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119/382

No.119:下位からの流れ

最近サブタイが思いつかない…


『8番、ライト、藤武くん。』




藤武(小中とバスケと共に歩んできた俺の人生。初めて踏みいった野球ってスポーツ。走力には自信がある。が、バッティングとか守備とかみんなには全然劣る。だけどスタメンに今日は入れてくれた。期待に応えたい。こんな遅い球、初心者の俺にとっちゃちょうどいい位のスピードなんだ!)



カキーンッ!!!!!



『打った!!打球は見事なセンター前!!なんと8番の1年生藤武が初めて享神の背番号11、三回途中からリリーフしている南浜からチーム初ヒット!!!!これでワンナウト一塁!!!!!!!!』




西口『藤武を入れておいて良かったな。』

小宮『うん。遅球には十分ついていけるみたいだし。』



『9番、ショート、島谷倫暁くん。』





野中『藤武は確か俊足。』

川越『その足を生かさずにランナーを進めない手は無いな。』


藤武(俺は盗塁技術は決して高くない。盗塁を期待されてるんじゃない。わかってる。)


(脚力そのものに期待されてるんだ!!)



カキーン!!



『これは一二塁間!!打球は撃ち取った打球!!セカンドの野海、追い付いて二塁へ送る!!!!!!!二塁フォースアウトを狙った!!!!』




藤武(見せ場だぜ!!!!!!!)



神郷(!?速いな~!!?)




ズザザザザザァッ!!!!!!





『セーフ!!!!!!!!!!』



『二塁は間一髪セーフ!!!藤武の好スタート!!二塁でのアウトを防いだ!!そして当然一塁もセーフ!!!!!!二塁手の野海のフィルダースチョイス!!!!!これでワンナウト一二塁!!!!!!!!』




余語『南浜!!焦らず1個ずつだ!!』


南浜『わぁってる!!』






野中『今のはでかいな。これでスコアリーグポジションにランナーが進んだ状態で…』



『1番、セカンド、鬼頭くん。』




余語(ちっ。打順の巡り合わせが悪いぜ…ここで鬼頭かよ…。)


鬼頭(まだワンナウトだ。下手にデカイの狙うより後ろに繋ぐのが必要だ。)




慶野『鬼頭さん!!一人でいっちゃってください!!僕らもついていきます!!』


鬼頭(頼もしいね。次期キャプテン候補。)



(じゃあ心置きなく自分の打撃をさせてもらおうか。)




余語(スローカーブをうまくリードすれば撃ち取ることも可能だ。まずそこまで持っていきたい。)


南浜(大丈夫だ。まともにとらえられちゃいない。3点リード。一点くらい渡してやってもいい位の気持ちでいくぜ。)




鬼頭(初球は何で来る?享神のピッチャーだ。直球とスローカーブの2球種だけじゃないはずだ。俺を抑えに来るならこの打席中でなにか仕掛けてくるはず。)



余語(いつ使うかだ。必殺技とは言い難いが、数球使うだけなら十分有効。)


南浜(早くサイン出してよ。)


余語(わりぃな。)




ビュウッ!!


スバン!!!



『ボール!!!!!』



鬼頭(初球は外角へのストレート。余語は今何を考えている?感じろ。ピッチャーから感じとれ。)


南浜(…。)



鬼頭(コイツ!?)



(なに考えてるか見抜けねえ…。どうしたらこんな癖のないリズムで投げられる…。)




ビュウッ!!!


カクッ!!


『ストライク!!!!!』


『2球目のスローカーブはうまくいいコースに決めてきてワンボールワンストライク!!!!!』


鬼頭(いや、大丈夫だ。冷静になれ。高校生だ。完璧な訳じゃない。感じられる…。)



(ストレートか?)



ビュウッ!!!!!



ズバーン!!!!!!



『ストライク!!カウントワンボールツーストライク!!!!!!!』





鬼頭(おっけーおっけー。全然わかる。ちょっと焦りすぎちまったぜ。)





大場『博行さんの洞察力は反則だな。』

西口『ですね。ピッチャーの仕草や目線から投げる球を予想されちゃ、キャッチャーとしてはたまったもんじゃないですよ。』

小宮『しかもその的中率はほぼ確実。』




鬼頭(仕掛けてくるか?ここらでまだ見せてない球を投げてきてもおかしくない。)


余語(ストレートを1球外に外すぞ。)



南浜(了解。)



ビュウッ!!!!!!


『ボール!!カウントツーボールツーストライク!!!!!!!』




鬼頭(…。来る。)



余語(この球で相手の手元を狂わせるぞ。)



南浜(おっけ。)



鬼頭(間違いない。この力感から判断して…)






(速いのが来るのか?)





ビュウッ!!!!!!!!!!





鬼頭(!?!?なにぃ!?!?)





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