【第78話:紅の団との前哨戦!四十肩乱舞!?】
赤い腕章を巻いた紅の団の斥候たちが、一斉に武器を構える。
ロイは剣を抜き、肩をぐるぐる回しながら構えた。
「……ぐぉぉっ、いってぇ! でも、痛みが来たってことは……」
「また始まったぞ」カレンが呆れ顔。
「四十肩センサー発動だな」セリーヌが笑う。
斥候の一人が突っ込んでくる――その瞬間。
ロイが肩を押さえながら避けた拍子に、**バキッ!**と肩が鳴って相手の顎に直撃。
「ぎゃふん!」と斥候が吹っ飛ぶ。
「……偶然が過ぎる!」全員一斉につっこむ。
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セリーヌは大剣を大きく振り回し、三人まとめて弾き飛ばす。
「ふんっ、森で鍛えた腕力、見せてやる!」
カレンは木陰から飛び出し、短剣で相手の腕を切りつける。
「ロイ、あんたのセンサーがなかったら、今ごろ穴の底よ!」
リュシアが顔を押さえて小声でつぶやく。
「……い、行けるかな……」
入れ替わったルシアが叫ぶ。
「行けるに決まってるだろっ! 燃えろォッ!」
火球が炸裂し、敵の隊列を吹き飛ばす。
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その後ろで、ババ様は杖を振り回している。
「若造ども! こんな連中に手間取るでないわ!」
ボカッ! 杖が敵兵の頭にクリティカルヒット。
「うわぁぁ! 痛い! 痛いのは反則だろ!」
「反則も何もあるか! 戦とはそういうもんじゃ!」とババ様。
ロイが苦笑する。
「……あの人が一番戦ってる気がする」
「ほんとね」カレンとセリーヌが同時に頷いた。
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残った斥候たちは互いに目を合わせる。
「こ、こいつら……ただ者じゃない……! 一旦退け!」
紅の団の斥候部隊は森の奥へと撤退していった。
ロイたちは息を整えながら勝利を噛みしめるが、ロイの肩からはミシミシッと嫌な音がする。
「いってぇぇぇ……! これ、明日動けるか分からんぞ……」
「……まぁ、今日も半分運で勝ったしな」カレンが呆れ笑い。
セリーヌが笑いながら背中を叩く。
「英雄に必要なのは肩の耐久力だな!」
「ちょっ……やめろっ! 叩くな! 死ぬぅぅ!」
笑いと悲鳴がこだまする中、一行は再び砦を目指して歩き出した――。




