魔力ゼロですって
魔力ゼロそんな言葉が、私(俺)の心に響いた。
「な、何かの間違いじゃないのか?」と、父が焦りながら言ったが、先生は「これはつい最近買ったものですのでそれはあり得ません」と、言ったので多分そうなんだろう。
「いやしかし…」
認めたくないのはわかるぜマイファーザー。
どうも俺は、この世界に嫌われているようだ。
泣きそう…だが魔力が駄目なら勉強で世界一を取ればいいのだ。何も戦闘力だけで世界一になろうなんざ考えてない。
と言うことで、魔法は諦めた。
*父視点
内の娘は魔力が、無い。聞いた瞬間耳を疑ったよ。少しとかあんまりなどではなくて無いと言われ頭が真っ白になった。
先生が帰った後
よく考えてみると、別に魔力が無くたって生きていけると思った。空いた時間にあの子にできる限りの勉強を教えて行こうと思う。
妻には内緒にしておこう。そうに娘にも、言っておいた。
さて、明日から忙しくなるな。
*レイン視点
この世界がどこまで算数や数学、理科などを出来るか知らんが舐めてました。
まず考えて欲しい異世界転生したらまず悩むのは、言語だ聞くことは出来ても書くことができない。数字、記号なんぞもっとわからん。覚えるのに3ヶ月掛かりました。
でも覚えたら後は簡単だ。足し算、引き算
掛け算、割り算くらいしかこの世界にはないしな。つまりもう俺は、この世界では天才というわけだ。
あんまり家にいてゴロゴロしているのもなんなので外に行ってもいいかと父に聞いたらあっさり許可してくれた。しかし庭だけという条件付きで。
ドアを開けるとそこには見渡す限りの森、山があった。
「おぉ…」と、思わず声をあげてしまうほどに自然豊かだった。そこで俺は、試しに身体を動かそうと思った。家の中では全然動けないしな。
よし準備運動はこれくらいでいいだろう。
そして勢いよく地面を蹴ったら目の前に、木が迫ってきた。
当然よけられる訳もせず頭と木が正面衝突した。
でも不思議と痛く無かった。
不思議に思ってふと顔を上げると木が吹っ飛んでました。
………?頭の情報処理が追いつかない。
えーと俺が地面を蹴った瞬間木が目の前にあった。ふと後ろを振り返ると家が遠くに見えた。
………え?一歩でここまできた?
家から森まではおよそ500m
その距離を一瞬で行ったのだ。
「身体チート?」
俺の言葉が、昼の森に響いた。
更新は明日です