No.121:再対決
『6回の裏、享神高校の攻撃は、2番、ピッチャー、南浜くん。』
大場(西口には本気でいかなくても抑えられる打者って言われてるが…そんな気はさらさらねえ…。)
(俺が全力ピッチしな、流れを変えたくても変えられねえ!!!!)
ビュウッッッッ!!!!!
ズバーーーッッッーン!!!!!!!!!
南浜(く…。)
西口(うぐ…。超速えぇ…。翔真先輩、投げ込んでないのに絶好調じゃないのか?)
大場(過去にはスロースターターって言われてきた。嫌だ、そんなのエースじゃねえ。エースには点をとられちゃいけねえ場面ってのがあるんだ!!)
ビュウッッッッ!!!!!!!!!!
ズッバァーーーッッッーーッンッッ!!!!!!!!
《148km/h》
『ストライク!!ツー!!!!!!』
『さあ速いぞ!!2球連続の148km/h!!!!!!』
南浜(コイツ…防御率とか悪いから球速だけかと思ったら…滅茶苦茶速いじゃねえか…。ノビや球威も半端ねえ…。)
ビュウッッッッ!!!!!!
ズッバァーーーッッッーーッンッッ!!!!!
《148km/h》
『ストライク!バッターアウト!!!!!』
『見逃し三振!!!!!2番に入っている南浜、邦南のエース大場の豪速球に手も足も出ず!!!!!!!』
南浜(こりゃ相当キテるぞ。今坂さんが北峰に劣らないって言ってたのも少し納得できるかも知れねえ。)
『3番、ファースト、北峰くん。』
北峰『さあ、楽しみなやつが出てきたな。俺はこの試合コイツと勝負するのを楽しみにしてたんだ。』
大場(打たれっかよ。行きてえんだよ。甲子園…。勝ってみんなを連れていきたいんだ。)
ビュウウッッッッッッッ!!!!!!!!
ズッバァーーーッッッーーッンッッ!!!!!!!!!!!!!
《147km/h》
『ストライク!!!!!!!!』
北峰(速えぇ…。冗談抜きに球が視線で追えねえ…。クソ伸びるな…。)
ビュウウッッッッッッッ!!!!!!
スットォォーーッッーン!!!!!!
北峰(な!?)
ズバァーーッッーン!!!!
『空振り!!!!!!これでツーナッシング!!!!』
北峰(今のがフォークか。こりゃまずいな。エグい。視野から消える。なぜこんなレベルのピッチャーが邦南なんかにいるんだ…。)
ビュウッッッッ!!!!!!!!
ズバーーーッッッーン!!!!!!!!
《148km/h》
『ストライク!!!!!バッターアウト!!!!!!!!』
大場『おしゃああああ!!!!』
『この回から登板しているマウンド上、邦南高校の2年生、背番号1のサウスポー、大場翔真、MAX148km/hの直球で二者連続の3球見逃し三振に斬って取った!!!!!!!』
『4番、レフト、桜沢くん。』
大場(来たか。)
桜沢(でかくなったじゃねえか。もうすっかり豪腕に成りおって。小6のとき1回戦でいきなりパーフェクト寸前の20奪三振は忘れてないぜ。過去に南阪に立ちはだかった最強の投手、大場翔真。)
大場(今度はちゃんとした舞台。過去の経験があるから最初から全力で来る。)
桜沢(この6年間のお前の成長、とくと見せてもらおう。)
桜沢が打席に入る。
西口(抑えます!!今の翔真先輩ならいける!!!!!)
大場(敬遠なんて考えてられっか。そうこなくちゃな!!!!!)