怖い人たちとの特訓
異世界に来て四日目
僕の朝は背伸びをしながらあくびをするところから始まる。「はぁ~、昨日は大変だったな」僕は昨日の事
を思い出す。僕と同じ罪の剣を持った人に笑えない冗談言われるし、「はぁ~、全くあの人達は何を考えて
いるんだ?」僕はそんな感じで独り事を呟いていると。「それは我らに対する宣戦布告と見なしていいかな」と後ろから声がする。「わぁっ」と振り向くとそこにはセルカさんと、レインさんがいた。
「ご、ごめんなさい」「お前は謝るのが好きなのか会った時から謝ってばっかだぞ!」僕はその言葉を聞いて苦笑いする。「それはそうと、早く起きろ朝食が冷めてしまう」どうやらこの二人は僕を起こしに来てくれたようだ。「分かりました。今行きます」僕は起き上がり食堂に向かった。
「おはようございます。ソラタさん」僕が部屋に入るとルシルがいた。「おはようルシル、僕は昨日と同じ席に座ればいい」と聞くと、「はい主様」僕は昨日と同じ席に腰を下ろすと美味しそうな朝食があった。
そして周りを見渡すとみんながいた。「そういえば、ソラタ君はどこから来たの」とユニさんに聞かれた。僕はそう言われるとここに来るまでの事を話した。と朝食を食べながら、
自分の事を話した。「僕は日本という国から来ました。そこはこことは全く違う世界でとても平和な世界です」と日本の事から話した。「じゃあ、何でここに来たんだ?」とマリアさんに質問された。
「僕は学生で、学校で勉強している途中にいきなりこの世界に呼び出されて気ずいたらクラスのみんなとここに、いました」と色々話して朝食を終えてアイラさんとルシルを入れた八人で僕の自己紹介をした。
「それで僕たちはそのケルトさんに言われたとうりに岩に触れたら、このレギンが出てきていきなり漆黒
の鎧に包まれて、その時に僕の頭の中に変な会話が聞こえてきてそれで鎧がなくなったと思ったら、今度は
ルシルが魔法陣から出てきてそれでここに連れて来られて今に至ります」と話したらみんな苦笑いをしていた。「ま、まぁ何ていうかこれから頑張って」とルミウスさんに同情された。僕は心の中で「はぁーなんでこんな事になったんだろう」と思っていた。「でもみんなを助けたいし、魔物のみんなと、人間のみんなの
共存の手助けをしたいそれに・・・」「それに」「それにアイラさんに僕はあなたの騎士になるって言ったから」と臭いセリフを言ったらアイラさんの顔が真っ赤になり「お前はなぜそんな恥ずかしいセリフを、
堂々と話せるんだ」と言ってくるからもう一度自分の言った事を思い出すと恥ずかしすぎて死にそうになって穴があったら入りたいと思っていた。「今のは忘れてください」と必死に言っていると、いきなりみんなの顔が悪魔のような笑みに満ちていて、「ソラタ君ー、そんなに魔王様の事思ってるなんてさてはソラタ君の昨日言ってた好きな人って言うのは
魔王様の事なんでしょう」とレインさんが悪魔のような笑みを浮かべて話してくる。
「あ~あ~、なるほどそういう事か」とアイラさんとレインさん以外を抜いた全員がうなずいている。
僕は赤くなった顔を隠しながら死にそうになっていた。「た、確かに僕はアイラさんの事が好きなのかもしれませんでも決してそういう感んじの事は一切ありません」と言ってもみんなが僕の事をからかってくる。
「フフフッ、これをネタにすればしばらくは楽しめるわね」とルミウスさんが話していた。僕はこの人たち国一つ破壊するどころか僕の魂も破壊しようとしている。「この話は、ここまでにして早く特訓しましょう
よ」と少し強めに言うと、「あっ、話そらした」とセルカさんに言われたが僕は気にしないで、
「特訓、特訓、特訓」「あ~、もうわかったから」と全員が言った。僕たちはその後城の外に出るときれいな風景が広がっていた。周りは森に囲まれ城の近くには川が流れていて、おとぎ話に出てきそうな風景だ
「わぁ、す、すごいきれいだ」と僕は思わずつぶやいていた。「そうじゃろ」と、僕の後ろでアイラさんが
僕に話してきた。「私達もこの風景や魔物のみんなの笑顔を守りたくて戦っているの」
「なるほど、僕がアイラさんの笑顔を守るために戦っているのと同じですね」と僕はつい本音を暴露してしまった。するとアイラさんの顔がまた赤くなった。僕は心の中でカワイイと思っていた。しかし次の瞬間
僕は恥ずかしすぎてまた死にそうになった。「やっぱりソラタさんは魔王様の事を」とルミウスさん
に言われた。僕は近くを百周ぐらい全速力で走った。そして走り終わった僕は倒れて虫の息になっていた。
「お疲れ様です。ところでやっぱりソラタさんは、魔王様の事が」「あああああああああああああああ」と
耳を塞ぎながら叫んでいた。「まあ、まあまるで子供みたい」とユニさんが話しているだが僕は何も聞こえていない。「まだ魔王様は赤くなっているのかよ」とマリアさんがあきれている。
「冗談はそこまでにして早く特訓するよ」とクリスさんが言っている。「それでどんな特訓をするんですか」と聞くと思ってもみない返答が帰ってきた。「まずは、村の手伝いだ!」「えっ?」僕は、どういう意味か分からなくなった。「まあついてきたらわかるから黙ってついてこい」とセルカさんに腕を引っ張られた。そして十分ぐらいたつと村が見えてきた。村に入ると「わぁ、お姉ちゃん」と小さい子供が僕たちのいる方へ指をさしながらそう言った。するといきなり周りに村の人が集まって来た。「みんな久しぶり~」と
レインさんが手を振っている。「お姉ちゃん、その人はだ~れ?」と僕の事をセルカさんに質問している子がいた。「あら、あらやっとセルカちゃんにも男ができたのね~」と周りにいたおばちゃんや、お姉さん達が言っている「ち、違うぞ!こ、こいつはそんなのではない」と必死に訴えている。
すると周りにいた村の青年達が「そ、そんな馬鹿な俺のセルカさんに男がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
と泣いている。数少ない男性の人達がこんなので大丈夫なのかなと、僕は思っていた。というか周りを見ると村に住んでいる男性全員が僕の事を睨んでいる。「それでいつになったら
教えてくれるんですか」と聞くとルミウスさんが「君にはこれから畑仕事をしてもらう」と言われた。
僕は、なるほどこれで体力をつけるのかと思っていた。「それじゃあまずは畑を耕してもらうかね」と
おばさんが僕にくわを渡してきた。「それじゃ、どこを耕せば良いですか」と聞くと村の外に出て歩く事
五分の場所にに来た「それじゃここを全部耕してもらうかのう」と言って指を指した。
指を指した方を見ると縦十km横八㎞ぐらいある荒れ地があった。「あの~、まさかこれを一人で耕せと、
おっしゃりたいのでしょうか」と聞くとみんなが「「「「「「「当たり前じゃん」」」」」」」と言われた
「ちなみに、どれくらいの期間で終わらせろと、まさか一日でしろと」「まさか、そこまではしなくていいよ、五日ぐらいで終わらせたら上出来だな」とセルカさんに言われた。「ちなみに一日で終わらせる事は
できるのでしょうか」「そんなのできる分けないじゃん。もし出来たらそれはもう化け物ね」とルミウスさんに言われた。
家の手伝いをしていたから何となくわかる。しかもここよりもっと暑いから正直この仕事はそんなにつらくないと思う。仕事を始めて一時間やっと十分の一が終わったという感じだった。「はぁ~結構きついな」
と呟いていた。その時早く終わらせたいとしか頭になかった。その時「早く終わらせたいのか」と頭に声が
響いた。「あれっ、疲れているのかな」と思っていたら「おい、お前の頭がおかしくなったわけではないぞ
私が直接お前の頭の中に話しているのだ」と言ってきた。「君は、誰」と聞くと「私か、私はレギンだ」
「えっ、レギンって僕の剣か?」と聞くと「ああ、そうだお前の剣だ」「早く終わらせたいとはどういうこと?」すると「お前が力を望むと私はお前に力を与えてやる」ときれいな声で語りかけてきた。
「なぜなら、私は強欲の剣だからな、お前が力を望めばいくらでも力を与えてやる。しかし、私の力をを
引き出すには、強い思いの力が必要だ」「強い思いの力?」「そうだ、例えばお前が何もかも消し去りたい
と強く願えば、全てを消し去る力を与えてやるという感じだ」どうやら、これがアイラさんの言っていた
事の意味なのかと思っていた。「それで、お前は何を望むのだ」と聞かれた。「ほんとに望めばなんでも力
を与えてくれるのか」「当たり前だ」僕は少し疑いながらも力を望んだ。「じゃあ、僕の動きを早くしてくれ」「どれくらいの、早さにすればいい」と聞かれた。「じゃあ、普通の人には見えないくらいの速さにしてもらえる」と冗談のつもりで言ったら、「分かった少し痛いが、我慢してくれ」ズキ、ズキ、ズキと
ものすごい痛みが僕の全身を襲った。「いたっぁぁぁぁぁぁぁ」だがすぐにその痛みは消えた。「これでお前は多分いや絶対この世界でも一位二位を争うくらいの速さになった」と言われた。「あんまり、変わったって感じしませんよ」「まあいいから、早くやってみろ」と言われ耕すと一分後「あれ、全部おわっ」バタと僕は
その場に倒れた。「どうだ、すごいだろ」とまた頭の中に声が流れてきた。「だがお前の体力はそのままだからな」「それを先に言ってくれ」とレギンに話した。「わりぃ、わりぃ、だからお前はもっと鍛えなきゃ
いけないぞ」と言われた僕はこの時僕は人一倍鍛えなきゃいけないと、決めた。
十分後僕は少し回復したから村に戻ると「どうした、何か困った事があったのか」とルミウスさんに聞かれた。
「い、いやぁ、全部終わったので戻ってきただけですけど」と言うと「なんだ終わったのか、お疲れ、じゃなくてぇぇぇ、お、終わった全部、そんなウソ言っても駄目だよソラタ君」とルミウスさんに言われた。
「いや、ウソじゃなくて本当ですよ」というと、「マジで」と化け物を見たような顔になっていた。
「でも、雑だったらやり直しだからね」と言って村の人何人かとみんなを集めて僕の耕した荒れ地を見に行った。「「「「「「「「「ウソ」」」」」」」」」やっぱりみんな僕の方を見ると化け物を見たような、
表情になっていた。「どうやったら、ほんの小一時間でこの広さの荒れ地を耕すのよ」とマリアさんに聞かれた。「いやぁ~なんと言いますか耕している途中にレギンの声が聞こえて気が付いたら、
終わってました、的な感じですといったら「「「「「「「「「そんな簡単に終わるかぁぁぁぁ~」」」」」」」」」と怒鳴られた。「で、でもその後十分ぐらい虫の息でした」と言ってもみんなの
空いた口は塞がらない。まあ、それはそうだろう、この広さをたった一時間ちょいで終わらせるなど
化け物がする芸当だ。化け物がするっていうことは、僕は化け物になったって、事なんだよな。
「それじゃあ、ソラタは、少し村で休憩でもしておけ」とセルカさんに言われ僕は、少し休憩することにした。
みんなは、先に村に帰った。僕はもう少し休憩してから村に行くことにした。
「はぁ、僕も化け物になっちゃった、どうしよう」と思っていると
「化け物でも、別に良いじゃないか、何でそんなに落ち込むんだよ」と頭の中に声がした。
「レギンは、人の事だからって軽く考えてそうだけど、僕だって色々あるんだからね」
僕はそう言いながら内心日本に帰った時の事を考えていた。
「化け物にしか出来ない事だってあるって、考えたら少し考え方が変わるだろう」と、自分の剣に正論を
言われて僕は反論出来ない。何て哀れなんだ。
「そろそろ、村に戻るか」と言うと、「そうだな」と軽く返答された。
村に戻るとみんなも休憩していた。
「あっ、やっとソラタ君戻ってきた」と僕の方を向きながらユニさんがそう言っているのが聞こえた。
「ソラタも、こっちに来て団子でも食べないか」とセルカさんが僕を誘っている。
僕はみんなのいる所へ行くと、美味しそうな団子とお茶があった。
「お疲れさま、今日は助かったわ、これ食べて」とお姉さんに団子とお茶を貰った。
「いただきます」と言って僕は団子を食べた。
「お口に合いますか」 「はい、とても美味しいです」と言うと
「お口に合って何よりです。たくさん食べて下さいね」と言われた。
団子を食べ終わり僕たちは城に戻った。
小さい女の子が手を振りながら「また、来てねぇ~」と言っている。
セルカさんが「もちろん、また来るよ」と優しい声で言うと、女の子はニッコリ笑って帰った。