4/15
出会い 2
丘の中心に着くと、一心不乱に土を掘った。
土を掘って、ラムを埋めた。
ラムがいつでも丘で遊べるように。
私はそれからしばらく森に行かなかった。
そうして行かなくなって数年後、私は妹にせがまれ森に行くことになった。
ああ、ラムを埋めた丘はどうなっているのかな
そう思い、丘に向かうとそこには大きな木があった。
私はすぐに曾祖父に会いに行った。そして、すべてを話すとにっこり笑って
『ラムの生まれ変わりだな』
といった。
私もそう思った。ラムが大きな木になって生まれ変わったのだ。
ラムが作る大きな木陰に入り、木の幹に手を当てる。
意味もない行為だが、なんとなくラムの声が聞こえると思い手を当てる。
ふと目をつぶる。
『ラム、おおじいが天国に行っちゃった。ラム、おおじいすきだったよね。』
そう心で思いながら、目を開いた。
そして、暗転