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毒よ、さらば


黄昏の阪急三番街で

嫌われることに身悶えする細い毒蛇に出会った


居酒屋『河童の滝』であの人にあう前に

哀しい毒の銀色を見てしまった


踏み潰すためにはヒールの高さが足りず

呑み込んでしまうには喉の渇きが足りなかった


だからしゃがみ込んで干からびた眼を見て

うろつくんじゃ無いよと言ってあげた


嫌われることに耐えられないなら

生きて行く資格がないのですよと


誰も彼も『誰そ彼』どきには死にたくなるんです

という真実に一番近い毒に近づきたくなるんです


毒蛇の心の痛みを感じる神経が

この三番街にはないように


人間の心の痛みを伝える言葉は

この黄昏にはないのだから





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