とりとめもない詩集

久遠の時を経て

久遠の時を経て

砂漠の海で一人きり

それでも歩みを止めない

いつか再会できると信じて

幾年月続いていた

戦争の終わりはもう

歴史の終わりにすぎなかった

言の葉の紡ぎ手も今はいない

すっかり枯れ果てた雑木林

後に残るものはない

惨めに涸れ落ちた大きな湖

ぽっかりと空いた穴

悲しさで心が支配される

流す涙もないのに

虚しさで心が満たされる

生きることも疲れるんだ

久遠の時を経て

砂漠の海の果てに

ようやく会えた探し人

もう一人きりじゃない