コントロールともに申し分無い。)
(今のライジングスライダーの残像はこの打席中、もう2度と離れないだろ?)
ビュゴォォォォォォッッッ!!!!
西口(さっきと同じサイドから、今度はストレート!!!)
清水『。』
カキィィィーーーーッッーーンッ!!!!
西口(なに!?!?)
《インコースのストレートを振り抜いた!!!!!打球はライトへ!!!》
西陣(氷室は守備はあまり上手くない!!)
《三塁ランナーコーチの西陣は腕をグルグル回す!!!!!!》
岩崎(打球速度は速かったが俺の足ならいける!!!!!)
氷室『おら!!!!いかせねえぞ!!!!』
西口『氷室!!!!』
《ライト氷室もチャージして本塁突入を阻止すべく送球する!!!!!》
西口(この1点はなんとしてでも阻止しなくちゃいけねえ1点だ!!!!)
《中継のファースト大場が氷室のバックホームをリレーする!!!!!大場が本塁転送!!!!!!!》
岩崎(死に物狂いでもぎ取る!!!!!)
《クロスプレーになりそうだ!!!!!》
『セーフ!!!!!セーフ!!!!!』
『『『ウオォォオォオォォオォ!!!!』』』
《啓稜学院が8回の表、ここに来て重かった追加点の1点!!!!!代打の清水のライト前タイムリー!!!!!4対2とした!!!!》
西口(なぜ引っ張れた…。くっそ…。)
清水(…。)
《送球の間にバッターランナー清水も二塁へ到達して再びワンナウト二塁!!!静かな闘争心、清水がなかなか手に入れることが出来なかった追加点を掴み取った!!!》
清水(ライジングスライダーの後に同じコースにストレートを続けて残像でバッテリー有利のカウントにしたかったんだろうがな、君はライジングスライダーを絶対に2球続けて使わない。データ的にな。そして小宮がサイドハンドで投げるときの球種はストレート、ライジングスライダーのみ。シンカーと言う情報もあるが公式戦での使用は1度もない。故に無いと思ってよい。となるとライジングスライダーとストレートのみになるわけだが、君のリードの癖から小宮がサイドスローで投げた瞬間にストレートだと分かったよ。)
《二塁ランナーに背番号5、代走の護が送られます。啓稜学院は尚も追加点のチャンスで打席はトップに戻って1番の氷!!!》