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312/382

No.312:活きるフォーシーム

『4回の表、啓稜学院高校の攻撃は、7番、サード、岩崎くん。』





《先程は初球をとらえてセンターライナーの岩崎遼太郎がバッターボックスに入ります。》




岩崎(さっきの打席からして初球をフォーシームでもってくるはずがない。初球は様子見。)






ビュゴォォォォウゥゥゥゥッッッッ!!!!!






カァァァァァクゥゥゥゥッ!!!







ズッッバァァァーーーーッッーンッ!!






西口(見てきたか。)






『ボール!!』





岩崎(なるほどね。打ち気でいったらたとえいま変化球狙いでも打てたかは怪しい。それほどのスプリット。)






ビュゴォォォォウゥゥゥゥッッッッ!!!!!





岩崎(またアウトコース!今度は直球か??)




カァァクウツッッッッ!!!





岩崎(いやスプリット!さっきと同じコース故にこれはボール!!)





ピクッッ





西口(フォークにしっかり反応してバットを止めたか。でもね、)





『ストライーク!!』


岩崎(…!?)




西口(フォークは多種類あるって情報は持ってるっしょ?)



岩崎(なるほどね。変化量を変えてきた。)



《二球目のフォークはストライクで1ストライク1ボール。》



岩崎(いい投手だ。でも残念なのがこのスプリットは変化量に応じてスピードが落ちる。まあ変わっても3マイルから5マイル程だけどね。コツさえつかめば見分けるのも可能。)




西口(よし、これでこいつはフォークの対応に頭がいっぱいだ。ストレートで追い込めばもうこいつが打つことはできない。)






岩崎(このスプリットはガッツリ意識しないと対応に困る。となると活きてくるのがこいつのフォーシーム。でも俺なら大丈夫だ。93マイル程度のロートルなフォーシームなんて意識しなくても打てる。)








ビュゴォォォォウゥゥゥゥッッッッ!!!!!






岩崎(っ!?!?)





ズッッバァァァーーーーッッーンッ!!!!





『ストライク!!』




岩崎(コイツ…。)




《今度はインコースへズバッと攻めていきました!ストレートは141km/h!!》




岩崎(141km/h…88マイル…??んなアホな…。俺が88マイルに怯んだ…?)





西口(驚きを隠せていないな。速球打ちにはもとから自信があったように見える。が、)



ビュゴォォォォウゥゥッ!





カクッッ!






ズッッッバァァーーンッ!!





岩崎(…。)





『ストライークッッ!!!』





《見逃し三振!!!最後は大場翔真のカーブにバット出ず!!!》




西口(ストレートに意識持っていかれ過ぎだよね。)




岩崎(ほう。完全に裏をかかれた。やられたぜ。スプリッター大場。)






カキーーッッンッ!





《打ったがこれはボテボテセカンドゴロ。セカンド鬼頭が難なくさばいてスリーアウトチェンジ。大場翔真、下位打線から始まるこの回を三者凡退に抑えました。》









青馬『やっぱピッチャーはストレートが生きてナンボだね。』

夏井『だな。そんでもって今の回を0でいけたのはでかいな。』

青馬『そろそろ2巡目だし、無策ってわけにはいかないよね。邦南自慢の打撃陣。』





『4回の裏、邦南高校の攻撃は、1番、ショート、小宮くん。』




小宮(こんなピッチャーとこの大舞台で対決できるんだ。楽しもう。)



“勝負だ!!!!青龍寺!!!!!”




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