No.185:大場翔真vs水仙智也
大場『どーした?』
西口『ツーアウト一塁ですが、敬遠はどうかと…。』
大場『やだ!勝負したいっ!』
西口『抑える?絶対。』
大場『なにタメ口きいてんの?(笑)』
西口『あっ!?いや、間違えました!(笑)抑えますか?』
大場『おう。だいたいS・9の人たちと勝負できて幸せなんだ!絶対抑えるから帰ってくれ。』
西口『はい。』
《さあ打席には好打者、水仙智也!!先程のタイムリーエラーの借りを返すことができるか!?》
水仙『負けらんねえ…。こんなところで終わってたまるか…。もっとこの、最高のチームで野球がやりたい…!』
ビュウッッッ!!!!
水仙『おらぁぁぁっっ!!!』
カキィィーーッン!!
《打球はうまく流し打った!!しかしファール!!》
西口(確かに…楽しい!!)
ビュウッッッ!!!
スットォーーッン!!!
ズッッバァーーッン!!!
『ボール!!』
大場『よく見たね。』
水仙『走力だけで1番打てるほど南阪は甘くねえんだわ。』
ビュウッッッ!!!
ズッッバァーーッン!!!
≪148km/h≫
『ボール!』
《これもアウトロー付近に制球されたが僅かに外れてボール!!》
水仙『絶対打つ!絶対打つ!』
ビュウッッッ!!!
西口(外角に目を慣らした後の翔真先輩のインハイへのストレート。これでアベレージヒッターは沈没する!!)
大場『え!』
西口(躊躇なく振りにきただと!?)
カッキィィーーーッンッッ!!!!!!
《インハイの渾身のストレートを痛快に引っ張った!!!飛距離は十分!!特大のホームランになるか!?入れば同点!!!》
『ファール!!ファール!!』
《打球は僅かにポールの横!!流石S・9の水仙!!好投手大場の威力のあるインハイのストレートを完璧にとらえました!!》
水仙『流石にここまで俺のことなめられると腹が立つね。なにその配球。ああそりゃそうだよね…。今日の俺はあんま良い打球飛ばしてなかったもんね。でもこれでわかったでしょ。あんまり自信過剰にならないで。次は打つよ。みんなのために。チームのために。』
ビュウッッッ!!!
スットォーーッン!!!
カキィィーーッン!!
《フォークボールを完璧にとらえた!!これもレフト方向に伸びていくぞ!?》
『ファールボール!』
《右へ左へ素晴らしい打球を飛ばします!流石です!!》
大場(あれだ。西口。)
西口(わかりました。)
ビュウッッッ!!
カクッッ!!
『ボール!カーブを外してきました!!』
西口(このカーブで一度目線を上げて、緩急もつけた。これで次のストレートは…)
“分かってても打てない、見えない魔球になる!”
大場(これを打たれちゃしゃーねえ。文句なしの直球勝負だ!!)
水仙『次の球種なんて考えなくても分かる。ストレート!』
ビュゴゴウッッッッッ!!!!
西口『高めのボール気味の直球!!これでジエンドだ!!』
水仙『球が…見えねえ…!?!?』
大場『決まった!!!』
水仙『まだだ!!リリースの瞬間、腕の振り、大場の目線、全ての情報を集めた結果…』
“““ここだぁぁっっっ!!!!”””
カッキィィーーーッン!!!!
水仙『見えた!!今度こそ行った!!!!』
グッ…
水仙『!?』
スパァァァァーーーーッンッッ!!!!
『―――――そんなのありかよ。』
西口『バットが…ボールに弾かれた…!?だと…。』
小宮『どんな球威だ…、バッターからバットを弾けさせるなんて…。』
《水仙のバットはあまりの球威に弾かれた!!打球はセカンド定位置のフライ!!鬼頭が手をあげる!!!》
パシッ!!
『『『よっしゃぁぁぁぁぁ!!!』』』
《大場翔真、ノーヒットノーラン達成!!!!!》