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あなたのお酒(酔わせて、どうする気?)
もう少しで大人になる
高い蒼空を見上げる
闇色サングラスに
野菊いちりん写る
白い蛇が 太陽へと昇り
それこそが真実の龍であると
星座の賢者は言い放つ
海に住まうのすべてのものを
プリズムごしに
震撼させる
もはや、
予定調和の日常は過去のものだと、
いち早く理解したものだけが、
水の中でも溺れずにすむという
山には山の
掟があり、
新しい運命など知らないという
頑迷固陋なバカおやじども
女人禁制とかのべて
女神のいない世界の
なれの果てよ、ね?
連なる双子星の
かたわれが、
流れ星となり地上へ降り来る
呼びこまれた魂と愛が
星に生命をあたえ
あらゆる傷口を塞ぐ宝石となる
命の火が
消えかかった一介の肉片が
しろく しろく 艶めかしいほどの
ぬくもりで宝石をからめとろうと蠢く
その後降り続く白糸の雨は
とおくとおく 月の宴で賜った
女神の甘露のこぼれたお酒
飲めないものをむりやり飲ませて
飲ませて酔わせて、どうする気?




