第一話
「こだかさん!また西中が喧嘩売ってきたらしいです。」
「そのうち飽きるだろ。」
俺らが通う南中学は他に負けない不良校だ。
俺は、こだか 相馬。中二
「怪我人が出てんすよ!」
「俺は眠いんだ。」
「おはよう。今日は転入生を紹介する。」
転入生?この学校には縁のないことだと思ってたんだが・・・
「その転入生とやらに教えてやらないとっすね。うちのトップはこだかさんだって。」
「こちらが転入生の町田 凛さんです。」
・・・町田?
「・・・よろしく。」
すらっと背が高く、腰まで伸びた長い髪。顔立ちは整っていてつり目が特徴的だ。ぱっと見目つきが悪い。
間違いない、町田だ。
一体どう言う神経してんだよ。こんな学校に来て。
町田は先生に指定された席に向かった。堂々と歩いている。
昔の面影はない。と言うか、全く違う。
このクラスは特にやばい奴の寄せ集めで、女子はもちろんいない。一体何やらかしたんだ?
一応言っておくが、町田は女だ。
*凛side
別に何かやらかしたわけではないのだが、この見た目上、誤解されるのも無理はない。私は生まれつき目つきが悪く、友達も少なかった。
なぜ私がこんな不良校にいるかと言うと、簡単に言えば手違いだ。(親の)
転入手続き時に手違いがあったのだが、両親曰く、凛なら大丈夫だと言うことで今に至る。全く困った親だ・・・
最初こそ、どうしようかと思ったが、割と普通な人もいるし、大丈夫・・・かな?
前言撤回
・・ヤバい!
このクラスには普通の人がいない。クラスに入った瞬間からすごい目つきで見てくる!!
平常心、平常心・・・
幸い私はポーカーフェイスを身につけている。ちょっとしたことでは崩れない!・・・はず
あの人がトップかな?一番後ろの。見るからに他の人と違うオーラ。
「町田さん、席はあそこです。」
先生に言われた席に向かう。なるべく堂々と、舐められないようにしなきゃ。
えっと、席はここ・・・かな?
私の席は一番後ろの・・・・・・・・!?