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【第90話:四十肩おじさん、王国復興で走るだけ】

王国はまだ戦いの傷跡が残っていた。瓦礫が散乱し、建物の壁には魔物の爪痕が残る。


クランはまだ心の中でゼイヴの姿を思い浮かべていた。

「やっぱり……あんな美形の剣士、憧れる……」

目をハートの形にして思わずつぶやく。


一方で、ロイは肩を押さえながら王国の復興作業に取り組んでいた。

「ふぅ……肩が痛い……」


クランは初めは「なんでこんなおじさんが残ってるの?」と不満げに思っていた。

しかし、作業を手伝うロイの真面目さや、何もできない自分を気遣う優しさを目の当たりにすると、少しずつ心が動き始める。


ある日、瓦礫の整理中にクランが足を滑らせそうになったとき、ロイは瞬時に手を伸ばして支えた。

「危ない!しっかりつかまって!」

その時、クランは思わず胸がドキリとした。

「……え、何……この感じ……」


また別の日、作業中に疲れて座り込むロイを見て、クランは声をかける。

「おじさん、大丈夫ですか?」

「う、うん……四十肩がな……」

「ふふ……なんか……見てて可愛いかも……」

自分でも驚く気持ちに、クランは顔を赤くする。


徐々にクランの中で、理想の美形タイプではなく、

「このおじさんだからこそ守りたい」と思う気持ちが芽生えていった。


夕暮れ、ロイが肩を押さえながら瓦礫を片付けていると、クランがそっと隣に座る。

「……ありがとう。なんだか……頼もしいです」

ロイは戸惑いながらも、照れくさそうに笑った。

「いや……俺、ただ作業してるだけだけどな……」


ロイは肩を押さえながら、瓦礫を片付けていた。

「ふぅ……四十肩って、何でもない動きでも痛いんだよな……」


その背後にはクランが、手伝いつつもちらちらとロイを見つめている。

「おじさん……牢獄から助けてくれて……ありがとう」


ロイは肩を揉みながら照れ笑い。

「いや、俺……別に大したことは……」


ロイは肩を押さえつつ、作業を進める。

「いや……肩が痛いだけで……俺、英雄でも何でもないし……」


クランは小声でつぶやく。

「おじさん……なんでゼイヴ様みたいな美形じゃないのに、守ってくれるとカッコよく見えるの……」



その時、瓦礫の下敷きになりかけた子どもをロイが支える。

「危ない!」

クランは思わず目を見開いた。

「……おじさん……本当に頼もしい……!」


しかしロイ本人は肩を押さえつつ、自分のドジさに気づかず呟く。

「俺、走っただけ……でも助けられたなら良かった……」



翌日も復興作業は続く。


ロイは瓦礫整理、庭の掃除、子どもたちの見守りなど、肩を押さえつつ一生懸命働く。


クランはロイの手伝いをしながら、思わず胸を高鳴らせる。

「おじさん、意外と頼もしい……」



ロイは今日も四十肩ギャグを交えながら、手を差し伸べる。

「お、おっと……危ない!」

「おじさん、しっかりして!」クランが叫ぶ。


ロイは「俺は……ただ走るだけの最弱……」と苦笑い。

しかしクランはそのドジっぽさも含めて胸キュンしてしまう。




日が経つにつれ、クランの心にはロイへの想いが少しずつ育っていく。


ある日、ロイが肩を押さえつつ瓦礫を片付けていると、クランがそっと寄り添い手を差し伸べた。

「おじさん、大丈夫ですか?」

「う、うん……でも四十肩がな……」

「ふふ……可愛い……」クランは思わず笑う。


ロイ本人は未だ気づかず、四十肩を押さえつつ「俺、何もしてない……」と呟く。

だが、日常の中で少しずつ、心をつかんでいることは確かだった。



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