No.139:奮い立つ享神ナイン
『9回の裏、享神高校の攻撃は、7番、センター、古瀬くん。』
《さあ今日幾度となく長打コースの打球を最小限の進塁で抑えた外野の要、俊足の古瀬を打席に迎えます!!守る3点リードの邦南高校はあとアウト3つで悲願の甲子園初出場!!》
西口(先頭バッターが重要。故にこの初球が重要。)
古瀬『とりあえず出る。まず1点が欲しい。下位打線の俺らでチャンスを作れば同点やサヨナラも十分射程圏内だ。』
大場(この初球!!!!)
ビュウウゥッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!
古瀬『一番、可能性が高いことをする!!』
コン!
《セーフティバントを仕掛けてきた!!!!!!!!!!》
西口『サードォ!!!!!!!!刺せるぞ!!間に合う!!!』
大場(ケンスケ先輩(松坂)の出が早い!!)
松坂『まず、』
ビュウッ!!!
松坂『ひとーつ!!』
バシィッ!!
《判定はどうだ!?》
『アウトォ!!!!!!!!』
西口『ナイスサード!!!!!!』
大場『あざっす!!!』
松坂『おうよ!!あと2つな!!!』
『8番、セカンド、野海くんに代わりまして、代打、三好くん。』
《さあここで享神の代打の切り札、今大会7打数6安打9打点というハイアベレージを残している打撃の天才、三好 賢太郎が打席に入ります!!!!》
西口(そうか…まだコイツがのこっていたか…。しかし強打者だが今の翔真先輩の快速球に初打席でついていけるとは到底思えん。楽にいこう。)
ビュゴォォォォォォォォウゥゥゥゥッッッ!!!!!!!!!!!!!!
カキーン!!!
『ファウルボール!!!!!』
≪146km/h≫
大場(初球から当てたか。)
西口(なかなかだな。こりゃ甘く見てたら下手すりゃ長打食らうぜ。)
大場(空振りを取る下村フォークね。おっけー。)
ビュウウゥッッッッッッッッッッ!!!!!!!
三好(甘い!!いくぜ!!)
カァクゥゥッッッッッッッッッ!!!!!!!!!
三好(なにっ!?ここまで鋭いのか!!)
カーン!!!!
《当てただけのバッティングになったがセンター返し!!!!!二遊間を破る!!!!!!ワンナウトから代打の三好のセンター前ヒットでランナー一塁!!!!》
西口(よく当てたな…。)
大場(撃ち取った打球だった。大丈夫だ。あと2つ…。)