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No.24:絶対的守護神


南『今日の長岡、ピリッとしないなぁ。』

健太『だな。まあこの雨でベストピッチできりゃあ苦労しないぜ。』


(ザァザァ!)

雨はまだ降っている。



長岡『お前らみたいな弱小高校相手にそう何点も取られてたまるか…。』



中学の頃長岡は奈良にいた。

奈良の私立中学の鵬明(ほうみん)中学だ。

長岡は当時県内最強だった鵬明中学の軟式野球部のエースで4番、かつキャプテンを務めていた。


そして全日本軟式野球大会でぶっちぎりで優勝。しかし長岡は全国大会初戦で負傷し(軽傷)、思うようなピッチング、打撃ができずに2回戦で愛知県の優勝チームの陰奨(いんしょう)中学に負けた。


長岡は愛知のチームに負けた。だから愛知にきて頂点に立とうと決心した。(つわもの)どもと自分を磨こうと。


そして愛農大名林に入学する。

長岡は当然ピッチャー志望だ。

1年生からエースの座を奪おうとさえ考えていた。それほど自分に自信があったのだろう。

しかし皆がものが違った。

来た1年生のほとんどが他の1年生や先輩をみて驚いた。

当時ピッチャー志望だったのは長岡だけではない。セカンドの南も最初はピッチャー志望だった。他にはライトの成田、ファーストの江澤、ざっと30人はいただろう。

今スタンド組になっているやつでさえほとんどが中学時代の実績は十分なやつらだった。


そんな中、1人飛び抜けた怪物がいた。

上級生組と混ざって練習してもなんの遜色もない1年生がいた。


そう。下村健太だ。


健太は1年生から名門愛農大名林の5番レフトとして活躍。新チームになってからは4番エースとして秋の神宮大会制覇、春のセンバツ高校野球大会準優勝に大きく貢献。特にセンバツでは1年生ながらセンバツ記録(当時)に並ぶ3本塁打を記録。

ちなみに現在のセンバツ本塁打記録は今から約4か月前のセンバツで4本塁打を記録した愛知県の享神(きょうじん)高校の4番桜沢(さくらざわ)が記録。ちなみに桜沢は2年夏の甲子園でも2年生ながら当時TL学園の清原の5本塁打を抜く6本塁打をを記録し既にドラフト一位が確定的なスラッガー。現時点で高校通算96本塁打を記録。


…話は戻るが長岡は入学した瞬間、下村健太と出会い、ピッチャーを諦めることになる。








(バン!!)


『ストライク!!ツー!』


副島『く…速い…。』

二死満塁。4点ビハインド。バッターはさっきツーランホームランを放っているキャプテンの副島。



長岡『俺は2番手ピッチャーなんじゃねぇ。俺は名林の…』



副島『絶対打つ!!!』



長岡『絶対的守護神だ!!!!!』


長岡が渾身のストレートを誠のミットめがけて投げこむ。




(カキーン!!!!!)





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