表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

48/327

【第47話:街への帰還とロイ大モテ騒動】

 修行を終えたロイ、セレナ、そして新たな仲間ミアは街の門をくぐった。

 背後には、ミニマム姿に縮んだ神龍ラグナがちょこんと乗っている。


「おお……やっと帰ってきたか」

 街の広場で待っていた仲間たちが駆け寄ってきた。



「ロイ様……無事で良かったです」

 落ち着いた受付嬢ミーナが、胸を押さえて安堵の笑みを浮かべる。


「ちょっと! ミーナさん、また一番乗りですか!?」

 ルカが腕を組んで睨みつける。


「……やっぱり戻ってきたわね」

 元虚骸軍のリゼルが鋭い視線を送るが、その口元はほんの少し緩んでいた。


「ロイさんっ……! あの、無事でよかった……」

 聖女エリスは胸に手を当てて、頬を赤らめる。


 そんな中――


「はぁぁぁロイ帰ってきたぁぁぁ! やっぱり頼れるオジサマなのよねぇぇぇ!」

 フィオナが弓を放り出し、心の声を叫ぶ。


「ふ、ふふ……私の計算によれば、ロイが帰ってくる確率は――99.99%でした」

 シルヴィアは眼鏡をくもらせながら、意味不明な数式を唱えていた。


「ロイ! おかえりなさーい!」

 ティナは天然満開の笑顔で飛びつき――ロイを盛大に倒した。


「ちょ、ちょっとティナ! どさくさに紛れて抱きつかないでよ!」

「わ、私はっ……そんなこと絶対しませんからね!」

 ルカが真っ赤になって叫ぶ。



 広場はたちまち大混乱になった。


「ロイ様、お怪我はありませんか? 温かいお茶でも――」

「いやいや! まずは聖なる祈りを!」

「ふふ、ここで抱きしめてしまえば私の勝ち……」

「ちょっと、何をぶつぶつ言ってるのよ!」

「ロイはオジサマ枠だからこそいいのよぉぉ!」

「おいおい、俺は荷物みたいに扱うなぁぁぁ!」


 ロイは両手両足をつかまれ、まるで綱引きのロープのように引っ張られていた。


「セレナ先輩……これって、日常ですか?」

 ミアが呆れ顔でつぶやく。


「……そうね。日常、かもしれない」

 セレナは頭を抱えつつも、どこか誇らしげに笑った。



 街は再会の喜びと笑いに包まれた。

 だがその片隅――鐘楼の上から、黒い影が街を見下ろしていた。


「……ロイ。お前の力が、次の戦いで試される」


 不吉な囁きが、風に溶けて消えた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ