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No.166:仙人探しと地獄ノック

怪我人班の5人は森の仙人こと森治郵さんを探しに稲武(いなぶ)の森の中を歩く。




テクテク…




島谷倫『ったくよぉー。どこにいるんだ?その仙人っつーのは…。』


大場『この広い森の中から一人の人間を探すのなんて難を極めるぞ…。』



副島『ってかなんで俺まで怪我人扱いなんだよ。頭にデッドボール食らっただけで、むしろ安静にしてなきゃいけねぇんだぞ。』


鬼頭『んまあキャプテンは俺たちが勝ったからまだ野球が続けられるんだ。感謝しろよ。』


副島『別に当たりたくて当たった訳じゃねぇし…。堂金の野郎が当てるから悪いんだ。』


大場『こんなことしてる間にも堂金は練習してるんですよね。』


小宮『早く探して早く治療してもらいましょう!!』






その頃グラウンド…



木村『こんな山奥に球場があったのか…。』

巨家『これは森家が買った、森球場だ。今日からここで練習する。片野っち、いいか?』



片野『今から各自アップをしたらノックを始める!!!!ただ、守備位置を変更する者もいる!!!!』


木村『え…。』


片野『怪我人が治郵さんを見つけ戻ってきたとき、怪我が完治してると思ってまず間違いない!!その場合ショートは小宮、セカンドは鬼頭、そしてサードは倫暁でいくつもりだ!!!!そうした場合、サードの松坂はレフトを守ってもらう!!!氷室はファースト固定でいく!!ライトは副島!!!!あとのメンバーは控えにまわってもらうが、努力をしていれば必ずチャンスはまわってくる!!いいか松坂!?お前はこれから外野ノックを受けろ!!!!!内野ができるやつは外野もできる!!!!』



松坂『はい!!!!』




時刻、PM2時



















そして時は経ち

5時間後…




巨家『どうした!?松坂!!!!!もうくたばりやがっか!!!!!!!!!!そんなんじゃ広い甲子園の外野は守れんぞ!!!!!!!!』



島谷涼『すげぇあの人…。』

氷室『捕れるか捕れないかのギリギリのところを狙い打つノック…。しかも外野手の慶野さん、キムタロさん、藤武、松坂さんの4人がもうヘロヘロなのに…あの人はまだ全然余裕みたいだ…。』




巨家『いつもの元気はどうした!!!!』






松坂『もう…、…い…っ…。きゅう……。もう1球ください!!!!!!!!!!!!』





巨家『オラァ!!!!!!!!』















カキーン!!




カキーン!!




PM:8時


西口『慶野さんとケンスケ先輩以外はティーバッティングしてっけど、あの二人は2時からずっとノック受けてんだよな…。今はナイターで…。』


藤武『未だにずっとノック受けてるあの二人もスゲーけど…あの巨家って人もどんな体力してんだよ…。』










テクテク…




大場『ねぇ。』

小宮『はい。』




大場『今の状況って間違いなく、』



島谷倫『迷子、だよね。』




パシャっ!



副島『なんでお前はカメラを持っている?』


鬼頭『自然が好きだから。それだけさ。』


小宮『なんかかっこいい(笑)』



副島『仙人探す気あるか?』

鬼頭『あるよ(笑)』



副島『なぜ笑う。』


パシャっ



副島『フラッシュをするな。びっくりする。』


鬼頭『フラッシュないと暗くてあれじゃんか。』

副島『カメラをしまえ。そうすればいいだろ。』


鬼頭『はいはい。セミも寝ちゃったよ。名前つけよーかな。このセミちゃんに。』






小宮『もう暗くてなんも見えないし、寝ませんか?そこの小屋みたいなところで。』


大場『いいな。賛成だ。』



副島『あんなところに家があったのか。』


島谷倫『寄ろうぜ寄ろうぜ。』









トントン…




大場『返事がない。誰もいないっぽいな。』



ガチャ…



鬼頭『開いた。』





グウィーン…




鬼頭『え?』


島谷倫『どうした。』



鬼頭『た、食べ物!?』




副島『マジか!!!!!!!やったな!!!!!!』




小宮『あれれ…?』



副島『木の実?』




島谷倫『木の実しかない?』


副島『食べる?』




小宮『食べましょ。木の実…。』



鬼頭『あーあーもっとちゃんとしたものがたべたーい!!!!!!』















『やべー!!!うめぇ!!!!!!!』



『ホントだ!!!!!』



片野『あったりめーだ!!料太の料理だぞ!?思う存分食え!!!!!!』



チーン



氷室『あの二人…死んでる。』

西口『そりゃあノンストップで2時から9時まで地獄ノックうけてたらあーなるわな。』



片野『どうした!?松坂!?慶野!?早く食え!!!!!!!!!!』


慶野『む、無理っす…。』

松坂『もうなんもお腹に入らない…』



美味しい料理がありながら食べたくないこの二人とは対照的に、





『うぇっっっ!!!!』

『まずいーっ!!!!』


『ウギャァァァァァァッッッッ!!!』


『おえーっ!!!!!』

『臭い!!!臭い!!!』



超まずい食べ物(木の実)を無理矢理口の中にぶちこんでいる5人がいました。





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