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No.33:目撃者


その日の夕方…

小宮宅前…


西口『なあ小宮。赤崎とどうなんだよ?』

小宮『どうって…。特に進展はないよ。』


西口『正直に言えよ。』

(ガッ!)


西口が小宮の胸ぐらをつかんだ。


小宮絵梨『お…お兄ちゃん…。またあの人に…。』


小宮の妹の絵梨が家の影から二人を見ている。


小宮『な…なんなんだよ!』



西口『おめえがいなけりゃ俺とアイツは今ごろなあ…!』


(ガツッ!!)


小宮『いてて…。いったいなんなんだよ…。』


絵梨『お兄ちゃん!』




西口『!!!!!!!』

小宮『???????』



絵梨『お兄ちゃん!』


小宮『お前…見たのか?』

絵梨『…。』


小宮『見たのか?どうなんだ?』


絵梨『…。』


小宮『見たのか!!!?!?』

絵梨『見た。お兄ちゃんがその人に殴られてるの。もう何回も見た。ねえ。何があったの…?』



小宮『…。』

西口『行くぞ。小宮。』


小宮『う…うん。』



(スタスタ…。)

小宮と西口は学校の方へ歩いていった。


『お兄ちゃん!お兄ちゃん!』




小宮(ごめんな…。絵梨。兄貴はこの人がいる限り、従うしかないんだ。)








(ガチャガチャ!!)

(バタンッ!)


その日、小宮はまた部室に閉じ込められた。



夜10時…


絵梨『お兄ちゃん…。やっぱりおかしい!!探さなきゃ!!』


絵梨は邦南高校に向かった。


学校の回りは柵で入ることができないが、一ヶ所だけその柵が破れているところがある。普通の人なら入れる大きさではないが、中学生の女の子で、比較的からだの小さい絵梨は入れてしまう。探検好きの絵梨はこのルートを知っていた。



そして誰もいない暗い学校の野球部の部室の前にたどり着いた。

部室の鍵はしまっていたが、絵梨は探検セットの中にある細い鉄の棒を取り出した。


(ガチャガチャ!!ガッチャ!!)


鍵が開いた。

『お兄ちゃん!』


絵梨は小さな部室のなかで大声で叫ぶ。


『お兄ちゃん!』


しかし、返事がない。

慌てて部室の電気をつける。


『お…お兄ちゃん?』

部屋には誰もいなかった。

絵梨は不思議に思いつつも、家に帰っていった。





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