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きっとよくある転生のお話  作者: れたす
きっとよくある転生のお話
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「ミーナ、これで合ってる?」

 不安そうな表情で上目気味に問うシオンに、ミーナが手元にあるノートを覗き込む。



「んーっと、4問目まではそれで合ってる。5問目は『水』じゃなくて『氷』だね」

「あら、ホント、点が無いわ。……これでいいかしら?」

「うん、それで正解!」

 桃春の月、37日。

 つまりは、街でのあれこれの翌々日。その、放課後。

 ミーナたち四人は、先程まで授業のあった講堂に残り、紋章学の授業で出た宿題をせっせと解いていた。残っているのは彼女たちだけではなく、二十人ほどの生徒も残って宿題に向かっている。



「うう、何も今やらなくても……もっと放課後をさ、有意義に過ごそうよー?」

 やる気なく項垂れているアリアが、そんな文句を垂れ流しながら、のろのろと手を動かす。



「でもアリアちゃん、次回の紋章学は小試験だよ?」

 既に宿題を終えていたミーナは、そんなことを口にしながらアリアの手元を覗き込む。しかし彼女が解いた問題の答えは一問目から大間違いであり、思わず頬を引き攣らせた。『三』の次は、横棒四本じゃありません。


 アリアはミーナの言葉にダメージを受けたのか、う、と胸を押さえて、身を引く。



「試験やだぁ~」

 そして両手で頭を覆い抱え、机に突っ伏してしまった。



(やだと言われても……)

 思わず、小さく溜息を吐いてしまう。

 ミーナも一緒に頭を抱えたくなった時、講堂のドアが勢い良く開かれた。

 乱暴に打ち付けられた大きな音に、教室の中の視線という視線が、全てそちらに集中する。


 そこに居たのは、二人の少年だった。その少年達は、教室をざっと見渡した後、目的の何かを見つけたのか、ずかずかと教室の中を練り歩く。

 そして、ミーナたち四人の前に立った。



「お前がミーナだな!?」

 その片割れ、短い橙色の髪を持った少年が、唐突にミーナの名を呼んだ。



「へ? あ、はい?」

 唐突に名を呼ばれ、呼ばれたミーナは首を傾げて応対する。



「そして、君がレグルスだね?」

「……なんだ」

 もう片方の薄い水色の髪を持つ少年が、レグルスを指差して言う。レグルスは、表情は変えないまでも、どこか迷惑そうな声色で応えた。

 二人の少年は、憤慨するように言う。



「お前らのような平民が、リュート様に取り入りやがって!」

「ホント、気に入らないね」

「は?」

 ミーナは、思わず素で返してしまう。その唖然とした表情に、二人の少年はますます怒気を強くした。

 しかしミーナは、そんなことに気付かず、隣に居たシオンに問いかける。



「……ね、シオン。リュートって誰?」

 場の空気が凍った。

 怒っていた少年二人だけでなく、シオンも、アリアですらも凍りついた。



「……あの、ミーナ、私たちの学年に王族がいるのは、知ってるわよね?」

「うん、それは知ってるけど……あっ、あ、そっか! リュートって、うん、わかった!」

 シオンの言葉で、ようやくどういうことか理解したらしいミーナ。



(そっかあ、あの子が、リュートなんだ)

 ミーナとて、主な王族の名前は全員分覚えている。しかし、それが彼女の中では、同級生とは全く結びつかなかった。


 入学式で答辞を読んでいたときは殆ど聞いていなかったし、彼から自己紹介もされなかったので、名前なんか全く知らなかった。リュート側としても、今更紹介する必要もなく、当然わかっていると思い込み、自己紹介などしなかったのだった。



(……ってことは、この子たちって、リュートって子の取り巻き? へー、そういうのって初めて見た!)

 思わず、取り巻きなのだろう二人をじろじろと見てしまう。しかし、それは当然のごとく火に油。



「こっ、コイツ! リュート様に取り入ったばかりか、名前すら知らないだと!?」

「いや、名前も知らない相手に取り入るって……」

 取り巻き1の言葉に、ミーナは矛盾を的確に突くが、聞き入れては貰えないらしい。顔から火が出るのではないかというほどに、少年は顔を赤くして激怒していた。



「我慢ならないね……」

「……いや、そんなことを言われても」

 取り巻き2の黒い笑顔に、ミーナは肩を縮ませながら訴える。しかし当然の如く無視された。少年は、見たもの全てを凍らせるような絶対零度の笑みを浮かべ、冷たい視線でミーナと、そして後ろのレグルスを射抜く。



 ミーナは助けを求めるようにシオンを見る。肩を竦められた。

 ミーナはどうしようこれ、とアリアを見る。どうしようもない、と首を横に振られた。

 ミーナは同じく当事者であるレグルスを見る。諦めろ、と目を伏せられた。



「あ、あのー……」

「ミーナ、俺たちと戦え!」

「レグルス、僕達と戦ってもらおう。勝った方が、リュート様には相応しい」

(えええええ……)

 ミーナは高らかに発せられた宣戦布告に、ずきずきと痛み出した頭を抱えた。



 ***



(嫌だ……)

 めちゃくちゃ面倒なことになった。ミーナは大きな溜息を吐いて、がっくりと肩を落とす。

 絶対に戦いたくなどはなかったのだが、これを受けないとずっと付きまとわれそうだったので、今回限りという約束で相手することにしたのだった。


 学園側で生徒同士の模擬戦は認められているため、ミーナたちは魔法の演習場を借りることが出来た。ただし怪我などがあってもあくまで自己責任であり、特に見張り役の教師などはいなかったが。

 その場所で、ミーナたちと取り巻きの二人は、距離を取って対峙する。



「ミーナちゃん、頑張ってねー!」

「ミーナ、そんなのぼこぼこにしちゃえ!」

 随分と簡単に言ってくれる。ミーナは肩を竦めることで、後ろからの声援に応える。

 また、シオンたちの他にも、面白そうだということで見に来ていた生徒達が、野次を飛ばしていた。



「どちらか片方でも負けを認めるか、血が流れるくらいの怪我を負ったらそこで終わりだ。いいな?」

「これが終わった後、『治≪ヒール≫』は使ってあげるから、あとのことは心配しないでいいよ」

 『治』は文字通り、傷を治すための魔法だ。効果は、大きな裂傷程度なら、傷もなく綺麗に治せる程度。



「わかった」

 気乗りしないままにミーナは言う。

 戦闘経験なんか、以前に焼き殺したあのカマキリくらいだ。レグルスの実力は良く知らないけれど、きっと自分達は負けるだろう。それに、たとえ実力が拮抗していたり、こちら側が勝っていたとしても、適当なところで適当な傷を作り、適当に負けようと思っていた。



「俺は、女だからって容赦はしないぜ」

「顔に傷がついたからって、餓鬼みたいに泣いたりしないでよね。どうせ後で治すんだからさ」

 取り巻きたちの言葉に、いらっとしながらも、その感情を押し留めるミーナ。そして、何度目かの大きな溜息を吐いた彼女は、懐から魔符を取り出した。

 魔符とは、魔力を込めて紋章を描いた紙のことだ。描く時に多少の魔力を消費するが、実際に魔法を使用するとき、その分魔力が少なくて済む上、何度か使用が可能なので、魔力操作が出来る魔法使いはよく使う。ミーナもまた、暇な時にこれをコツコツと作っていた。


 手に取った魔符は十枚。ミーナはそれを確認してから、一度深呼吸した。



「レグルス、頑張ろうね。怪我しない程度に」

「ああ」

 すぐ隣に立つレグルスに、小さく声を掛ける。レグルスはミーナを向いて、いつも通りに頷いた。



「はじめ!」

 審判役を頼まれた生徒が、四人から離れた位置で高らかに言う。

 四人は一斉に行動を開始した。



「『守≪バリアー≫』!」

 ミーナは即座に駆け出したレグルスを覆うように、魔法を発動させる。レグルスは自身を覆う護りの魔法を感じながら、魔道具を手に呪文を唱えた。



「『剣≪ソード≫』」

 刃が現れると共に、横薙ぎに振るう。それは、取り巻き1の持つ両手剣とぶつかり合い、甲高く鳴り、火花を散らす。

 拮抗し、お互いの剣がぎりぎりと悲鳴を上げるように軋む。



「細い割には力あるじゃねーかっ! リュート様に取り入るだけのことはあるじゃねーの!」

 嘲るような言葉には応えず、レグルスは瞬時に受け流すように剣を逸らす。その一瞬、身を崩した相手の足元に、素早い蹴りを放った。しかしそれは間一髪で避けられ、レグルスには珍しく、チ、と舌打ちする。



「足癖わりーなぁ!」

「お前の口ほどではない」

「ハハハハ!」

 笑いながら、男は両手剣を振り下ろす。レグルスはそれを剣では受けず、すっと身を引くことでかわした。下ろされた両手剣は勢い余り、地面を抉る。その剣の力強さは十代前半の少年が放つものではなく、もしレグルスの持つ魔力で構成された剣で受けていれば、細身のそれは、今頃砕かれていたかもしれない。

 しかしレグルスはそんな強烈な攻撃に、焦ることなく次の行動に移る。

 一歩を踏み出す彼に、相手はにい、と笑って、それを待ち受けた。



 一方、ミーナと言えば、取り巻き2が放つ魔法を、着実に無効化していた。



「『水牢≪ウォータープリズン≫』」

「『凍≪コールド≫』」

 相手が水を出し、ミーナを捉えて溺れさせようと圧倒的な量で襲い来れば、それを即座に凍らせることで回避する。



「『風刃≪ウィンドカッター≫』」

「『炎≪フレイム≫』」

 相手が鋭い風の刃で、ミーナの身を切り刻もうとすれば、炎の熱をもってその切っ先を逸らす。


 魔符に描かれた魔法はそんなに多くはなく、一紋術が殆どだったが、効率的に使用することで、相手の魔法全てを防いでいた。



「くっ……平民らしい嫌な戦い方だね……!」

「どんな……」

 忌々しげに吐き捨てられた言葉に、げんなりしながら突っ込む。



「君、姑息な手段ばかり使ってないで、攻撃してきたらどうなんだい?」

(いや、そういう手段を使わないと、私、大怪我しそうなんだけど……)

 威力の低い一紋術ならまだしも、それなりの威力を持つ二紋術を容赦なく使ってくる相手に、ミーナは釈然としない思いを抱く。適当なところで負けようと思っていたのに、容赦のない攻撃すぎて、下手に手を抜けば洒落にならない怪我をしそうなのだ。これでも彼女は、かなり必死だった。



(早く終わらないかなあ……)

 ちらりとレグルスを窺い見る。剣戟の真っ最中な彼らは、実力が拮抗しているのか、今しばらく決着はつきそうにない。



「余所見してるなんて余裕だね?」

「っ!?」

 一瞬目を逸らした隙に、ミーナに向かって放たれる、四発の『炎弾≪フレイムボール≫』。彼女は小さな悲鳴を噛み殺し、咄嗟に魔符を掲げた。



「『水・守』≪ウォーターバリアー≫!」

 二枚の魔符を掲げて現れた水の壁に守られ、炎が弾けるように爆発する。爆風に煽られて大きく舞い上がった土煙と水蒸気は、二人を覆い隠し、その視界を塞いだ。



(……うう、ホントは絶対やりたくないけど)

 これでは、埒が明かない。埒が明かないどころか、下手すれば大怪我してしまう。治してもらえるとは言うものの、正直、痛いのはご遠慮いただきたい。

 土煙に紛れたミーナは、僅かに躊躇いながらも空中に紋章を描き、魔法を発動させる。


 少しの間を置いて、二人を覆う土煙が晴れたとき、ミーナが居るはずの場所には、しかし誰も居なかった。



「……どこに消え、っ!?」

 目を見開き狼狽する取り巻き2のうなじに、ぴとり、と何かが当てられる。その冷たさに、驚き、振り向いた少年の目に映ったのは、苦笑して人差し指を立てる少女の姿だった。



「これで決着じゃ駄目かな?」

 申し訳なさそうに言うミーナに、少年は悔しげに唇を噛む。

 逡巡したような間の後。



「……わかったよ。僕の、僕達の負けだ」

 わあ、と聴衆から歓声が上がる。

 目を逸らす相手に、ミーナはホッと肩を落とした。レグルスたちもまた、攻撃をやめ、剣を下ろす。取り巻き1は、まだ戦い足りないのか、ぶつくさと文句を言っているようだったが、誰からも黙殺された。


 シオンとアリアが、喜び勇んでミーナに駆け寄る。



「ミーナもレグルスも、お疲れ様!」

「すごいよー、二人とも!」

「でも、もっとボコボコにしちゃえば良かったのに!」

「ねえねえ、最後の後ろに回ったの、どうやったの!? 足が速くなる魔法とか!?」

「あ、それ、私も驚いたわ。土煙がなくなったら、いつの間にか後ろにいるんですもの」

「教えて教えてーっ!」

 矢継早に紡がれる二人の言葉に、ミーナは気圧され、思わず一、二歩後ろに下がってしまう。



「え、えっと、アリアちゃんの言うとおりだよ。『加速≪アクセラレート≫』って魔法なんだ」

 ミーナは何ともいえない笑顔を浮かべ、事実とは異なるそれで誤魔化す。『加速』の魔法を初め、身体能力を上げるための魔法は良く使われているため、二人は特に疑いを持たなかったようだ。



(『転移≪テレポート≫』の魔法なんて、あるかどうかわからないからなあ……)

 転移の魔法に限らず、ミーナが前世の記憶を参考にして、独自に考え使っている魔法は、この世界にあるかどうかわからない。彼女の持つ紋章学の教科書にはなかったから、その内図書館で調べてみよう。

 シオンとアリアの喜ぶ声に、ミーナは一人疲れたように肩を竦めるのだった。



 ***



「リュート様、ただいま戻りました」

 薄い水色の髪を垂らし、膝をつく少年に、黒髪の少年は尊大な様子で座ったまま、それで、と問う。すると、同じく頭を垂れていたもう一人の少年が、顔を上げて楽しげに口を開いた。



「いやあ、レグルスって奴、面白かったぜ! そのせいで、途中から演技とか忘れてたな!」

 あっけらかんと言う少年に、黒髪の少年は思わず失笑する。

 挑発のために、当初は嫌なキャラを演じていたのだが、途中から素になってしまった、と笑う少年に、未だに膝をついていたもう一人の少年が、顔を上げて忌々しげに睨んだ。



「ルダのせいで、僕ばかり悪人みたいじゃないか」

「んあ? イルはどっからどう見ても悪者だろ?」

「死んでくれないかな」

「うぉおおい!?」

 あっさりと死ねと言われた少年が、思わず声を荒げる。しかし言った本人はそれをさっくりと無視して、報告を続けた。



「ミーナという少女は、巧い。決して強い魔法を使うわけではありませんが、しかし彼女に勝つのは難しいでしょう」

 ミーナのように、魔法で魔法を相殺するのは難しい。どうしても、呪文を聞いたあと、一瞬考える間が空いてしまうためだ。

 しかし、ミーナにはその間がない。聴いた瞬間にどのような効果を持つか把握し、そして、それに適したものが何かと反応できるからだ。これは、この世界の言語よりも、むしろ漢字や英単語に慣れ親しんでいる彼女故だ。



「珍しいじゃねーか。イルが認めるみたいなことを言うなんてよ」

「まあ、確かにそうですね」

 肩を竦め、そして潜めるような声で続けた。



「……しかし、リュート様の言うとおり、何かを隠しているでしょう。土煙の中とは言え、僕の後ろを取るなんて、普通ならば無理ですから。風の流れも感じなかったし、彼女が言った、『加速≪アクセラレート≫』で何とかなるものでもない」

「だろーな」

 黒髪の少年は肩を竦める。あの日、少女たちに助けられたはいいが、どうやって地下にある牢を見つけたのか、全く見当がつかなかった。

 人を探すための魔法は、あるにはある。『再会≪サイツェン≫』という魔法だ(ミーナが聞いたら、それってもう英語じゃないじゃん! と絶句するだろう)。しかし、それは一度会ったことのある人間を探すもので、決して、話したこともない人間を探せるものではない。


 リュートも、最初はその魔法を使ったと思った。しかし、探していたという亜人の子供とは初対面だと聞き、顔に出さず驚いたのだった。もし、見知らぬ相手すら探すことができる魔法があるのだとすれば、それは酷く恐ろしく、そして有用だ。


 魔封じの力が込められた牢が簡単にこじ開けられたことにも驚いたのだが、そちらはまだ理解の範疇内。魔封じの効力が弱い外側からであれば、破ろうと思えば破れるのだ。そのため、やはりリュートの中で問題に上がるのは、牢の場所を探し当てたことの方だった。



「やっぱ、あいつの仲間なんじゃないのか?」

「それはねーな。つか、仲間だとしたら俺を助けねーだろ」

「いや、だからリュートに取り入るためとか……」

「ねーって。それに、もし仲間だったら、あんな怨嗟の篭もった言葉を吐くかよ」

 文字通り、身を少しずつ削られていった人売り――に扮したどこかの国の回し者――は、最期に言った。「その餓鬼どもも、お前らも、殺してやる、全員呪ってやる」と。その響きは、到底仲間に吐くような言葉ではなく、心から放たれた呪いだった。そして、その言葉通り、男は呪縛を残して死んだ。



「やっちまったもんなー」

 リュートは、がりがりと頭を掻く。

 彼も最初は思ったのだ。もしかしたら、二人はその男の仲間なのかもしれないと。だから、二人のことも、全て口にしてしまった。そして反応を見たのだ。しかし、結果は白。結局、どうやってあの場所を見つけたのかはわからないままだが、仲間ではないとわかっただけ良しとした。どうせ、本人たちに聞いても答えてもらえないか、誤魔化されるだけなのだろうし。


 きっとこれから先、何かしらの問題が彼女たちに降りかかるだろう。男が、命を賭して使用した魔法(呪縛)だ。何の効果も無いはずがない。

 リュート自身は、最高峰の魔法使いが作った護りの指輪があるので、当然のように平気なのだが。



「ま、お前らが認めるほどの奴らなら、自力で何とかすんだろ」

 庇護するべき対象かどうか。それを確認するための戦闘だったわけだが、まあこいつらが認めたなら大丈夫だろ。たぶん。

 そう結論付け、リュートはにやりと笑う。



(自力で解決出来るようなら、色々と厄介ごとを持っていってみるか。面白そうだし)

 くく、と愉しげに笑う王族の少年。

 それを見た二人の従者は、また悪い癖が始まった、と目を合わせるのだった。

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