No.151:ランニングホームラン!?
『延長14回の裏、享神高校の攻撃は、4番、レフト、桜沢くん。』
大場(山場だな…!)
西口(今の投球練習を見る限り球威も落ちてきた…。ストレートで簡単にストライクをとりにいったら確実にやられる…。かと言って先頭バッターを塁に出すわけにもいかねぇ…。どう攻めれば…。…。……。)
西口がまず様子を見ようとボールになる下村フォークを要求する
ビュウウッッッッッッッウッッ!!!!!!!!
西口(!?!?!?)
大場『うっ…!フォークはやっぱ…肘にくる…!!!』
鬼頭『まずい!!!』
西口(曲がら…ねぇ!?)
カァッッッッッッキィィィーーーーーーーッッッーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
大場『はっ!!』
《完璧に捉えたぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!打球は引っ張った!!!!!!!飛距離は文句無しか!?!?!?あとはポールを巻いているか、巻いていないか!!!!!!》
西口(た…頼む…。)
『ファール!!!ファール!!!!!』
《打球は惜しくもファールの判定!!!!どちらととられてもおかしくない打球!!!!桜沢はサヨナラホームランならず!!さあ高校通算99本塁打と、前人未到の高校通算100ホーマーに大手をかけている桜沢!!!!!さあこの試合に自らのバットで終止符を打つか!?》
西口(やはり危険だ!!桜沢を出してしまうのは仕方がない!!ボールで攻めるしかない!!)
西口が外に外したボール球を要求する。
大場(おっけぇ…。しゃあねぇか…。)
《さあこの打席の注目の2球目を大場が投げる!!!!!!》
ビュウウッッッッッッッウッッ!!!!!!!!!!!
西口『クッソッタレ!!!!!!!!』
《中に入った!!!!!!!!ボールはど真ん中!!!!!!!!!!!!これは逆球か!!!!!!!!!》
鬼頭『終わっ…た…。』
スッッッッカァァァーーーーーーーッッッッーーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
《打球を完璧にこれも捉えた!!!!!!!!!!さっきより弾道は低いがこれも伸びていく!!!!!伸びていく!!!!!!入るか!?!?入るか?!?!レフト先程大ファインプレーのあった木村が追っていくぞ!!センターの慶野もおう!!!!!》
木村『オーライ!!!オーライ!!!!!』
慶野『オーライ!!!!!!!オーライ!!!』
ドコッ!!
ガツゥウッッッ!!!!!!
《打球はこれも惜しくもスタンドインならず!!!!!!フェンスの最上部に当たって跳ね返った!!!!!!》
島谷倫『向こうだ!!向こうだ!!!』
慶野『どこだ?????』
《センター慶野とレフトの木村両方とも捕れない!!!!!!そして打球はセンター方向へ変に跳ね返ったぞ!!!!!両選手ともボールを見失っている!!!!!!!》
島谷倫『そこだよ!!そこ!!!!!』
慶野『あった!!!!くそっ!!リレーしてくれ!!!!!!!』
《さあバッターランナー桜沢は全力でダイヤモンドを回るぞ回るぞ!!!!!!!!!》
島谷倫『ここだ!!!伸ばせ!!!!!』
《さあセンター慶野がようやく追い付いてショートの中継に入った島谷倫暁に送球!!!!!!バッターランナー桜沢は間もなく三塁キャンバスを蹴る!!!!!!!!!》
パシッ!!!!!
鬼頭『さあここだ!!!!!!!!倫暁!!!!!!!!!』
《中継2枚目に入った鬼頭も繋ぐ!!!!ホームまではかなり距離がある!!!!!!一人でいかなきゃ間に合わないか!?!?サヨナラか?!?!桜沢がホームインすれば享神のサヨナラ!!!!!!!!》
鬼頭『ウォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!』
ビュワゥゥゥゥッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!
《これは!!》
西口『信じてましたよ!!!!!ヒロユキ先輩を!!!!!!!!』
《とんでもない送球が返ってきた!!!!!!!!!!!!!!!!これは微妙なタイミングだ!!!!!!!!!!!!!!》
西口『ナイスボール!!!!!!!!!!!!』
ズッッッッバァァーーーーッッッッッッーーーンッ!!!!!!!!!!!!!!!!
ズガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!!!!
《本塁クロスプレーとなった!!!!!!キャッチャー西口も快烈なブロック!!!!!!!》
『アウトォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
‘うぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!’
《享神高校まさかの本塁タッチアウト!!!!!!!!!球場にいた、スタンドで見守っていた誰もが享神のサヨナラ勝ちを確信したその瞬間、鬼頭がショートの定位置より深い位置から地を這うようなストライク返球!!!!!!!キャッチャーの西口もそれに応えるかのようなブロックで応えランニングホームラン阻止!!!!!!!!この場面、中継に寸分の狂いでも発生したら、サヨナラゲームセットというこの場面で邦南高校内野陣がやってのけました!!!!!!!ピッチャー大場を救う大きな大きなプレー!!!!!!!バックが盛り上げます!!!!!!!!》
‘パチパチパチパチ…’
《観衆もこの拍手で邦南ナインを讃えます!!!!!!!土壇場での素晴らしいプレー!!!!!》
『5番、キャッチャー、余語くん。』
余語(ちっ。仕留め損なったか。だがお前らの夏ももう終わりだ。)
ビュワゥゥゥゥッッッッッッッッッッ!!!!!!!
余語(ど真ん中!!!!!!)
カーン!!!!
余語(なにぃ!?)
《打球は詰まった!!!!!!ショート島谷倫暁はバックする!!!!レフトの木村は前進する!!!!!》
ポテンっ
《落ちたーっ!!!!!ワンナウトから5番キャプテンの余語がレフトの前に落ちるポテンヒットを放ち出塁!!ワンナウトランナー一塁!!!!!!》
勾城(あのプレーがあってもまだ流れは向こうに傾いた訳じゃねえってことか…。)
『6番、サード、勾城くん。』