表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/289

月の章【まとめ】※ネタバレ注意

話数がだいぶ増えてしまったことと、序盤の展開での恋愛要素の強さが辛いかた、最新話だけで良いという方、お忙しいという方に向けて、「月の章」のあらすじを書きました。

ネタバレが嫌だと言う方はここは避けていただけましたら幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

 


 記憶を失って混乱する少女の前には、白金色の髪に蒼い瞳をしたとても美しい青年がいた。

 彼は、彼女をオルビス・クラシオン王国の王女ティエラだと説明。

 そして、彼はルーナ・セレーネと名乗り、ティエラ姫の教育係兼婚約者だったことを告げた。


「私は貴女のことをお慕いしておりました。今もその気持ちは変わりません」


 そう言った彼は、夜毎、記憶のないティエラのもとに現れては愛を囁いていく。




※※※




 徐々に彼に惹かれていくティエラ。

 だが、ある時突然、「ソル」という男性の名前が口をついて出て混乱してしまう。

 ルーナは、「ソル」がティエラの父である国王を殺し、城から逃げ出したと説明する。


 ルーナから無理に記憶を取り戻す必要はないと言われるティエラ。

 けれども、彼女は次期女王になる立場であり、このまま何も知らないわけにはいけないと感じていた。

 だが、なかなか手がかりは見つからない。

 彼女の身の周りには、ヘンゼルと言う名の女性と、ウムブラと言う男性の二人しか現れない。


 少しずつ違和感を抱くようになったティエラ。

 新月の夜に、鏡をのぞいていると、鏡の中から紅い髪に碧の瞳をした男性が声をかけてきた。


「ティエラ。俺は、あんたの護衛騎士で、あんたの父親の国王には忠誠を誓っている」


「ティエラ! ――には気をつけろ!」


「ティエラ! 俺は、あんたのところに絶対に帰る! 必ず迎えに行く! 次の――」



 そう彼が言った後、鏡は元の普通のものに戻っていた。

 

 駆け付けたルーナに、何か変わったことはなかったか尋ねられたティエラ。だが、彼女は何もなかったと、彼に嘘をついてしまう。




※※※




 記憶が戻らないまま疑念だけが高まるティエラ。

 そんな彼女に、ルーナの付き人ウムブラが声をかける。


「姫様とルーナ様は婚約者同士でしたが――。――護衛騎士をされていたソルさまと姫様の方が、ルーナ様以上に特別な絆をお持ちのように、私どもには見えておりました」


 そしてウムブラは彼女に、ティエラがよく日記をつけていたことと、記憶を取り戻す手掛かりになるかもしれない宝玉が塔に安置されていること、新月の夜に魔力が弱まり塔に入りやすくなることを教えた。


 日記を見つけたティエラは、幼少の頃の出来事を少しだけ思い出し、人知れず涙を流す。




※※※




 ルーナにはソルの事を少し思い出したことが言えずに、ティエラはしばらく過ごした。


 新月が近くなってきた頃、自分の城を抜け出し、塔の確認をしていたら、自分の部屋に戻るのが遅くなったティエラ。

 今まで優しかった彼が、突然ティエラへの態度を変え、彼女を乱暴に扱ってくる。

 怯えた彼女に謝るルーナ。


「貴女を大事にしたいのに……私にはそれができない」


「姫様、お願いですから、どこにもいかないでください」


「ここからいなくならないでください」


 しかし、彼女はそれに答えることができなかった。




※※※


 

 しばらくティエラの前にルーナは姿を現さなかったが、数日後に改めて彼は彼女への謝罪のために現れる。

 涙を流す彼に、彼女は告げる。


「ルーナ、私は貴方を嫌いになんて、なれません……」


「……記憶を取り戻したとしてもですか?」


 そう言って涙するルーナをティエラは優しく抱きしめた。




※※※




 それから後に、彼女は日記帳からソルにもらったペンダントを見つける。

 心が揺れるティエラ。

 

 徐々に彼女の誕生の儀と婚礼の儀が近づき、準備だけが進んでいく。

 ルーナの事を好きになってはいたが、記憶を戻らないことがやはり気がかりである。

 

 新月の夜の前日にルーナから、明日はティエラの部屋へ訪れることができないと説明される。


 好機だと思ったティエラだが、新月の夜当日には、部屋の前にたくさんの見張りがついていた。


 仕方なく、窓から降りようとした彼女だが、手を滑らせて落下してしまう。

 それを助けてくれたのはウムブラだった。


 ウムブラの案内のもと、なんとかティエラは塔につく。

 宝玉に触れようとしたが、ティエラはルーナに気づかれてしまった。

 彼はティエラに対して、とても怒っており、今までの疑念などから恐怖を感じてしまう。


 彼の手が届くーー?


 その時、塔が壊れる。

 爆風の後、目を開けると、そこに立っていたのは、ティエラの護衛騎士ソルだった。


 ソルとルーナは闘い始め、どうしたのか分からずにいたティエラだが、ウムブラによって魔術陣に囚われてしまう。

 その解除のために、ソルの付き人のアルクダとグレーテルが現れた。


 混戦する中、城の結界の影響もあり、ソルが劣勢に置かれる。

 

 ルーナがソルに止めを刺そうと上級魔術を放ったその時。


 ティエラが、ソルを庇うようにルーナの前に立ち塞がった。


 魔術が彼女にぶつかる寸前、彼女のペンダントが光を放つ。


 光に包まれた後、塔の上から、ティエラとソル、二人の姿だけがなくなっていた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ