理想の恋とはなんですか?
「あなたの求める、理想の恋とはなんですか?」
私の求める理想の恋とは、人と人とが死ぬその瞬間まで共に居れる覚悟を持つことだと思います。
私は人を好きになるのが怖いです。
人が誰よりも好きで、誰よりも人に嫌われた経験を持っているので、人を好きになると、その反動が怖くなってしまうのです。
「誰かを想ったところで、その相手から想われるとは限らない」
この言葉を聞いて『残酷』と捉えるか、『当然』と捉えるか、一般的にはこの2つの考え方が生まれるでしょう。
でも私は、この言葉に『魅力が足りない』と思いました。
相手を想い、行動に移した人間が理想を掴むのであって、相手から想われないような言動、行動を取る、或いはそもそも行動に移さない人間に、残酷と思える理由が分かりません。
さて、前座はここまでにしてそろそろ本題へ移りましょう。
私はよく、結婚について考えることがあります。
いつか好きな人ができ、その人の魅力を知り、自分の魅力を伝え、お互いの弱さを知り、共に歩む未来を。
そうして幸せに死ぬ為に何をすべきか、考えるのです。
そして私は、結婚を考えると同時に、交際についても考えるのです。
これは友人との会話で生まれた、島の例え話です。
「ねぇ、誰かと付き合う事を考えたら、結婚のことまで考えるよね?」
「いや、考えない。学生の間の恋なんて、所詮学生の間に終わると思ってるから」
「あ、そう? じゃあ質問を変える。もし恋人が居たとして、その人以外の人間を異性として見れる? 私は見れないんだけど」
「え? 俺は『見れない』というより『見ない』かな。人間、どうしても他の人を見ちゃう時があるから、頑張って抑える」
「う〜ん、意味が分からない。人を好きなった時、その人を以外を見れるその神経が理解出来ない」
「お前は無垢だからな。まともに恋をしていないから、夢を見てるんだよ」
ここまでが前提の話となります。
「あとさ、浮気する人ってどんな考え方なのかな。私としては、人生を海、異性を島、自分は漂流していると考えてるんだけど──」
「待て待て待て。考え方が独特すぎるだろ。ちょっと待て、絵に描くから」
「はいはい。準備出来た?」
「出来た。続けて」
「それで海、島、漂流の要素で考えているんだけど、私は好きな人が出来たら、その島に上陸すると考えるんだよね」
「はいはい」
「で、結婚。つまり、その島で家を建てる事を考えて、その島に順応するように、異性の事を知ろうと思うの」
「なるほどなるほど」
「でも、浮気をする人っていうのは、好きな島を見つけたとして、GPSを設置して、その島の状態を確認しながら更に漂流する人だと思ってるんだよね」
「文字通り浮いている訳だな」
「そう。だから、仮に好きな人と別れる、この場合は島が沈むとして考えるね。で、沈んだとしても、自分は浮いているから無害な訳よ」
「そりゃあ、確認程度の関係だからな」
「うん。でも私の場合、もう家を建てる準備をしてるのよ。結婚という未来を見通して考えているから、そこで島に沈まれると、私はもれなく海に落っこちる」
「上陸しちまってるからな。リスクが大きい」
「私の場合は特に、ね。他の人なら直ぐに浮き上がって、再度漂流の旅に出ると思うんだけど、私は違う。私はその島しか家を建てられないと思っているから、浮き上がることが出来ず、そのまま沈んでしまうの」
「なるほどな。例え沈んだとしても、相手を、島を想い続けているからこそ、浮き上がる力も無いんだな」
「そう。そういう事だよマイフレンド。理解してくれてありがとう」
「う〜ん、話聞いただけで理解は出来ていないがな。メシ行く?」
「行く」
──と、このように、私は交際は結婚の前段階だと踏んでいるのです。
人を好きになり、人に好かれる為の努力も必要だと思いますが、本当にその島で大丈夫なのでしょうか。
その島、沈みませんか? 他の上陸者は居ませんか?
GPS、付けられているかもしれませんよ?
そんな思考がグルグルと巡り、人を好きになることが怖いのです。
私以外の人は、どのような考え方をしているのでしょうか。
私は一体、普通からどれ程かけ離れているのでしょうか。
「あなたの求める、理想の恋とはなんですか?」
おはこんばんにちは、ゆずあめ(作者)です。
今回は活動報告に書こうと思ったことを、エッセイ的な何かとして普通に投稿しました。
いつか、未来の自分がこれを読み、今と昔のズレを認識して欲しいと思います。
これを読んだ皆さんも、今一度自分の考えを文字にしてみませんか?
新たな自分が見えるかもしれません。