No.200:祝!200回記念!~世界大会編
《さあ、マウンド上!U-15日本代表の先発は南阪中学軟式野球部のエース、鬼頭博行!!しかし彼だけではありません!硬式野球の世界大会のスターティングラインナップはセカンドとサード以外は全員南阪中学軟式野球部という異例のチーム!!さあ軟式上がりの背番号1、鬼頭は台湾打線相手にどのようなボールを投げるんでしょうか!》
ビュゴゴウッッッッッ!!!!
≪144km/h≫
《速い!これが軟式出身の投げる球でしょうか!?》
…
《空振りの三振!!初回台湾打線を三者三振にきってとりました!!!》
…
『1番、ショート、水仙。』
《さあ一方の台湾代表のマウンドには、台湾史上最高の中学生と言われる、宋 大衛!!初球をなげる!!》
カキィーーーッン!!!
《打ったぁぁぁーっ!!これは文句なしか!!!先頭打者ホームラン!!》
『2番、ライト、霞。』
ビュゴゴウッッッッッ!!!!
コン…
宋『!?』
《セーフティバント成功でノーアウト一塁!!俊足の霞も出ました!!》
『3番、センター、風岡。』
ビュゴゴウッッッッッ!!!!
風岡(…。)
カキィーーーッン!!!!!!
《これもとらえたぞ!!完璧な当たり!!打球の行方は…場外へーっっ!!!はいったぁぁ!!!》
『4番、レフト、桜沢。』
ビュゴゴウッッッッッ!!!!
カキィーーーッン!!!
『5番、ファースト、青龍寺。』
カキィーーーッン!!!!!!
『6番、ピッチャー、鬼頭。』
カキィーーーッン!!!
宋『…。』
『7番、キャッチャー、赤嶋。』
カキィーーーッン!!!!!!
《これもいったぁぁ!!!なんということでしょう!!!2番霞以外の6人がホームラン!!大会屈指の好投手、宋大衛から5者連続ホームラン!!!!》
…
ビュゥゥッッッ!!
ズッッバァァーーッーーーッーっっ!!!
《最後も三振でコールドゲーム成立!!強豪台湾から快勝!28対0!!!これが今年の日本の中学生!!伝説の至高の7人組が大活躍!!》
水仙『なぁキャプテン。』
風岡『なんだ?』
水仙『世界制覇するのにはあと何回勝てば良いんだ?』
風岡『知らん。』
赤嶋『なんかいまいちパッとしなかったな。台湾。』
霞『次は韓国だよ。なんだっけな…。3、4、5番が三つ子みたいなこと聞いたような。』
…
カキィーーーッン!!!
《またまた初回にビックイニング!!止まりませんUー15日本代表!!韓国の絶対的エース、朴 昌圭から打者一巡の猛攻!!》
…
霞『青馬くん。どーしたの?』
青馬 大輔『なんで…こんなにスゲーんだ…?あんたら…。』
霞『知らないよ。大体すごいとは思わないし。人の何倍も練習してればかのくらい当然なんだと思う。硬式で全国制覇したときのエースなんだって?青馬くん。』
青馬『このチームじゃ8番サードだけどな…。』
霞『?』
青馬『なぜだ!?俺だってお前らに負けないくらい練習してる!!なんなんだ!?この漠然とした実力の差は!!どこから生まれてるんだ!?才能か!?』
霞『アハハ…。バカだね…。青馬くん。君が練習してるのも知ってるよ。顔をみればわかるよ。でもね、上には上がいるんだ。この時間も、彼らは練習してるだろうね。僕も早く練習したいんだけど君のために付き合うよ。』
青馬『…?』
霞『彼らの練習時間ってご存じ?』
青馬『10時間…くらいか?』
霞『1日24時間だよ。』
青馬『は?』
霞『彼らは全ての起こる事象を野球に変換しているんだ。』
青馬『どーゆーことだ…?』
霞『例えば授業を受けているとき、先生の一語一句を決して逃さず聞き取る。睡眠だってそうだ。野球に必要な分だけ寝る。練習の時間は鬼の喧騒で全てを吸収するように練習する。自由時間は必ず練習をする。僕らは体が暇を受け付けないんだ。青馬くんはどう?この人たちに敵うと思う?ただでさえセンスは桁違い。その上これだけストイックに練習しちゃえば、このくらいの結果も必然的に出るんだよ。』
青馬『…。ははは…。すげぇな…。ははは…。』
霞『?』
青馬『おもしれえ…。越えてやる…。なおさら俺はあんたらを越えたくなった…!』
霞『いつか高校で、戦えると良いね。』
…
『鬼頭!』
鬼頭『なんだ。練習の邪魔をするな。』
青馬『俺はいつかお前を越えるからな!!甲子園で待ってろよ!!』
鬼頭『勝手にしろ。てか、お前誰だ。』
青馬『同じチームなのに、名前も覚えてねえのかよ…。』
““青馬 大輔!!いつかお前を倒す!!””
風岡『…。』
…
ビュゴゴウッッッッッ!!!!
『ストライク!!!バッターアウト!!』
鬼頭『うわぁぁぁ!!!』
赤嶋『大丈夫か!?ヒロ!!』
青龍寺『…。』
《Uー15日本代表!世界制覇達成!!!》
青馬『どうしたんだ!?』
鬼頭『…。肘が…。』
青馬『鬼頭!おい!』
鬼頭『心配…すんな…。そのうち治る…。だが…ちょっと時間がかかりそうだ…。その間に少しでも…俺との差を縮めておくんだな…。青馬…。』
青馬『…必ず戻ってこいよ。』