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16/地下

「ニーちゃん、どうする?今行くなら確実にあの地下に入れる。だがそこでリッシュにバレたらここ以外の出口が無い限り一発アウトだ。」


シュピィの問いに俺は少し考える。


あれはおそらく隠し扉のような物。つまりカラクリさえ分かれば次にここに来た時に入ることができる。

それなら俺たちは安全に地下を見ることができるだろう。


だが、


「.......行くか。」


俺は決断をする。


後からここに来て助かる保証がない青髪のフェアリーのために。


「.....ああ!ニーちゃんならそう言うと思ったよ!」


俺たちは義賊だ。この屋敷に盗みに入っている悪であり、そして、自分たちなりの正義のために動いている。


目の前で助けられるかもしれない人がいるなら助けたい。



互いに頷き合い、扉を開ける。そして階段へと足を踏み出した。







少し歩いたところで、階段の下に光が見え、そこから声が聞こえてきた。



「アナタはここで待っていてください。大丈夫です、アナタのようなフェアリーならきっと、早めに売れるでしょうから。」




それは実に冷徹な声で、とても恐ろしいものだった。


「!」


思わずシュピィが息を呑む。それもそうだ。俺もそれくらい驚愕している。


「どうしてこんなことをするの!私は何も!」


青髪のフェアリーが声をあげている。


「ええ、そうですね。アナタは何もしていない。ですがそれがワタシに何か関係があるのですか?」


「そんなっ!」


「では。」


そうリッシュが言うと、足音が響いてくる。


「やばいぞニーちゃん、こっちに来る!」


「とりあえず隠れるぞ!」



俺たちはまた姿勢を低くし、目を合わせないようにする。


リッシュは俺たちの真横を通り、階段を上がっていった。


幸い、隠密の効果もあり気づかれていないようだ。



そして、ガチャン!、と階段の上の隠し扉が閉まる音がした。





「とりあえず、バレなかったようだな。」


「そうみたいだな。」


扉が閉まったのなら、ここの声は聞こえないだろう。


俺とシュピィは目を合わせたあと、フェアリーが捕らえられている場所に近づいた。


その場所は、警備兵が悪人に使っている牢屋と同じような形の鉄格子で閉じられているようだった。


そしてその中に、シュピィが言ってた通りの青髪のフェアリーが1人いる。



「.....解除するぞ。」


「ああ。」


俺は確認を取ったあとに、隠密の効果を消す。そしてそれに続いてシュピィも効果を消した。


すると、フェアリーがこっちに気付き、怯えたような声をあげる。


「だ、だれ!?なんでここにいるの!?」


俺はフード越しに笑顔を作り、説明をする。


「安心してくれ。俺たちは君を助けにきた。俺たちは........義賊だ。」









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