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はつこいのきみ。

作者: 健康白書
掲載日:2009/02/11

「はじめてのきみ。」の続編です。


「なつみ、帰り教室で待ってて。」



いつもの朝。いつもの教室。いつもの場所。


そこにすでに定着しつつある存在。



「いや、りなちゃんと帰るから。」


「今日カウンター当番なんだ。あ、でも一緒に当番すればいいか。じゃあ、HR終わったら迎えに来る。」


「え、ちょっと話し聞いてよ・・・!」


「じゃあ後で。」



今日も負けた・・・。



先週のあの「俺の彼女」宣言から、毎日のように彼はやってきた。


そしてわかったこと。彼はかなりの自由人だった。


決して人に惑わされることなく、常に本能のままに行動する。


それは悪く言えば、自分勝手。よく言えば、まっすぐな素直さ。





「なっちゃん!今日もすごいラブアタックだったね!」


「ラブアタックって・・・。あの人、何が目的なんだろう・・・?」


「何ってなっちゃんに一目ぼれしたのよ!なっちゃん可愛いもの!!」



そう言って意気込む彼女を尻目に、教室中を見渡せば嫉妬に満ちた視線たち。


その視線を受け止めて、やはり見当違いな考えを打ち消した。



「あの人ってモテるんでしょ?なのにあたしなんかに惚れるわけないよ。きっとほかに目的があるのよ。」


そう言いながわ、ちくりと自分の胸が痛んだ。




―放課後



「ちょっとなっちゃん!ゆうとくん来るって言ってなかった?!だめだよ、帰っちゃ!」


「いいのよ、別に。こっちは答えたわけじゃないし。じゃあまた明日、りなちゃん。」


「え、ちょっとなっちゃん!!」



りなは少し急いで出て行くなつみを見送りながら、「やばいよぉ・・・」とつぶやいた。




いいのよ、別に待たなくたって。


関係ないんだから。


だいたい付き合ってるわけじゃないんだから・・・。



昇降口までの階段を降りていくと、ちょうどあと数メートルという距離に長身の人影があった。



「え・・・?」


気づいた時にはすでに目の前に迫っていた長身の人物は・・・


「なんで待っててくれなかったの?」


それは、今まで見たこともないほど冷たい表情だった。




「だって・・・待つなんて一言も言ってないし・・・。」


視線をやや下に向けながら、まるでいたずらがバレた子供のような気持ちだった。


「ふーん。」


空気が凍る、とはこういうことだと思った。



――ぐらっ



「きゃっ・・・?!」


世界が反転したと思うと、いつのまにか目の前には綺麗な顔が。


背中と膝裏に感じる温かさがなまなましい。


「なっ何するっ・・・」


「黙って。」



はっとするほどの美しさと威圧感だった。



降ろされたのは、図書室。




思い沈黙が続く中、ふわりとまた香水の香りに包まれた。



「っ!?」


「俺言ったよね。君は俺の彼女になるって。君が俺のことをどう思ってるかなんて知らない。でも、俺は君しかありえない。なつきしか欲しくない。」



それは単純なようでとても素直な言葉だった。


自然と心が温かくなった。



「君は俺の彼女になる。」

ご愛読ありがとうございました。

次もがんばって書いていきたいと思います。

よろしくお願いします。

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