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No.111:人生初のノックアウト



余語『切り替えてくぞ!!!!!!!!!』


『『おう!!!!!!!!』』



堂金『ちっ。』



余語『なあ堂金?6点取られたんだ。そろそろ認めたらどうだ?』

堂金『何を。』


余語『自分の…実力の無さを。』

堂金『は?』


余語『この回点とられたら間違いなく相手の勢いに完全に押される。実力あるんだったら抑えてくれよ?』

堂金『抑えるに、決まってる。さっきのはまぐれが続いただけだ。』


余語『その意気だ。』




余語(堂金が実力無いわけねーだろ。ただ、それを完全に出せていないってのは存分に感じるがな。自分が実力をイマイチ発揮できていない。ってことにも気づかない。堂金は。だからこそアイツは、脆い。)



ビュウッ!!!!!!

カキーン!!!!!!



『この回先頭の3番大場がヒット!!!!この回も先頭バッター出塁です!!!!!!』


堂金『なぜだ…。なぜ誰もが打ち返す!?俺のボールを…。』


『4番、キャッチャー、西口くん。』


(実力あるんだったら抑えてくれよ?)


堂金『抑えられる…。こんなの偶然だ…。全部お前らのまぐれなんだよ!』



カキーン!!!!!!!


余語(くそ!!俺のリードでも打たれんのかよ!?)




『抜けたー!!!!!!!!4番の西口初球打ち!!!!!!!!!!これもセンターから右へのバッティング!!!!!!!打球は右中間を転々としているぞ!!!!!!!』


余語『まずい!!!!!三塁で止めろ!!!!!!!!』


古瀬(こせ)『言われなくたってわかってるわい!!!!!!!!』

『センター俊足の古瀬が追い付いて素早く返球!!!!!!!!一塁ランナー大場は三塁ストップ!!!!!!!西口のツーベースヒット!!!!2打席連続のツーベース!!!!!!!!これでノーアウト二三塁!!!!!!』


西口(よし!)



『5番、ピッチャー、氷室くん。』




今坂『もう南浜(みなみはま)東成田(ひがしなりた)は準備してあるな?』

藤野(ふじの:記録員)

『はい。どちらでいかれます?』

今坂『点をとられたら南浜でいく。2年生の東成田に決勝のこの舞台はキツい。』


藤野『西崎(にしざき)くんはいつ頃プルペンへいかせますか?』

今坂『西崎はまだ使う予定はない。北峰が使えない今、総力戦で臨むしかない。』



余語(おそらく次一点取られたら堂金は降板だろう…。だがうちには北峰の他にも南浜、西崎、東成田とタイプの違うコマが揃っている。)


堂金(なんか押されてるみてーじゃん。俺はこれっぽっちも、押されてるなんて思ってねーがな。)


ズバーン!!!!!


『ボール!!!!』

氷室(堂金ってやつ…なんか想像してたほどじゃないや。この流れは逃せない。ノーアウトでたくさん点を取っていきたい。)


ズバーン!!!!!

『ボール!!!!!!ツー!!!!!!!』


余語(堂金にしては珍しいな。逆球なんて。)


堂金『ん?』


ビュウッッッッ!!!!!!

氷室『うおっ!!』


ズバーン!!!!!!!

『おっと危ない!!!!頭付近にボールが投げ込まれました!!!これも明らかにボールと分かる球!!!!!!!』


余語(おい堂金…まさかお前…)


ビュウッッッッ!!!!!!


ズバーン!!!!!!!


『ボール!フォア!!!!!!!!』

氷室『よし!』


『ストレートのフォアボール!!!!!なんと1球たりとも惜しいコースにも決まらずにフォアボール!!!!!!今日2回目のノーアウトフルベース!!!!!!!!!』


ゴォォォォォォ…


堂金(なんなんだこの感じ…。どこに投げたって打たれる…。)



『6番、セカンド、副島くん。』


余語(堂金!!しっかりしろ!!まだこの回点をとられた訳じゃない!!!!!!前を向け!!!!!!!堂金!!!!!!!)




がつっっっっ…。




《148km/h》





余語(…!?)

北峰(おい…。)

神郷(いたそぉ…。)


堂金(あ…。…。)





『デッドボール!!!!!!!!!!!!頭に直撃した!!!!!!!!!当たったバッターの副島が倒れている!!!!!!!!大丈夫か!?!?!?』


余語『お、おい!大丈夫か!?』



『なんとヘルメットが割れています!!!!堂金の148km/hストレートが後頭部直撃!!!!!!押し出しのデッドボールで7-4とし、3点差に広げましたがバッター副島が立ち上がれません!!!!!!!』


主審『ドクター!!担架だ!!!!!意識を失っている!!!!!!!!』




片野『臨時代走だ…。この場合…塁に出ていなくてピッチャーとキャッチャーじゃなくて1番打順が遠い打者は…大場か。今ダイヤモンドを一周回ってきたところすまんが、もう1回一塁ランナーに行ってくれ。』


大場『わかりました。もう一周してきます。』



『副島くんは担架で治療室に運ばれました。大丈夫でしょうか。そして代わりの臨時代走に大場くんが入ります。そして享神高校のピッチャーに変更がある模様です。』




余語『堂金。』


堂金『…。』



余語『堂金。』

堂金『?』


余語『やっちまったもんはしょうがねえ。あとはベンチからしっかり応援しろよ。下がれ。』



『享神高校、シートの変更のお知らせをします。』



守備位置の変更↓↓

堂金:1→9

有迫→南浜:9→1





余語『なに!?堂金を下げないのか!?』


桜沢『なんでだよ。今坂さん。』



小宮『上位打線に組入ってる有迫くんをわざわざ下げてまで堂金くんを残すとはね。』

西口『監督もさぞかしお気に入りなんだろ。』





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