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和装の皇さま  作者: 狼花
零部
1/94

登場人物紹介

「和装の皇さま」の登場人物です。漢字が?のときなどにどうぞ。

物語が進んで新しい登場人物が増え次第、説明も増やしていきます。ネタバレ過多なので、ご注意ください。一応、ストーリーで進展することなどは書きません。あくまで性格や身分など。

鳳祠(ほうじ)真澄(ますみ)……二十三→二十四歳】

 再生暦四九九五年八月三十一日生まれ。

 玖暁皇国の兄皇で、知尋の双子の兄。剣術に長けた武人。威風堂々としており、若いながら民や臣下の忠誠を集める。外交的手腕にも長けるが身分や形式はあまり好きではなく、自由な気質。友人感覚で話しかけられたほうが嬉しいと思っている。今でこそ皇としての威厳たっぷりだが、幼いころはただのやんちゃ少年だった。奔放に見えて実はかなり繊細かつ生真面目で、からかわれると対処に困るタイプ。元々の一人称は「俺」で、巴愛や知尋の前でだけ素が出ることがある。世界の滅び以前の歴史に強い興味があり、考古学者という一面がある。かつて単身で彩鈴に滞在していたこともあった。そのため、歴史や伝承の類は詳しい。剣の腕は師匠である瑛士より高いと言われている。



鳳祠(ほうじ)知尋(ちひろ)……二十三→二十四歳】

 再生暦四九九五年八月三十一日生まれ。

 玖暁皇国の弟皇で、真澄の双子の弟。神核術に長ける。神核術の腕前は超一流で、世界で唯一治癒術を使えると言われている。しかし大きすぎる術の反動で身体は弱く、普段から臥せりがち。優しく穏やかだが一転して好戦的だったり冗談が好きだったりと正反対の二つの性格を持つ。無茶を無茶と思わない兄を心配しているが知尋本人も相当頑固で、身を削ってでも人の役に立とうとする。病弱という不利を勉学で補っており、神核の研究から医学、機械技術、様々な分野に精通している。武芸も瑛士から習っており、かなりの腕前。実は甘党かつ庶民的な舌を持っており、大好物は手作りのプリンである。会話術が巧みで相手をうまく丸め込むが、交渉事ではなくただの世間話はかなり苦手で、兄の真澄以外とは一対一で話すのを意図的か無意識かに避けている。



九条(くじょう)巴愛(ともえ)……十九歳】

 現代日本から玖暁、青嵐の戦場の真っただ中にトリップしてきてしまった大学生。中学生のころ交通事故で家族を亡くし、引き取ってくれた祖母とも一年前に死別。明るく素直で、丁寧な性格。バレー部のエースだったこともあり、背が高く運動神経も抜群。戦場で真澄に助けられてから、仄かな恋心を抱くようになる。それはのちに両思いであると発覚。非常識な現実を受け入れることにさほど抵抗はなく、すぐ玖暁の生活に順応する。料理、特にお菓子作りが得意で、その菓子は真澄らの間で人気がある。礼儀正しいがやや上がり症気味。歳の離れた弟を大事に思っていた。暗所・閉所恐怖症の気があり、彼女曰く「独りだということを認識してしまう」らしい。神核術の勉強をはじめ、結界壁を張ることに関しては知尋も称賛するほどの腕前になった。



御堂(みどう)瑛士(えいじ)……二十八歳】

 再生暦四九九〇年生まれ。

 玖暁皇国騎士団を束ねる騎士団長。名実ともに玖暁最強の騎士。重厚な性格で非常に落ち着きがある、というのは化けの皮で、本来は少年のように明るく飾り気のない性格。知能の低さを雰囲気でカバーしているところがある。しかし剣の腕前は折り紙つきで、真澄らに絶対の忠誠を誓っている。騎士団長とはいっても実際の指揮は各部隊長に任せているので実質真澄の側近。玖暁の辺境の生まれ。兄がひとりいる。生来の猪突猛進な考えが会話の端々に現れる。しかし騎士団長と言う責任ある立場から、気持ちだけで行動してはいけないことも理解し、苦悩している。同じ立場の黎とは背中を合わせられる友人となる。瑛士本人も奔放な性格だが、真澄が無茶なことを言うと自分を棚に上げて呆れる苦労人である。前騎士団長である神谷桃偉の一番弟子で、その教えを引き継いでいる。人を殺すことに罪悪感は持っているが、いずれ報いは受けると腹を括っているため、容赦はない。宙の見立てでは、「心の奥で冷静に見極める」人。



小瀧(こたき)昴流(すばる)……二十一→二十二歳】

 再生暦四九九七年五月生まれ。

 玖暁皇国騎士団に所属する騎士で、騎士団長御堂隊旗下。元々は貴族の世話をする侍従の家柄で、幼いころから人の顔色を窺うことが得意。転じて気配りがうまく、世渡りも上手。巴愛の護衛として瑛士直々に指名される。騎士として仕事に臨むときは生真面目だが、本来は砕けた性格でその落差は激しい。真澄や知尋を尊敬している。巴愛のことは守るべき護衛対象以上の存在として意識しているが、その感情を表に出すことはない。上官である瑛士とは兄弟弟子。だが二人の間にそういう雰囲気はなく、上官としても団長としても昴流は瑛士を慕っている。ただの一騎士だったがその実力は王冠にも通用し、自分でもその上達ぶりに驚いている。瑛士と剣に関する師の教えを共有している。当初は訓練を嫌い、戦いにも乗り気ではなかったが、視察先での事件によって守るという意識が芽生えた。その後は彼本人も覚悟を決め、以前以上の力を発揮している。宙のもうひとりの兄のような立場。



天崎(あまざき)李生(りおう)……二十三→二十四歳】

 再生暦四九九五年六月三十日生まれ。

 玖暁皇国騎士団の、天崎隊部隊長。騎士団で瑛士に次ぐ発言権を持つ、主席部隊長でもある。李生本人の実力はもちろん、指揮能力が高く、なかでも守りの戦いは誰よりも秀でる『守りの要』。実は青嵐の生まれで、特殊な生い立ちでありながら自分を救ってくれた真澄と知尋に恩義を感じ、瑛士と同様に揺らがない忠誠を誓っている。冷静沈着で冷たく見られがちだが、本当は気遣いが下手な不器用で優しい性格。青嵐に幼いころの友人がおり、その人物を通じて青嵐の情報を極秘に集め、時には自ら諜報役を買って出るなど、部隊長らしからぬ裏の働きが得意。甘いものが苦手で口に入れた瞬間顔をしかめるが、巴愛の菓子だけは平気な模様。その友人というのが桐生奏多で、幼少時彼に甘いものを食べさせられ続けたことが原因で、甘いものが嫌いになった。



矢須(やす)桐吾(とうご)……七十歳前後】

 玖暁皇国の宰相。廷臣中の廷臣。真澄と知尋の祖父の代から皇家に仕えてきた重臣。真澄らにとっては祖父であり教師でもあり、もっとも信頼している人物。矢須自身も双子の皇のことをよく理解しており、同時に心配もしている。穏やかな老人だがその手腕は確かで、もっと若いころは「怒ると怖い」典型的な人物として恐れられていた。その怖さや鋭さは今も健在。真澄と巴愛の仲は好意的に見守っている。



小瀧(こたき)咲良(さくら)……二十七歳】

 再生暦四九九一年生まれ。

 玖暁皇国で、真澄と知尋に仕える侍女。小瀧昴流の姉。かつてクーデターに参加した人間であるため真澄らからも信頼され、唯一皇の寝所に入って世話をすることを許されている。巴愛が住むようになってからは彼女の世話も焼きつつ、親身に接して本物の友情を築いていく。弟との仲は良好だが、弟が可愛いためかからかう癖があり、昴流は頭を抱えている。弟と同じように、巴愛のことを妹のように大事に思っている。



(いつき)狼雅(ろうが)……三十五歳】

 再生暦四九八四年生まれ。

 彩鈴王国の国王。王らしからぬフランクな性格と語り口だが、その手腕は確か。諜報国の国王ではあるが諜報を嫌い、その制度をなくそうと日々努力している。一応は中立を貫いているが、実際は真澄や知尋と親しいため明らかに玖暁寄りの人間で、何かと助力をしてくれる。非常にキレ者だがあまりその態度は表に出さず、真澄をからかうところは知尋の目の敵にされているものの、基本的に思慮深く知尋と気が合う。自由奔放な振る舞いが多く、黎に対し遠慮も躊躇もない。国益優先と口に出して真澄と一触即発状態になることもままあるが、人情家なので悪役になり切れない性格である。



時宮(ときみや)(れい)……二十七歳】

 再生暦四九九一年生まれ。

 彩鈴王国騎士団団長。瑛士に劣らぬ武芸の達人で、槍の名手。彩鈴の人間らしく各国の情報に精通しており、非常に冷静で抜け目がなく、現実主義。瑛士とは何かと共通点が多く、良き戦友となる。狼雅に忠誠を誓っているが、昔は狼雅に斬りかかるほどの憎しみを抱いていた。奈織という妹がおり、内心ではとても大切にしているがそれが表には出ず、もっぱら説教と拳骨を喰らわせている。真澄の人柄を高く評価している。左目の視力はほぼない。王都の貧民街の生まれで父は諜報員として青嵐で殺されており、母も幼いころに亡くなっている。彼の持つ槍によって放たれる刺突は、知尋の結界壁さえ砕く威力である。



時宮(ときみや)奈織(なお)……十八歳】

 再生暦五〇〇〇年生まれ。

 真澄らが彩鈴へ逃れる途中で出会った少女。彩鈴で神核研究に携わっており、非常に博識。性格はあっけらかんとして明るく、落ち着きがない少年のようでもある。皇である真澄らを呼び捨てにするなどいい度胸だが、計算高い面もある。騎士団長である兄を持ち、融通の利かない兄に呆れているところもあるが、基本的に仲は良い。兄に武芸の手ほどきを受けていて、それなりに戦える。研究のためなら自らを実験体にも差し出す潔さをもつ。



桐生(きりゅう)奏多(かなた)……二十五歳】

 再生暦四九九三年生まれ。

 青嵐神聖国に住む、李生の旧友。李生に青嵐の機密情報を流していた張本人で、自らは青嵐騎士団の小隊長位にある。李生に真澄らのことを頼まれ、李生の分もと彼らに助力する。責任感があり、弟である宙のことも大事に思っているが、肝心なところでずっこける天然タイプ。興奮すると話の主語を抜かすことがあり、弟にフォローしてもらっている。基本的に穏やかでマイペースであるが、青嵐を立て直したいと言う野望は抱えている。父が青嵐騎士団長で、佳寿に殺されたことから彼を憎んでいる。大の甘党。人間の関節や骨を叩き折る武術を会得しており、対人戦では無類の強さを誇る。状況を分析する能力は一級品で、かなりの切れ者。青嵐騎士団に自分の部隊を持っていたが、王冠による内部粛清で仲間すべてを失った過去を持つ。ちなみに桐生家は、青嵐では名の知れた騎士の家系。手先が器用で料理も芸術的に得意だが、料理はあくまで「趣味」なので、日頃は殆ど作らないで弟に任せきりでいる。



桐生(きりゅう)(ひろ)……十七歳】

 再生暦五〇〇一年生まれ。

 青嵐神聖国に住む少年。王冠の見習いで、まだ神核エネルギーの注入は殆どされていない。王冠の隊長である矢吹佳寿を毛嫌いしており、能力自体は優秀なのだが反目し、任務などをさぼったりしている。お調子者な一面もあるが根は真面目で、やや天然気味の兄の話をフォローする役目を自らに課している。良く気が付く性格。真澄らに「認められたい」という気持ちが強く、先走ることも多い。蛍のことを何かと気にかけているのは、年が近いからか他の思いがあるからか。のちに玖暁騎士の高峰と親しくなり、共に戦ううちに騎士の心得を学んでいく。仲間内では立派な戦力だが、実際には宙は人を殺したことがなく、戦争ほど大規模な戦いに参加したこともないため、本物の殺し合いにはやや怖気づいていた。料理が上手で、進んで巴愛の夕食作りを手伝ったりもする。下戸。



(ほたる)……十七歳】

 再生暦五〇〇一年生まれ。

 青嵐の研究施設で出会った少女。神核を作り出した古代人の末裔で、大神核を守護する役目を帯びている。世界の滅び以前のことに詳しい。普段使っている言語は異国語らしく、少し片言で喋る。その異国語とは英語のことで、簡単な会話なら巴愛とできる。殆ど表情を変えないが、感情が表に出ないだけで中身は普通の少女。かなりの神核術の使い手でもあり、奏多や宙にも引けを取らない速さの格闘技で戦う。隠密行動が得意。本来名はなく、仲間内での呼び方は「蛍石(けいせき)」で、そこから「(ほたる)」と呼ぶことになった。巴愛や宙、奈織と打ち解けてからは言葉遣いも柔らかくなる。自覚はないが宙のことが好き。



高峰(たかみね)(しょう)……二十七歳】

 玖暁騎士団、高峰隊部隊長。数年前から天狼砦に駐在し、副司令官を務めている。その前は御堂隊の所属騎士で、昴流とは歳の差こそあれど同期で親しい。真澄らに救出されたのちは、解放軍の主要メンバーとして戦場に出る。その際の任務で宙と親しくなり、彼を本気で自分の隊に勧誘する。穏やかな性格だがただ優しいのとは別で、敵の言葉に決して動じない強さも持っている。連城という都市の生まれで、十数年ぶりに帰郷を果たすこととなる。喧嘩別れ状態だった自警団員の父とも和解ができた。豪快な父譲りか、扉を蹴破ったり牢屋を破壊したり、穏やかな見目に反して乱雑なところもある。



矢吹(やぶき)佳寿(かず)……三十歳くらい】

 青嵐神聖国特務師団、通称【王冠】部隊の隊長。人を超えた強さを持ち、李生や知尋を軽く凌駕する実力の持ち主。二十五年ほど前に玖暁の人造神核実験で滅ぼされた街、和泉の出身。その復讐のために真澄と知尋の命を狙い、大神核で世界を滅ぼそうとしている。

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