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村人Aでも勇者を超えられる。  作者: 日向日影
フェーズ1【村人の旅立ち】
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RESUME

 ここは数多ある世界の内の一つ、人間と魔族が争うありふれた世界の一つです。


 ここまでを前提条件として、この世界の歴史について軽くおさらいをしましょうか。

 五〇〇年前よりも以前、多くの種族がそれぞれの領土でそれぞれの生活様式を展開させていた頃、この世界には魔術しかありませんでした。いえ、正確には魔術という名称すらなかったようですね。

 かつて魔法と呼ばれていた技術、つまり魔力を使って超常の現象を引き起こす術のことです。それを誰が名称を変えたのか、今は少し様式も変わって魔術ということになっています。


 そんな世界に五〇〇年前、別の世界から来た三人の勇者、リンク・ユスティーツ、ローグ・アインザーム、リーベ・ヴァールハイトが科学というまったく新しい概念を広げました。


 それは革新的な手法でした。

 人々が『魔石』という魔力を内包した石で生活を成り立たせていた所に現れた科学は、まさに便利そのものでした。

 そうして人類は、勇者達の思惑の外側で二つに分かれました。今まで通り魔術を主体で生活をしていこうとする者達と、科学を推進する者達にです。きっと、この世界に科学が広がった時点で、争いは避けられなかったのです。異なる宗教同士が争うように、魔術と科学は相容れない存在だったのです。


 そうして起きた大きな争いで、世界の半分と大半の種族がこの世界から消えました。


 勿論、その戦いで勇者達も自分達の行動の尻拭いをしようと必死でした。けれど激流に石を投げ込んだところで流れが変わらないように、その争いは行く所まで行って終わりました。


 そして勇者達は国作りを始めました。それが『ゾディアック』に現存する十三の国、『リブラ王国』『バルゴ王国』『レオ帝国』『キャンサー帝国』『ジェミニ公国』『タウロス王国』『アリエス王国』『ピスケス王国』『アクエリアス王国』『カプリコーン帝国』『サジタリウス帝国』『スコーピオン帝国』『ポラリス王国』です。


 円状の国土を持つ『ポラリス王国』を中心に、それぞれが同じ面積になるように放射状に十二の国が配置されており、『ポラリス王国』からある一定の距離以降は魔族の住む『魔族領』と定義しました。

 この試みは上手く行き、大きな争いで数が減っていた事もあって約四〇〇年間は大きな争いはありませんでした。しかし三八年前に『第一次臨界大戦』、一八年前には『第二次臨界大戦』と再び大きな争いが起こりました。歴史は繰り返す、というのは本当のようですね。

 そして再び、この世界に別の世界から勇者が来ようとしています。


 そんな魔族と人間が争いを続ける世界で、()()はどこに向かっていくのでしょうね。

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