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和装の皇さま  作者: 狼花
零部
2/94

用語説明

こちらも登場人物紹介と同じように、物語中で新しい言葉が登場次第、付け足していきます。造語ばかりなので、ぜひ読み方を覚えていただけると幸いです。

玖暁(くぎょう)皇国(おうこく)

 大陸南部に位置する国。現在は兄皇、弟皇が治める二皇制。真澄と知尋が即位する以前は戦争を繰り返す荒んだ国だったが、一部騎士が蜂起しクーデターに発展。真澄と知尋が皇位についた。その後真澄と知尋は国内平定に努め、いまの穏やかな国風に落ち着いた。豊かな神核鉱山を持ち、青嵐からは常に付け狙われている。皇族の姓「鳳祠」は、かつて玖暁は鳳凰を祀っていた国であるという伝説があることからつけられた。軍事面では「騎兵の国」として勇名をとどろかせ、平野戦において並ぶ者はいない。


 <皇都(おうと)照日乃(てるひの)

 玖暁の都。皇の住まう城を頂点に頂く賑やかな街。


 <静頼(せいらい)

 玖暁南部、海に面した小さな街。国内随一の魚の水揚げ量を誇る。瑛士の故郷。


 <久遠(くおん)

 玖暁西部、彩鈴との国境傍に位置する街。自警団を有する。


 <和泉(いずみ)

 玖暁東部、二十五年ほど前に神核の暴走で滅んだ。


 <連城(れんじょう)

 玖暁西部にある街。国内最強の自警団を持つが、現在は青嵐軍に占領されて身動きが取れない状態にある。高峰の故郷。



兄皇(けいおう)

 玖暁の皇のひとりで、真澄のこと。双子の兄であることからそう呼ばれる。



弟皇(ていおう)

 玖暁の皇のひとりで、知尋のこと。双子の弟であることからそう呼ばれる。



天狼(てんろう)砦】

 玖暁が所有する、玖暁と青嵐の国境に建てられた砦。国境を完全に封鎖するため、大陸を東西に横断するように建てられた長城である。堅牢なこの砦が破られたことはいまだない。



青嵐(せいらん)神聖国(しんせいこく)

 玖暁の北、大陸北部に位置する国。王制。長年玖暁の神核を狙い、侵攻を続けている。近年は軍備増強に力を入れ、民は重なる課税と重労働にあえいでいる。情報管理が徹底しており、どんな密偵も生きて帰ることで精一杯なほど。科学技術も発展している。


 <神都(しんと)

 青嵐神聖国の首都。王城を始め神核研究所が多く立ち並ぶ研究都市でもある。豪雪地帯。気象異常が頻発しており、真夏の雪も珍しくない。一部の者が富を独占し、多くの民は廃れた生活を送っている。



神核(こあ)

 万物の力を宿す鉱石。この世界では生きていくのに欠かせない生活必需品でもあり、また戦争の道具でもある。色によって属性が異なり、赤い神核なら火、青い神核なら水と言ったように別れている。これらは古代人の英知の結晶であるといわれていて、様々な恩恵を授かることができる。しかしいまだ用途不明のものも多く、治癒術用の神核は知尋のみ使用できる。通常の神核は誰でも使うことができるが、玖暁では戦争の道具として用いる場合の使用を制限しており、騎士には神核用のバングルとともにいくつか支給され、神核術士部隊も組まれている。戦時以外での使用は許可されていない。なお、神核を自らの身体に宿らせてより強力な力を得ることも可能で、真澄は左腕に神核を埋め込んでいる。しかしこの使用法は時に危険で、神核と精神が深く結びつくために暴走しやすい。埋める作業をした人間の技術によって左右される。神核とは世界が滅びの危機を迎えた際に、世界を再生するために創り出された「核」そのもの。採掘を続ければいずれ枯渇することが分かっている。



【『集中(しゅうちゅう)』】

 神核に込められた力を願い、それを形にする動作。=術の詠唱。【集中】を行うには平静さが求められ、雑念があると神核の力が暴走する。その威力は街ひとつ吹き飛ばせるほど。【集中】によって神核の力を引きだすことを神核術と呼び、それを使って戦う者を神核術士と呼ぶ。



【十年前のクーデター】

 十年ほど前、真澄と知尋の父である前皇を皇位から引きずりおろすために行われたクーデター。最初の主導は前騎士団長、神谷桃偉。真澄と知尋、矢須、騎士団を味方につけ、軍事クーデターとして前皇を襲撃、暗殺を謀った。しかしそれは失敗し、神谷桃偉は処刑される。そのことに騎士と市民が怒り、暴動を起こした。騎士団を引き継いだのが、現騎士団長の御堂瑛士。騎士と市民による挟撃に遭い、前皇は自害した。



彩鈴(さいりん)王国】

 玖暁の西に位置する山岳国家。王制。険しい山々と厳しい気候環境から、貧しい生活が続いている。他国より機械文明が発達しており、玖暁や青嵐にカメラや機銃を売っている。さらには裏稼業として諜報活動も行っており、各国の情報を手に入れては敵国などに売りつけて儲けを手に入れており、完全な中立国家である。しかし四年前に王が交代し、現在の王はその諜報制度を廃止するべく活動している。戦いとは無縁の国であるが、所有する騎士団は青嵐と互角以上に渡り合える実力を持つ。


 <王都・依織(いおり)

 彩鈴の都。


 <大山脈(だいさんみゃく)

 彩鈴と玖暁の国境である、彩鈴最大の山脈。


 <竜戯(りゅうぎ)湖>

 王都の傍にある巨大な湖。王都の民の取水源。


 <深那瀬(みなせ)

 竜戯湖の底に沈んでいると言われている古代の都市。三〇〇〇年以上に栄えた街で、彩鈴の首都だった。


 <栖漸(すざん)砦>

 彩鈴が所有する、対青嵐用の砦。青嵐との国境に建つ。玖暁の天狼砦のような戦力はないが、常に防衛部隊が駐在している。



玖暁(くぎょう)騎士団(きしだん)流】

 玖暁皇国騎士団で使用している剣の流派。馬上からの攻撃を主とする、すべての流派の基盤。騎士団で推奨している正統派剣術ではあるが、あくまでも基盤なので細かいことはこだわっていない。瑛士、昴流が使う。



鳳飛(ほうひ)蒼天(そうてん)流】

 玖暁皇家が習得している独特の剣術。『蒼き天を鳳凰が飛ぶが如く』。玖暁騎士団流から派生している。下段に構え、相手の攻撃を受けてから反撃する神速の受けの技。地上での乱戦に特化。真澄はこの流派の達人。真澄が使う。



青嵐(せいらん)武技(ぶぎ)瞬刃(しゅんじん)流】

 青嵐神聖国で生まれた武芸(武技)のひとつ。先手を取ることを第一とした攻めの剣技。主に青嵐騎士が使う。時として神速の剣術、鳳飛蒼天流を凌ぐ速さを発揮する。青嵐生まれで、騎士だった父を持つ李生が、この瞬刃流と玖暁騎士団流を織り交ぜた剣術を使用する。李生の父は瞬刃流の師範代で、彼の死によって青嵐での瞬刃流は途絶えた。純粋にこの流派を使うのは奏多のみである。



再生暦(さいせいれき)

 世界統一で使われている暦。世界が滅びの危機を迎え、再生してからの年を数える。現在は再生暦五〇一九年。西暦は六〇〇〇年代で途切れた。



王冠(クラウン)

 正式名称は特務師団。青嵐の二大戦力のうちのひとつ。実力ある少人数で構成されたエリート部隊で、本来の役目は王の護衛と治安維持。しかし近年その権威が増してきている。王冠は人体実験によって人為的に強化されており、超人的な力を発揮できる。その力は真澄に重傷を負わせるほど。神核エネルギーを注射することで非尋常的な力を使えるが、効果が出るには三十分ほどかかる。なお、効きはじめのころならば特殊な神核で王冠から力を奪うことが可能。



彩鈴(さいりん)帝国】

 三〇〇〇年前、現在の彩鈴全土、玖暁、青嵐の一部を領土として所有していた巨大な国。神核を生み出した古代人たちの末裔が暮らしていた。



()大戦(たいせん)

 三〇〇〇年前に起こった大規模戦争。周辺小国が協力し、彩鈴帝国に攻め込んだ。これにより彩鈴帝国は一夜にして滅亡、解体し、彩鈴王国、玖暁皇国、青嵐神聖国となった。彩鈴帝国の首都、深那瀬に敵が襲来した際、水の神核が暴走、深那瀬の地盤が下がり、湖となったという説がある。



神核(コア)の暴走】

 身につけた神核が意思の力に反応し、制御不能の状態に陥ること。指先サイズの神核でも強大な力を放出し、街ひとつを吹き飛ばすほどの威力がある。同時に強い圧を生み出し、その土地の地盤が大きく下がってしまう。玖暁ではかつてこの事故があり、今でもクレーターが残っている。普通に使っている分には神核は暴走しないが、身体の一部に神核を埋め込んで神核が意思と直結している状態にあると、その危険性が高まる。尚、この危険は身体に埋め込んだ神核術士の力量に左右される。



(グランド)神核(コア)

 彩鈴帝国が所有した、あらゆる神核の中でも最も強いエネルギーを持つ三つの神核の総称。それぞれ、彩鈴、玖暁、青嵐のどこかに安置されていると言われている。


 <神水(しんすい)

 水を司る大神核。深那瀬が滅んだ原因である可能性がある。そのため、竜戯湖の湖底に埋まっているという説が有力。


 <神炎(しんえん)

 炎を司る大神核。玖暁か青嵐にあり、真澄に呪いをかけた可能性があるひとつ。


 <神雷(しんらい)

 雷を司る大神核。玖暁か青嵐にあり、真澄に呪いをかけた可能性があるひとつ。



魔力(まりょく)

 生あるものには多かれ少なかれ必ず宿る力。神核術を使うために必要で、自分の魔力量を超えて術を使うと魔力の枯渇を引き起こし、貧血のような状態になる。本来その力は不可視のものだが、魔力が高まると光として目に見えるようになる。知尋はこの魔力を自ら高めることで術を使うため、身体が淡く光を発する。なお、この魔力には属性があり、生まれつき使える神核術と使えない神核術がある程度人によって決まっている。<例:真澄『雷属性』が得意、知尋『光属性』が得意だが全属性を扱える、李生『炎属性』を主に使う、昴流『風属性』が得意で『地属性』は使えない、など>



神核(コア)エネルギー】=【神核(コア)魔力(まりょく)

 神核を満たす力のこと。神核に込められたままの力を魔力、その力を抽出して液体状にしたものをエネルギーと呼ぶが、呼び名が違うだけで同じもの。特に神核エネルギーは人体に注入することで爆発的な力を得られるが、悪影響を及ぼす。少量なら回復効果もあり、骨折程度なら簡単に治る。

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