No.183:邦南高校2年生エース、大場
《さあ8回の表、二点を追う静岡代表、晟西高校の攻撃は4番のキャッチャー荻野から始まる打順!さあなんとかこの回で攻略の糸口をつかめるか!?》
ビュウッッッ!!!
ズッッバァーーッン!!!
≪148㎞/h≫
《初球はストライク!!そして2年生ながら8回で148㎞/h!!未だスタミナは衰えません!!》
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水仙『頼む荻野…。なんとか塁に出て…もう一回俺に打席を回してくれ…。さっきの失点は…全て俺の責任だ…。』
荻野『お前バカだろ。』
水仙『!?』
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荻野『今までさんざん仲間のピンチ救ってきたヤローがたった一回のミスで…。』
ズッッバァーーッン!!!
『ストライク!!ツー!!』
《さあ次の一球で決めに来るか!?それとも一球はずしてくるか!?》
ビュウッッッ!!!
荻野『ばっかじゃねーの!?』
カッキィィーーーッン!!!
大場『な!!』
西口『このコースを!?』
《とらえた!!大きーっいっ!打球はレフトポール際!!入るか!?》
『ファール!!ファール!!』
《飛距離は十分でしたが僅かに切れてファール!!!!今までノーヒットピッチングを続けている邦南バッテリー、少しヒヤッとしました!!》
西口(ここはボールを挟みましょう。)
大場(嫌だ。)
大場が西口のサインに首をふる。
大場『逃げるつもりは更々ねえ…。向かってくるバッターには喰ってかかってやる…。打てるもんなら…』
“撃ってみろ――――――――。”
ビュウッッッッッ!!!!!!
荻野『キャプテンとしてこの打席は…』
“譲れねぇ―――――――――。”
ズッッバァーーッン!!!!!!!!!
≪150km/h≫
《空振りの三振!!!最後も直球勝負!!!しかしバッター荻野も素晴らしいスイング!!!そしてなんと今の球速が150km/h!!!2004年に込大苫小牧の田村将大が記録して以来2年生史上二人目の150km/h到達!!!自己最速記録更新!!!》
荻野『くっ…。』
水仙『これくらいしてくれる投手だとは思っていたが…。』
…
ビュウッッッ!!!
スットォーーッン!!!
《最後はフォークで空振り三振!!8回表は4番の荻野から始まる打順でしたが三者三振に斬ってとられました!!そして大場はこれで8イニングをノーヒットピッチング!!!!》
水野『まだだ!!まだ何があるかわかんない!!この回、まず抑えよう!!』
『オウッ!!』