表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
318/382

No.318:棟方敬遠、満塁にして青龍寺勝負。

西口『棟方敬遠…。満塁にして青龍寺勝負…?』



大場(…。)





鬼頭『なるほどね。ま、捕まったらおしまいだ。』


島谷倫『ここでエースに託す時間ですね。』


氷室『打たれんけりゃなんでもいいっすけど。』


大場(…。)



西口『よし!皆さん、腹くくりましたか?』



鬼頭『もち。』

島谷倫『おっけ。』

氷室『うぇい。』

小宮『はーい。』

大場(…。)




木村『さぁ!張り切っていくぞ!この回ゼロでいって次の回また反撃だ!!』



『『っしゃぁ!!!』』



大場(…。)








《邦南バッテリー、ここでキャッチャーが立ち上がります。どうやら3番棟方を敬遠、4番の青龍寺勝負でいくようです。》






大場(…。)





………………




『ボールフォア!!!!』






《棟方を歩かせて5回の表、啓稜学院はノーアウトランナーフルベース。》



大場(…。)





西口(正直この回から明らかに球速以外にも球の精度が落ちているのは否めない。でも…翔真先輩ならなんとかしてくれる。そーゆー風に思える、絶対的エースがここにいます。)





“わざわざ言わなくたって、伝わってますよ。翔真先輩の絶対に勝ちたい、って気持ち。”





大場(…。)






鬼頭(ったく…。頼もしい後ろ姿だよ。)







青龍寺(この糞野郎どもが…。俺を舐めやがって…。)






“ぶっ殺す!!!!さっさと引きずり堕ろしてやる!!!”








『プレイッッ!!!!!!』










《3対1と2点リードの啓稜学院の5回の表の攻撃!!この回先頭の氷の左中間へのツーベース、2番中川のセカンドへの内野安打、そして3番棟方を歩かせてノーアウト満塁の大ピンチで打席には今大会6本塁打の大会タイ記録をマークしたS・9の青龍寺翔冴!!!》







小木曽『さぁ、大場…どうだ?』

渡辺『この回は絶対にゼロでいかなければいけないイニング。正直、ヤバイね。大場の疲労も見てわかる。』




小木曽『愛知県大会準決勝の時の…おれらの時も…こんなんじゃなかったか?』


渡辺『…。そうだったな。俺の高校最終打席。アイツは今以上に消耗しきっていた。そりゃ、まだ鬼頭もマウンドに復帰していなくて、小宮も足首の骨折。大場一枚だけだったってこともあって、ほぼ一人で投げ抜いたしな。』


小木曽『それでも…お前はヒットを打てなかった。』


渡辺『今でも鮮明にあのラスト一球の感触は覚えてるよ。135km/hのストレート。真芯で捕らえた。 でもスタンドに持っていけなかった。…球威に押し負けたんだ。アイツの魂のこもった、渾身の真っ直ぐにな。』


小木曽『なんか…不思議なピッチャーだよな。大場って。』


渡辺『それな。…。』


小木曽(…?)








《さあマウンド上、大場翔真!!第一球を投げる!!!!!!》






ビュゴォォォゥッッッッッ!!!!!







カキーーーッッンッ!!!






《これは打ったがバックネット裏。ファールです。》



西口(今のはインコース高めのボール球。打ってもファールにしかならない。)



『ナイスボール!!!いい球キテますよ!!!』






ビュゴォォォゥッッッッッ!!!!!







ズッッバァァァーーーッーーッッッンッッ!!







『ボール!!!』




《これは外れた!!ボール!!しかしインコースへの厳しいコース!!!》




鬼頭(おいおい…。1点もやれねぇ満塁でそのデッドボールスレスレのコース突くのかよ…。投げる方もすげぇけど…要求する西口も中々の肝っ玉だぜ。)








西口(逃げる…?ふっ…。なにそれ?)




“ワケわかんないんだけど?”





ズッッバァァァーーーッーーッッッンッッ!!!!






≪144km/h≫





『ストライク!!!』





青龍寺(は!?なに言ってんだこのクソ審判。さっきと同じコースじゃねーか。クソ死ね。)






谷『2球目にボールになった球とコース高さ共に同じだけど、今のは人情的にストライクだよな。』

正親おうぎ『まあ、この場面で青龍寺にこんだけインコース突けるんだもんな。しかもキャッチャーのミット、ピクリともしないし、審判も人間だ。ストライクにしてやりたくなる。』






《さあこの場面でインコースへの厳しいコースへのストレート3つでカウント2ストライク1ボールの投手有利のカウントに持ってきた!!!》







西口(まだまだ!!これからだよ!!)






薮内『またインコース!?!?』

松本『遊び球無しか!!!!』





ズッッバァァァーーーッーーッッッンッッ!!





《今度は初球と同じインハイやや高めへのボールのストレート!!!邦南バッテリー、強気の投球!!!》




青龍寺(この糞野郎どもが…うぜぇ…)






ビュゴォォォゥッッッッッ!!!!!





青龍寺(!!!)





ズッッバァァァーーーッーーッッッンッッ!!






『ボール!!!』





谷『おいおいマジかよ…。今のも青龍寺が避けなかったらデッドボールだぞ…。』


正親『まじあぶねー。観てるこっちがヒヤヒヤするくらいの配球だよ。』


谷『観てる側がヒヤヒヤする。間違いないわ。でも、実際にやってるコイツらは…楽しんでるんじゃねーの?』


正親『さあね。』






《さあ5球連続インコースでフルカウント!!!次がボールなら押し出し!!》










西口(最後は…ココで!!)



ビュゴォォォゥッッッッッ!!!!!













ズッッバァァァーーーッーーッッッンッッ!!!!!!!!!!







≪143km/h≫



















『ストライク!!!バッターアウト!!!!』












『『『ウオォォオオオオォオォォォォ!』』』





《最後はアウトコースへの渾身のストレート!!!!!この打席、ひたすらインコースを攻められてきた青龍寺、反応できず!!!!》





鬼頭(攻めるところはひたすら攻めて…最後退くところはちゃんと退く。いい攻めだよ。西口。そんで全部要求通りに投げ抜いた翔真。ナイピッチ。)




“さすがは、甲子園決勝まで来たバッテリーのだけはある。”




《ノーアウトフルベースで最初の難関、青龍寺は見逃しの三振!!!ワンナウト満塁!!しかし打席にはまだこの男が!!》





『5番、ファースト、南條くん。』





今まで登場してきた色んなキャラを出していこうと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ