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黒髪の乙女  作者: 葉菜木
2/15

始まり

東に大地を潤す大河があり。西には隣国からの攻めを幾度となく退けた大きな山々があり、南には肥沃な大地を有する大国・ジンメイ。


ジンメイには昔からこんなおとぎ話がありました。


ジンメイがその昔、政治が王位争いのために不安定になり、疫病が国に蔓延し、滅びの途を国が辿ろうとした時。偉大なる予言者は、大神官ティ・ラマンの夢枕に立ち、知恵を授けました。



『我が遣わす、黒髪の乙女を主の王に。さすれば、この国はかつての姿を取り戻す』



御告げを受けたラマンはすぐに王に言いました。


「偉大なる預言者様が遣わされた黒髪の乙女を一刻も早く探し出し、あなたの妃にお迎えください。そうすればこの国は繁栄するでしょう」



そのことを聞いた王はすぐさま国中に通達しました。



【黒髪を持つ乙女を王妃にする 身分は関係ない 預言者に遣わされた者よ 王の元に】



国中は大騒ぎになりました。

貴族から平民まで、黒髪持つ妙齢の女は王都に集まりました。



集まった女たちは、神殿に連れて行かれ、一人ずつ大神官のティ・ラマンと面会しました。当初は、ひと月程度で見つかると思われた黒髪の乙女探しは難航しました。


いつまで経っても見つけられず、ラマンは病に倒れました。


そして、黒髪の乙女探しから1年後


黒髪をもつ女が一人、ラマンの元にやってきました。



彼女に会ったラマンは言いました。


「彼女こそ、預言者様が遣わされた乙女だ」



その後、盛大なお祭りが開かれ、多くの国民に祝福されながら黒髪の乙女と王は結婚しました。



しばらくすると、預言者の御告げ通りに疫病はなくなり、政治も安定し始めました。





めでたし、めでたし





でも、本当にめでたしとなるのでしょうか

だってこれはおとぎ話でしかないのだから

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