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No.181:水仙の言葉

鬼頭(こっからが本当の勝負だぜ?水野くん?)



小宮『イケイケな僕らを止めるのは難しいよ!』





『5番、キャッチャー、西口くん。』




水仙『泰輔!ツーアウト三塁はオッケーだ!バッターに集中しろ!打たれてもみんなでカバーしてやるよ!』



水野『はい!』




《さあ一打先制のチャンスで打席には地方大会では4番を打っていた一年生、西口!》



荻野『普通に考えろよな。』



《おーっと!キャッチャー荻野立ち上がった!敬遠です!一塁は空いていますし、これは当然の判断です!》


鬼頭(このチームの敬遠はなかなか効果的だな…。)



荻野(本来敬遠はピンチの場面で守りやすくするため、または強打者との勝負を避けるために用いる戦法だ。だがこの手段こそウチの野球スタイルに合っている戦いかた。鍛え上げられた鉄壁の守備。水仙以外を狙い打たれても常時対応できる全員の守備力。このオリジナルのディフェンススタイルにとって敬遠はかなり効果が高いんだよ。ワンナウト一二塁。今まで内野陣に散々好プレーを見せられてヒットを損してきたお前ら打撃陣は相当プレッシャーがかかるはずだしな。)





《さあ敬遠成立でワンナウトランナー一塁二塁!!》



『6番、ファースト、氷室くん。』




『さあここでバッターは今日ショートゴロ2つと完璧に晟西バッテリーの術中にハマっている氷室!』





氷室(好球必打…!)



カキーーンッ!!!!!


《初球をとらえた!!打球は三遊間!!水仙の横を…》


水仙『うおおおっ!!!!』






バシィィッッ!!!!



《抜けない!!ダイビングキャッチ!!そして二塁へ!!一塁はセーフ!いやぁ抜けていれば俊足の鬼頭が二塁ランナーだったために、一点が入っていた可能性が高いですが、流石はS・9の1人!!しかしまだツーアウトランナー一三塁!!》




『7番、レフト、松坂くん。』




《おー、ここでまたもや敬遠です!!満塁にして8番の島谷倫暁くんで勝負した方がいいということでしょうか!地方大会でホームラン4本放っている長距離砲、松坂とは勝負しません!》



鬼頭(ひたすら貪欲に守り勝つつもりか…。だが晟西の守備力をもってすれば当然の策…。)




“頼むぜ!!トモアキ!!”




『8番、サード、島谷しまたに 倫暁ともあきくん。』



““アレイっ!アレイっ!アレイっ!アレイ!アレェーーイッ!さあいきましょう!さあいきましょう!邦南最高!邦南最高!邦南優勝!邦南優勝!かっ飛ばせーっ!倫暁!!!””



水野(うるせえ応援だな。)



水仙(?、集中できていないな。)


『泰輔!』




水野(撃ち取られてこの応援がため息に変わるのが楽しみだよ。)


水仙『泰輔!クソッ、聞いてねえ!』





ビュウッッッ!!




ズバーーーッッン!!


『ボール!!』



水野(所詮8番バッターだろ?俺の敵じゃねーよ。)



水仙『タイムお願いします!』




『タイム!!』




《さあショートの水仙がタイムを取って、水野のもとへ駆け寄ります。》



水仙『お前。1人で勝負するつもりか?バッターに集中せずに、相手の応援に気をとられて、8番バッターだからといってなめてかかる。』



水野『そこまで…察してたんですね…。』



水仙『最後の夏なんだよ。お前1人で守ろうとしなくていい。みんなで守る。その意識忘れんな。』


水野『はい。ありがとうございます。』



(みんなで守る、みんななら守ってくれる!)




ビュウッッッ!!!



《インコース直球!!》




島谷倫『俺のバットで!!!!!みんなに貢献するんだ!!!』




カキィィーーッン!!


《真芯でとらえた!!!》






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