No.154:二死走者無し
『最終延長15回の表、邦南高校の攻撃は、5番、ファースト、氷室くん。』
野中『再登板した堂金の前に未だ一人のランナーすら出していない…。この回で決着をつけなきゃ事実上の敗北…。』
川越『しかも打順は5番から…。』
野中『巡り合わせが悪いな…。』
氷室(先頭の俺が出りゃ何かが起こるはず。絶対に出てやる!!)
《さあ最終延長15回の表、堂金が先頭の氷室に投げる!!!!!!》
ビュウッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!
氷室『うりゃあ!!』
ズバァァーーーーッッッーーーッーンッ!!!!!!!!!!!!!!
氷室『くそっ!』
《初球は空振り!!しかし打者の氷室くんも思い切ったスイング!!!》
ズバァァーーーーッッッーーーッーンッ!!!!!
『ストライク!!!ツー!!!!』
《簡単に追い込んだ!!》
氷室(認めてたまるか…。俺と同学年なんだ…。なにもできねぇはずがねぇ!!!!!!)
ビュウッッッッッッッッッッッッ!!!!!
すっ
余語『なにっ!?』
(ここでセーフティ!?)
コン!
《堂金から放たれる豪速球をうまく三塁側に転がした!!!!!!》
勾城『しまった!』
『オッケェ!!!!!!!』
勾城『!!』
パシッ
ヒュッ
氷室(これはセーフだ!!)
堂金『甘いぜ!』
『アウトォ!!!!!』
《一塁は間一髪アウト!!!!!素晴らしいセーフティバントでしたがピッチャーの堂金の見事なフィールディングでワンナウト!!!》
桜沢『やっぱ、サボってたな。』
古瀬『ああ。やればできんじゃねぇか。』
余語(俺は予想してなかった…。が、コイツはしっかりセーフティの警戒を忘れてなかった…。いいプレーだ。お前、成長してるぜ。)
ズバァァーーーーッッッーーーッーンッ!!!!!!!!!!
≪150km/h≫
『ストラィーク!!!!!バッターアウッッ!!!!!!!』
《6番の木村も見逃しの三振!!!!!!ツーアウトランナー無し!!!!!!!》
堂金『ツーアウト!!ツーアウト!!』
『7番、サード、松坂くん。』