表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
歴史小説のためのノートブック  作者: 久志木梓
舞台の時代・地域について
2/24

もう少し詳しい略史

(しん)は三国時代の()に仕えた司馬懿(しばい)に始まる。司馬懿(しばい)は幼い()の三代皇帝・曹芳(そうほう)(位二三九~二五四)の治世にクーデターを起こし実権を掌握(しょうあく)する(二四九年)。


司馬懿(しばい)の長男・司馬師(しばし)、次男・司馬昭(しばしょう)による(しょく)の滅亡(二六三年)を経て、司馬昭(しばしょう)の子である司馬炎(しばえん)が皇帝に即位((しん)武帝(ぶてい))、(しん)西晋(せいしん))が建国された(二六六年)。


(しん)()を滅ぼし、後漢(ごかん)以来約一〇〇年ぶりに中華を統一する(二八〇年)。


司馬炎(しばえん)の息子である司馬衷(しばちゅう)が二代皇帝に即位(二九〇年、西晋(せいしん)恵帝(けいてい))すると、外戚(がいせき)・皇族間の内紛である八王(はちおう)(らん)(二九一~三〇六)が起こる。


皇后の賈南風(かなんぷう)は権力を握るため、司馬炎(しばえん)から後事を託されていた皇太后の一族や王を処刑。賈南風(かなんぷう)とその甥である賈謐(かひつ)が実権を握るようになる(二九一~三〇〇)。


賈南風(かなんぷう)は皇太子が実子ではなかったことから謀略によって皇太子を廃位し殺害。趙王(ちょうおう)司馬倫(しばりん)賈南風(かなんぷう)らの排除を大義名分にクーデターを起こし賈南風(かなんぷう)らを殺害する(三〇〇年)。


ここから八王(はちおう)(らん)が本格化し、皇族である諸王の間で謀略と戦乱がくり返される。八王の乱は最終的に新帝・司馬熾(しばし)西晋(せいしん)懐帝(かいてい))を(よう)東海王(とうかいおう)司馬越(しばえつ)を勝者として終結した(三〇七年)。


しかし八王(はちおう)(らん)と並行して非漢民族の反乱である永嘉(えいか)(らん)(三〇四~三一六)が発生しており、(しん)に従わない多くの非漢民族勢力が蜂起(ほうき)、都市などを攻撃し時には占拠していた。


なかでも匈奴(きょうど)劉淵(りゅうえん)が皇帝を称し建国を宣言した(三〇四年)(かん)は、(しん)の都・洛陽(らくよう)へ攻め寄せた。(しん)并州刺史(へいしゅうしし)劉琨(りゅうこん)東海王(とうかいおう)司馬越(しばえつ)らで(かん)挟撃(きょうげき)し撃退に成功する。


だが東海王(とうかいおう)司馬越(しばえつ)が皇帝・司馬熾(しばし)との決裂から憤死(ふんし)すると晋の防衛ラインは瓦解(がかい)洛陽(らくよう)(かん)の攻撃で陥落し、皇帝・司馬熾(しばし)拉致(らち)される(三一一年)。


(しん)は都を長安(ちょうあん)に移し、司馬熾(しばし)の甥である司馬鄴(しばぎょう)を皇帝とし(西晋(せいしん)愍帝(びんてい))、抗戦を続けるも、長安(ちょうあん)洛陽(らくよう)と同じく(かん)によって陥落(三一六年)。皇帝・司馬鄴(しばぎょう)も漢に拉致(らち)される。


并州刺史(へいしゅうしし)劉琨(りゅうこん)(かん)の攻勢を受け并州(へいしゅう)から撤退した後も抗戦を続けたが、殺害される(三一八年)。


(しん)江南(こうなん)長江(ちょうこう)より南の地域)に逃れた琅邪王(ろうやおう)司馬睿(しばえい)が皇帝に即位する(東晋(とうしん)元帝(げんてい))ことで存続した(三一七年、東晋(とうしん)の成立)。


華北(かほく)黄河(こうが)の中流・下流域を中心とした地域)では(かん)劉聡(りゅうそう)が没すると、劉聡(りゅうそう)の親族であった劉曜(りゅうよう)前趙(ぜんちょう)(かん)の有力な配下であった石勒(せきろく)後趙(こうちょう)とに分裂。諸勢力が興亡をくり返すことになる(五胡十六国時代ごこじゅうろっこくじだい、三〇四~四三九)。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ