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追放された魔族スキル使い

「お前はパーティーから抜けろ」


主人公カイトは唐突に、パーティーリーダーのノウンに告げられた。


何故だ。当然こう答えた。しかしノウンは笑いながらこう言うだけだった。


「お前の魔族用の薄汚いスキルが、なんか役に立ってんのか。」と。


この時理解した。このパーティーでずっと俺の盗賊スキルの“隠密”を使って、いつもアンデットからパーティーを逃していたことに、全く気づかれていなかった事に。


俺は冒険者ギルドで最初に声をかけてくれたこのパーティーに恩を感じていた。だからこそ何も言わずにスキルでサポートに徹していたのだ。


「分かった」


俺はもう何も言わずに、この追放を受け入れる事にした。


どんなに恩を感じても、恩を仇で返されれば、それまでだ。


俺は冒険者ギルドを飛び出した。


さて、これからどうするか。

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