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村人Aでも勇者を超えられる。  作者: 日向日影
第一九章:紬編 『担ぎし者』として Road_to_"DESPAIR"
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-02 太極

 少し前。

 アーサーと別れて数秒後、アリスはそれを見つけていた。

 その部屋は全体に床から天井まで繋がった円柱のケースがあった。その中には心臓や腎臓など一部の臓器とおそらく背骨だけの歪な人体だったようなものが緑色の液体に浸かっている。

 近づいて、ガラスに触れて、ひたすら誤魔化そうとして、でも目の前の現実は変わらない。

 知らぬ間に涙が流れてきた。嫌でも分かってしまう。ここにあるのは全て同胞だと。

 つまりは、間に合わなかったのだ。


「おー。ホントにそっくりだな」


 目の前の光景に気を取られていて接近に気付かず、灰色の軍服を着用した青年が声を発してようやくハッとした。指先に血の弾丸を用意して振り返るが、彼は戦意が無いと証明するように両手を軽く挙げていた。


「まあ待て。俺はヨハン=(ノア)=モナーク。アーサー・レンフィールドの関係者だ。未来のお前とも一応顔見知りなんだぜ?」

「あの人の……? いや関係無い。ここにいるって事は加担してるんでしょ?」

「ハッ……俺が加担し始めたのは数ヶ月前からだ。発端はお前自身だろ? 確か今は……アリス・ノアだったか?」

「ちょ……な、待っ……」


 頭が混乱してきた。

 向こうが名前を知っている事も、知り合いのように振舞っている事も、発端がアリス自身にあると言った事も。

 そして、その言葉に思い当たる節がある事も。


「ガウロシアに聞いたぜ? 五年前、お前を捕らえた事で吸血種の存在を知り、お前の同胞を捕らえられたってな」

「……ぇ?」


 構えた指先が震える。

 全身に悪寒が走る。

 喉が渇き吐き気がする。

 酷い頭痛で視界も揺らぐ。

 ガチガチと、小刻みで鬱陶しい音が耳を小突き、それが自分の歯が鳴らしていると遅れて気づく。


「こいつらの血は俺の目から見ても凄い。ちょいと手を加えれば万病に効く薬になり、そして寿命すら伸ばせると来た。人類はこいつらに感謝し、こいつらはお前を永劫恨むだろうな」

「……ぁ、ああ……あああああああああああああ!!」


 ドドドドドッ!! と。

 準備していた五つの『穿血爪弾』(ブラッド・ブレット)を絶叫と共に放った。しかしその弾丸が当たる事はなく、ヨハンの体の近くで制止したかと思うと次第に勢いを失って消失した。


「『無間(むげん)』だ。って言っても、今のお前には通じないんだったな。まったく、改めて奇妙な話だぜ」

「ぐっ……う……!!」


 震える右手を同じように震えている左手で掴みながら、全く定まらない照準を合わせるように指先に新たな『穿血爪弾』を生成しようとする。しかし呪力が上手く練れず、全く攻撃に転じられない。


「戦う理由があるのか? 見ろ。お前が作った屍の山だ」

「ッ……」


 それは世界最悪の棺。そこには命も尊厳もなく、ただ血液を生み出す為だけの装置となったもの。

 アリスのせいでこうなった。

 死よりも残酷な運命を与えてしまった。


「ま、気持ちは分かるさ。俺の故郷じゃ戦争が絶えなかった。こんなガキでも傭兵として駆り出されるどうしようもねえ世界さ。戦えば戦うほど屍が増える、お前が歩いて行くのもそういう道だ。何も成せず、何も救えず、死んでいったヤツらの悪夢にうなされ、永遠に孤独を味わい続ける。お前は誰にも愛されない。控えめに言っても待ってるのは地獄だ」

「……、」


 もうアリスは言葉を発さなかった。ぺたん、と床に尻餅を着いて、涙でぐちゃぐちゃになった顔を拭こうともせず、虚ろな眼差しで遠くを見ていた。

 ヨハンはそんなアリスの髪を乱暴に掴むと、至近で目を合わせて言う。


「だが安心しろ。やがてヴェールヌイが『無限の世界』インフィニット・ユニバースに存在する全ての惑星(せかい)を終わらせる。破壊による平等で究極の救済だ」

「……。」

「反応無しか。チッ、つまんねえ」


 乱暴に投げるとアリスの頭が強く床に打ちつけられた。彼女の頭から流れた血で血溜まりができるが、それにすら何の反応も示さない生きる屍のようになってしまっていた。


「さて、こいつがいるって事は『ブラッドプリズン』からアーサー・レンフィールドと行動してるんだろうな。人質……じゃ面白くねえな。あえて渡して隙が出来た所をタコ殴りにするか」


 そうしてヨハンはアリスが倒れている鉄板を操り宙に浮かべると、そのまま外を目指して移動を始めた。





    ◇◇◇◇◇◇◇





「あたしが殺した……あたしが……」


 アリスはアーサーの胸倉を掴んだまま、額を胸に押し当てて泣いていた。

 あまりにも弱々しい彼女の姿に心が痛んだ。彼女をそのままにしておけないと、アーサーは両肩を掴んだまま声をかける。


「違う……アリスのせいじゃない。悪いのはあいつらだ。ヴァンクロフトにヒルコ、ガウロシアにヨハン。他にも大勢関わってるだろうけど、お前だけは絶対に悪くない」

「……あの人が言ってたよ。ヨハンって人。あたしが動けば死体が増える。永遠に孤独で……誰にも愛されないって。待ってるのは地獄だって」

「そんなこと……」

「ッ……だったら!!」


 勢いよく顔を上げたアリスの大きな瞳と視線がぶつかった。

 怒り、苦しみ、悲しみ、そんな色々な感情をない交ぜした紫紺の瞳を揺らし、鼻がくっつきそうな距離で叫ぶ。


「だったらっ、あなたがあたしを愛してくれるっていうの!? こんな汚れきって、罪に塗れたあたしなんかの事を!!」

「当たり前だろ、そんなのッ!!」


 逡巡なく叫び返したアーサーに、さしものアリスも言葉を詰まらせた。

 アーサーとカケルは互いに似た者同士だと自覚しているが、それはアリスにも当てはまるのだろう。結祈(ゆき)透夜(とうや)達のようにアーサーの在り方に影響を受けた訳ではない、元来の性質が似ているのだ。


「……アリス、聞いてくれ。俺もそうだった」


 だからこそ、彼女の気持ちをアーサーは少なからず理解できてしまった。


「俺は多くの人の命と心を守る為に戦い始めた。でもその道で多くの人を失った。どうしても手が届かない人達がいて、何度も何度も自分の無力さを恨んだ。自分の事を許せないと思ったし、今でもそれは変わらない。この後悔を……救えなかった人達の命を一生背負って生きて行くんだと思う」


 自分の行いのせいで誰かが死ぬ。その重圧はとても大きくて、一人では決して背負い切れるものじゃない。


「何度も挫けた。何度も泣いて、何度も足を止めてしまいたいと思った。いっそ死んでしまいたいと思った事もある。……何度も何度もなんっっっども、あの時ああしていたら、もっと早く駆けつけていたら、もしも、たら、れば……そんな意味の無い過程ばかりがいつも頭を過る」


 あの後悔を。

 あの絶望を。

 あの怒りを。

 あの無力感を。

 忘れられない。忘れてしまう事なんてできない。

 段々と強くなっている自覚はある。でもあの時にもっと力があれば、どれだけ沢山の命を救えただろうと考えない日は無い。今のアリスのように、自分が動かない方が多くの人が死なずに済んだのではないかと考えた事も一度ではない。


「だけど、最後には立ち上がって来た」


 何度失っても。

 何度打ちのめされても。

 それでも自分はまだここで戦っている。

 しかしそれは、一人では決して立ち直れる事の無い絶望だった。


「多くの人に支えられて俺はここにいる。そんな俺が戦う事で、誰かを救える。大切な何かを守れる。俺を支えてくれた人達に誇れる何かを返せる。……もしかしたら俺は延々と続く戦いの、何かの歯車の一つなのかもしれない。でも誰かを救って、その人達に支えられて、みんなの命と心を守る。それが俺に与えられた役割なんだって、段々と考えるようになったんだ」


 もしも一人だったら、と。そう考えて無意味だとすぐに悟った事がある。もしも最初から独りだとしたら、とっくの昔に『ジェミニ公国』で殺されていると分かったからだ。

 みんながいたから戦って来れた。それは誰にも否定させないし、揺るぎない一つの真実だ。


「前に言った事がある。一度拳を握ったら終わりはない、闘争は出口の無い一方通行だって。だから俺の人生はこれから先もずっとそうなんだと思う。何かを失って、何かを守って、苦悩を繰り返しながら進んで行く。それがヒーローの宿命ってやつで、いつかアリスもその道を歩いて行く事になるんだと思う」


 そこだけはヨハンが言っていた事に間違いは無い。この道を歩く限り、全員を救える訳ではない。多くの死を見る事になるし、時には仲間の屍を超えていかなければならない時もある。


「だけど覚えておいて欲しいんだ。俺達は独りじゃない、多くの仲間がいるんだって。だから気が済むまで悲しんで、ちゃんと自分の心と向き合ったら、もう一度歩き始めて欲しい。これまで出会って来た人達も、未だ見ぬ仲間達も……『ラウンドナイツ』が、『ディッパーズ』が、アリスの事を支えてくれるから……」


 今は絶望の底にいる彼女に。

 かつて自分が誰かにそうして貰ったように。

 必ず立ち直ってくれると信じて、アーサーは真摯に言葉を贈る。


「過去の俺が、アリスの未来で出逢える日を待っているから」


 アーサーが今、伝えたいと思った事は伝えた。ほんの少しだけ瞳に色彩が戻ったように感じたが、そう簡単に立ち直れるものではないだろう。彼女には時間が必要だ。

 そして今は十分な時間が無い。背後の方では何かが近づいて来ている気配がある。忍びないがアーサーはアリスの両肩から手を離して立ち上がる。


「……俺は戦いに戻る。それが俺の役割だから。……アリスは自由にしろ。ここに残っても、逃げても良い。ただ俺が言った事は忘れないでくれ」

「……、」


 返答は無かったが時間が無い。後ろ髪を引かれる思いだが『炎龍王の赫鎧』ヴァーミリオン・フレイムを再度発動させたアーサーはアリスを危険に巻き込まない為に『飛焔(ひえん)』ですぐに移動した。

 異形の化物の形をしたガウロシアの目の前に来ると、すぐに彼の敵意がこちらに向いたのが分かった。六本の刃に対抗する為に改めて『エクシード』を『風月(ふうげつ)』に変えて、ヨハンが来る前に倒す為に構える。

 二〇メートルの距離を、ガウロシアは一瞬で詰めてきた。同時に六方向から迫る刃に怯まず、九連の『焔桜烈華(えんおうれっか)』で弾きながら攻撃する。三つの斬撃が入ったがすぐに再生するのを見て、すぐに追撃に向かう。

 七つの型を繋ぐ『焔桜神楽(えんおうかぐら)』。拙いながらも最後まで繋げて切り刻むが、流石はヒルコの完成形といった所か。この程度では全くダメージになっていない。


「これが吸血種の血の力だ。素晴らしいと思わないか?」

「お前は奪っただけだろうがッ!! 集ノ型『刻陽(こくよう)』!!」


 それはアーサーがよく使う集束魔力に似ている型だった。全身に纏っている氣力を全て刀身に集めて、攻撃の威力を上げる型だ。

 アーサーは赤く燃える『風月』を上段に構え、それを一気に振り下ろす。


「『燈翔焔斬(ひしょうえんざん)』!!」


 凄まじい威力の斬撃が飛び、最初から避ける気の無いガウロシアに直撃する。

 凄まじい爆炎が包み込むが、その中から伸びてきた腕にアーサーは喉を掴まれて近くのビルの壁面に叩きつけられた。爆炎の中からはすでに回復を済ませたガウロシアが現れる。

 息が出来ない苦しさや、迫り来る絶望を前に、アーサーは『纏玄羅刹(てんげんらせつ)』を発動させるか悩む。ガウロシアを倒すには一撃で跡形も無く吹き飛ばす必要があり、それを可能にするには『消滅』の力を持つそれしか手が無い。しかし一分という制限時間の間にそれを成せるかが分からない。


 ―――本当に世話が焼けますね、あなた達は


 それは幻聴だったのかもしれない。

 脳が生み出したありもしない言葉だったのかもしれない。

 けれど握り締めた『風月』が光り輝く光球に変化し、アーサーの意志とは関係なく動いてガウロシアの腕を斬り刻み、腹に衝突して吹き飛ばした。解放されたアーサーが咳き込んでいると、その光球は右手の中指に指輪として戻った。しかしその光は消えず、白銀のオーラがアーサーの全身を包み込む。


(この光……ソラか!?)


 疑うまでも無い。

『エクシード』から新たな力が流れ込んでくる確かな感触がある。


(……悪い、ソラ。心配ばかりかけて。この力はありがたく使わせて貰うぞ!)


 吹き飛ばされたガウロシアはすでに体勢を整えており、両腕以外の四本の刃をアーサーに向けて伸ばした。

 しかしアーサーは冷静に『炎龍王の赫鎧』の朱色のオーラと、その白銀のオーラが混じったものを身に纏っていくと叫ぶ。


『炎龍王の(ヴァーミリオン・F)三叉纏装』(・トリアイナギア)―――『龍星の重装甲』テラロバスト・アーマー!!」


 それは氣力とアーサー自身知覚していないソラの力の特別な『太極法(インヤン)』。さらに纏っている全身のオーラの量が跳ね上がり四本の刃を弾いた。

 さらに腰を低く落として続けて唱える。


『纏装』(ギアチェンジ)―――『龍星の超神速』スターソニック・ドライブ!!」


 今度は逆に全身のオーラの量が著しく落ちると、『飛焔』を遥かに超える速度で移動してガウロシアに飛び込んだ。まるで砲弾のようで、今度はアーサーがガウロシアをビルの壁面に押し付けた。

 そこでもう一度唱える。


『纏装』(ギアチェンジ)―――『龍星の天衝拳』メテオブラスト・スマッシュ!!」


 今度は全身は普通のオーラの量に戻ったが、四肢のオーラだけは一番初めの状態と同じくらいに増大した。その状態で右の拳を引き絞り、無防備なガウロシアに叩き込む。


『灰熊天衝拳(グリズリースマッシ)・焔滅焦嵐』(ュ・エクスハティオ)ッ!!」


 莫大な炎熱を孕む一撃が放たれる。『太極法』は使っていないが、凄まじい威力を持つ魔力と氣力を込めた拳がビルごとガウロシアを吹き飛ばした。


(ここだ―――『纏玄羅刹』!!)


 完璧な隙に追い打ちをかけるように『三叉纏装(トリアイナ)』を解除して黒い炎のような漆黒のオーラを身に纏うと、右手から純粋な『消滅』の力を持つ極光を放つ。音すらも消す圧倒的な一撃がガウロシアに直撃した。しかし全身を包む事は出来なかったのだろう。体の半分を失ったガウロシアは回復よりも先に攻撃を優先させて空高くに飛び上がったのだ。


「小技が効かないなら大質量で押し潰してやる―――『隕王轟爆神撃(シオウ・テオガボム)』!!」


 そして頭上高くに唐突に出現したのは直径五〇メートル程の巨大な隕石だった。それが『爆撃(ガボム)』と同じ効果を持っているなら、地面に直撃した瞬間に大爆発を起こすだろう。そうなれば間違いなく街ごと吹き飛ぶ。地下の施設の事すら頭から抜けている全力の攻撃だ。

『消滅』の力で消すには大きすぎる。かといって『太極法』もあと一回しか使えない。もし完成していれば『超新星紅蓮弾』ちょうしんせいぐれんだんでも破壊できると思うが、未完成の今のままではそれも望めない。


(どうする……どうする? どうする!?)


 いくつかの策が思い付いては弾ける。そうしている内にも隕石が刻一刻と迫って来ている。焦るほどに答えが遠のいているようで、それがより一層余裕を無くさせる。最終的に『超新星紅蓮弾』と『消滅』の力を合わせてぶつけようと考えて行動を起こそうとすると、唐突に右手をとても安心する温もりが包み込んだ。


「……大丈夫だよ、()()()()()()。あたしも力を貸すから」


 それは涙で目を晴らしてはいるものの、明確な輝きを持った紫紺の瞳だった。

 独りじゃないと行動で示すように、握られた右手により一層強い力が込められたのが分かった。


「名前……初めて呼んでくれたな」

「……信じてみる事にしたんだ、アーサーくんのこと。だから一緒に戦う」


 それを行動で示すように、彼女の足元から渦巻く氣力が生まれた。アーサーやカケルと同じ『廻天(かいてん)』だ。


「凄いな……もう習得してたのか?」

「あたしは筋が良いからね。兄弟子だからってうかうかしてたらすぐに追い抜くよ?」

「妹弟子にはまだ負けられないな。だからちょっとは威厳ってやつを見せてやる」


 アーサーも同様に『廻天』を発動させる。しかし渦巻くのは氣力ではなく魔力だった。握っていた手を解き、重ねるように上に向けたアーサーとアリスの魔力と氣力がそこに合わさって行く。


「あたしの氣力、全部あげる! 決めて、アーサーくん!!」

「任せろ……!!」


 二つの『力』を右手に集め、『太極法』で練り合わせていく。

 1:1の割合で『力』を練り合わせなければいけない性質上、『太極法』は二人でやると難易度は跳ね上がる。それなのにアーサーとアリスは初めてとは思えないほど息の合った連携で、まるでこれこそが本当の『太極(たいきょく)』だと言わんばかりに、二人の掌に強い光を放つ『紅蓮弾』が形成されていく。


「行くぞ!!」

「うん!!」


 そして迫り来る隕石に向かって、二人は同時に手を振り抜いた。


「「―――『太極紅蓮弾』(たいきょくぐれんだん)!!」」


 思いっきりぶん投げた小さな弾丸が巨大な隕石と衝突し、その瞬間、夜空を明るく埋め尽くすほどの大爆発が起きた。だがまだ終わらない。『太極紅蓮弾』は隕石を突き抜け、その奥にいるガウロシアに直撃したのだ。強大なエネルギーが回転し、さらに凄まじい熱量も持っている。それが半身しか残っていなかったガウロシアを削って行く。


「こんなっ……馬鹿なァァァああああああああああああああああああああああ!!」


 二つ目の爆発が空中で炸裂し、今度こそ完璧にガウロシアは消滅した。

 しかしこれで終わりではない。爆風が晴れた後、そこにはこの結末を待っていたかのように大量の金属の破片と共に浮遊しているヨハンがいた。

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