表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/78

4話 技術提供をしてみよう

これで書き溜めてあった分が切れました。

 翌朝に頭痛の痛みで目を覚ましたケーナは、もう二度と飲酒はすまいと誓った。


「あー……」


 お酒で身を持ち崩すってこういう意味なのかな? とでも言いたそうな、ウンザリした顔で顔を洗いに井戸まで行く。そこではリットが「うんしょうんしょ」と釣瓶(つるべ)で水を汲んでいた。

 汲んだ水を小さめの桶に移して持ち上げようとしたところでケーナに気付く。


 桶とケーナを見比べていたが、お客優先と思い立って桶を差し出そうとし、ケーナがそれを制した。


「いいよーリットちゃんはお仕事でしょ? 私は自分でやるから」

「え…、でも……」

「それよりもそれ、着けてくれたんだ。気に入った?」

「うん!」


 それとは星型の髪飾りである。銀ラメ色でキラキラと輝き、光加減によって青や緑に変化している。

 昨日倉庫から持ち出した一品で、これでも防具の一種であり、防御力1に毒無効の効果を持っている。リットに似合いそうだったので、お土産として献上したのだ。

 満面の笑みで頷くリットの頭を撫でたケーナは井戸に歩み寄り、するすると縄を引いて水を汲む。

 

 それなりに冷たい澄んだ水を見ていたケーナは「やっぱお湯かなあ」と呟いて釣瓶へ手をかざした。


魔法技能(マジックスキル):付加温水:Start】


 かざした掌から注ぎ込まれた不可視の光が、桶の水を瞬時に温める。だいたい42度くらいに。

 湯気の立つ桶を見たリットの眼が丸くなる。持ってきたタオルを浸したケーナに惜しみない拍手を送るリットだった。


 娘の仕事が遅いと文句を言いに来たマレールは妙な光景に首を傾げた。









「はあ、そんな魔法もあるのかい?」

「すみません。リットちゃんのお仕事の邪魔をしてしまって……」


 朝食後の席でリットが怒られないように頭を下げたケーナに、マレールは呆れた返事を返す。

 一晩経ってケーナはその容姿から酒場のアイドルと化していた。村人が彼女に会うと気さくな挨拶をしてくれたり、パイをおすそ分けしてくれたりするのである。若い女性の少ない村なので、年配の人に構われる孫娘といった立ち位置になっていた。


 もうキャラの実年齢を口にする気もなくなったケーナは、その立ち位置を素直に受け入れていた。病院でお爺さんやお婆さんの話し相手になるようなものである。慣れてるし平気平気。


「ふーん、便利なものなんだねえ。その魔法ってのは私らにも使えるのかねぇ?」

「【温水】の魔法ですか……。えーと、あれはたしか火魔法のイアとイア・ラ覚えて、水魔法のオゥタが必要ですから……」

「分かった分かったから! さすがにこの歳で魔法の勉強に使える時間も無いよ」


 指折り数えて魔法を幾つか挙げると、マレールは手を振ってそれを否定した。

 そもそもケーナのスクロール作成でモノを譲ったとして、村人は技能を覚えられるのかが分からない。それを言ったらやはり建築業に従事している人は建築系の技能を有しているはずなので、まったくないとは言い切れない。


 むむむ、と考え始めたケーナを苦笑いで見たマレールは、肩を叩いてその場を離れる。それと同時に開けっ放しの外へ続く扉からロットルが入ってくる。片手に何かを(たずさ)えて。


「おはよう、ケーナちゃん。昨日頼まれたクマの角持ってきたぜ」

「え、いいんですか? この村の貴重な収入源なんじゃないんですか?」

「いいさいいさ。何より仕留めたのはケーナちゃんじゃないか。所有権は君にあるだろう」


 フェルスケイロ公国でも地図の端にあり、リアデイルの地に於いて外側の交易路に掛かるこの村には、コレといって特筆したものが無い。

 その為に数ヶ月に一度、定期的にやってくる商隊に穀物や狩りの獲物や毛皮などを売り、日用品を補充するのだそうだ。


「うーん。じゃ、もう一匹狩ってきましょうか?」

「いやいやいやっ、村の者でもないケーナちゃんがそんなことをする必要はないだろう」

「でも、村の皆さんには凄くお世話になっていますし、お礼くらいしたいんです」


 手渡された荒縄で縛られた二本の角を見て、そう提案するケーナの頭にマレールの手がポンっと乗せられる。


「そんなに気を使わなくて良いんだよ。ケーナはお客なんだから、皆見返りを求めて親切にしたいわけじゃないんだよ」

「そうそう、ケーナちゃんも昨日言ったじゃないか『困ってる人が居たら助けるのは当たり前』って」

「……でも、厚意を受けるだけなのも申し訳なくて……」


 誰かに何かをしたい、返したいというのは事故で入院してから四年間、自分でできることが何もなかった桂菜の我侭である。

 叔父や従姉妹、看護婦や医者、同じ入院患者の子供達や年配の人たち。暇ができたらゲームの合間に訪ねてきてくれて、両親を失った痛みや自身の境遇を呪わずに済んだ。最早返すこともできなくなってしまったけれど。


「ま、アンタは自分の好きなことをやっていればいいさ。私らはこの村で特に不満はないんだからさ」

「そうそう、さすがは年の功、良いことを言u……ばぷっ!」

「アンタはさっさと仕事に行きなっ! のたのたしてるんじゃないよっ!」


 お盆と怒鳴り声でロットルを追い出したマレールは、一転した笑顔でケーナの背を気にするなとでも叩き、中へ戻っていった。







 ホーンベアの角をお手玉風に弄びながら村をひと通り回ったケーナは、道端に置いてあった岩に腰掛けて、畑仕事をしている村人たちを眺めた。

 考えることのお題は、何か役に立つことはできないか? だ。


 そんなケーナの視界へとマップウィンドウが表示される。

 記されたのは銀の塔からこの村へ続く、昨日ケーナが移動した道程とその周辺である。衛星写真のように上空から見下ろした風な村の地図だ。


「キーちゃん?」

『辺境ノヨウニマップヲ作リマシタ。後ハ行動範囲ヲ増ヤシテ詳細ナ地図ヲ作リマショウ』

「まあ、そういうやり方しかないかー。それにしてもー、この村って何かに似てるなあ?」


 村の中央に集まる形で建っている家屋。その外側を占める畑。何処かで似た物を見た記憶のあるケーナは、うーんと考え込んだ。程なくして記憶の底から答えを導き出す。


「あ、オフラインモードの出発地じゃん」


 オンオフ両方のモードがあるVRMMORPG・リアデイルは双方とも出発地点が違う。

 オンラインは所属国の王都。オフラインは適当に配置された辺境の村。

 その村に住む者たちの依頼をこなしていく事で、最終的には村が砦のようになってしまう。経過中に15個の魔法と30個の技能を手に入れられるプレイヤーのクエスト登竜門だ。


 リアデイルの技能(スキル)は基本の七種魔法以外では、クエストをこなさないと一つも手に入らない仕組みになっている。4000と+αのクエストを残さず実行した者だけが、スキルマスターの称号を受け取れるのである。

 スクロール作成で得た技能が一つでもあると資格を失ってしまうという、隠されたデメリットがあった。その辺り、スキルマスターの存在は運営の罠と言っても過言ではない。勿論一度取得した技能は破棄できないし、そのクエストを受けようとしても技能がある以上はクエストが発生しない。


 βテストからリアデイルに付き合った桂菜を含む一部の廃人はそれを思い知った。しかし軌道に乗った世界へ後から入ってきた者はそれを知らずに脱落していった。

 ちなみにこの事実は運営側がネットに挙がり次第消しているので、1期の登録者以外で知るものは少ない。その労力をもっと別のものに使えと古参のプレイヤーは嘆いていた。


 だったらこの村もオフラインモードの村みたいに発展させてしまえばいいんじゃないか?

 ケーナの脳裏にそんな言葉が浮かんだ。


「しかしそれでまた迷惑になるのもどうかなぁ……」


 ブツブツと考え込むケーナに畑仕事をしていた者から声が飛ぶ。


「よう、ケーナちゃん。畑にまで何の用だい?」

「……え? ああ、ええと、何かこの村のお役に立てないかなあ、と思って」


 ケーナの言葉に畑仕事をしていた村人たちは、顔を見合わせて笑い出した。


「え、ええええええっ。なんですかその反応っ?」

「いやいや、ケーナちゃんはこの村のって言うか、宿屋の客だろう」

「そーそー、村のことは村に住む俺たちの仕事だしさー」

「アンタがそんなことを気にする必要はないんだよー」


 わはははーと、朗らかに笑う皆に口々に言われてしまっては、さすがに口を出すわけにはいかない。

 

 頭を下げてそこを離れ、腕組みをしながら頭上を見上げて脳内を流れていく技能(スキル)を一つ一つ確認していく。

 これにもピンからキリまで多種多様あった。そのクエストで1度使えば後は全く使わない奴だとか。先程の【魔法:温水】がそれに当たる。その後に続く上位の技能(スキル)を得るために必要で、手に入れたものの1度も使ってないモノ。あるけれども早々使うにはやや問題があるモノ。【建築:城】とか。後々まで頻繁に使うモノなど全体の半分以下である。


 技術技能(クラフトスキル)とあるが作成専門だけで2500個もあるわけではない。この中には戦術技能(ウェポンスキル)能動技能(アクティブスキル)常時技能(パッシブスキル)。その他にも特殊技能(エクストラスキル)などが含まれる。


 村の外縁をぐるりと回り村の入り口から過去、馬車の待機場所だった広い野原を通り、宿屋の裏手に出る。そこでまたしても釣瓶で水を汲んでいるリットを見掛けた。マレールから娘の仕事は奪わないようにと断言されているため、見ているだけしかできない。小さな体で一生懸命に釣瓶の縄を引っ張る彼女の姿にハラハラしっぱなしだ。


 【筋力(STR)増強】の効果を持つ腕輪でも渡すよりは、まず井戸の構造から変える必要があるなー。と思ったケーナの脳裏に丁度良いものが閃いた。


 村を進化させる途中で砦内の台所に設置する簡単に木組みの水車みたいな汲み機である。

 単純に手押しポンプがこの場合適切なのだが、金属系の材料が足りないので自動的に却下した。手回しハンドルを動力にして、歯車で駆動させる水車とキャタピラの合いの子で水を汲み、(とい)に流す装置である。

 作成には少量の金属と大量の木材が必要になる。これなら現状の井戸の上に載せてしまえばいいので、壊れた場合にも撤去が可能だ。


「よし! 悩むよりは先ず行動。マレールさんに許可を取ろう」







 いきなり飛び込むように戻ってきたケーナに「井戸を改造したいんですー!」と詰め寄られ、マレールは困惑した。理由を聞くとリットだけでなく、誰でも簡単に水が汲める装置を作ると、身振り手振りで説明されても全く理解不能だ。

 最初は戸惑っていたマレールだったが、朝方とは違い妙に活き活きとしていて楽しそうなケーナの様子についOKを出してしまった。


「マレールさんの許可ゲットーッ! ひゃっほー!」

「あ、ちょっとケーナ! 昼飯を食いに来たんじゃないんのかい!?」


 水を得た魚のように飛び跳ねて出ていこうとしたケーナは、マレールの呼び掛けに我に返る。

 一泊に付き出るのは朝食と夕食だけで、昼食は別料金だ。面倒になったケーナは、当初に提示した銀貨20枚を渡して「村を出るときに差額を返してくれれば良いや」と言ったら「だったらキチンと昼食も食っていきな」と言われてしまったのである。





 妙な醜態を見られてしまったため、紅くなったまま昼食を終えたケーナは井戸の周りをぐるぐる回りながらアイテムウィンドウを睨んでいた。

 理由は手持ちの材料不足で、例の物を作成するのに量が足りないといった悩みである。必要な材料の大半は材木で、農村ならば材木イコール薪になるだろう。だとすると、自力でなんとか都合しなければならない。 


「うーん、切り倒すしかないか?」


 昨日の森の感じからすると、樹木達に断りを入れても切り倒せるかどうか果てしなく疑問が残る。そこまで考えて、はたと気付いた。


「あ、そうだ! 切り倒さなくてもへし折れたのがあるじゃん」


 熊退治の時に、予想外の勢いで飛んでいった熊が作り出した無惨な光景を思い出すケーナ。

 善は急げとばかりに、昨日の現場へ行ってみることにした。


 街道沿いのそこには、ドミノ倒しみたいに木が折り重なって倒れていた。

 手前側の一本が消えているのは村人が持っていったらしい。おそらく数量的には一本丸々で事足りると思うが、他に何か使うかもしれないし、後々こんな機会もあるか分からないので、全部加工してしまう。


技術技能(クラフトスキル):木材加工LV3:start】


 ケーナの周りから轟風が巻き起こり、倒れた3本の木の枝を纏めて打ち払う。

 そして皮を剥き、輪切りになった物が眼前にドンドンドンッ! と積まれた。轟風に揉まれて葉ズレの音でざわめいていた森は、風が収まってやっと静けさを取り戻した。


 ケーナは予想外の工程を目にして、唖然としていた。

 おもむろに肩を落として溜息をひとつ。


「いや、確かに必須事項に風魔法が要るけどさあ……。実際に目にするとまさかこんなんだったとは……」


 植物系材料の場合、種族デメリットで自分では採ってこれない。店で買うかギルド員に頼んだりしてはいたが、初めて目にする伐採方法に目が点である。

 技術技能(クラフトスキル)には前提条件に地水火風氷光の初期魔法が加工に必要だ。今のように木材の加工には風魔法で裁断を行うが、ゲーム画面上ではここまでの工程は表示されない。

 精々対応する魔法のエフェクトがデフォルメとして発生するくらいだ。今の奴だと小さい竜巻がくるくると出るだけである。


 出来上がった輪切りのひとつ分の大きさがトラックのタイヤくらい。

 それを1ダース1個として、計14個をアイテムボックスへ放り込む。10トントラック一台分の容量が綺麗サッパリ消え去った。


「……考えるな私。考えたら終わりだから、うん……」


 質量保存の法則なんぞ軽く超越する出来事に、自分が仕出かしたことだけど、額に手を当てて頭痛を抑える。


 アイテムボックスからネタ武器を抜く。【恐怖】(敵の行動を一時的に止める)と【威圧】を内包した惨劇の夜(ジェイソンブレード)。一見すると唯の鉈だ。打ち払った枝の細かい枝葉を削ぎ落とし、ロープで纏めてアイテムボックスへ放り込む。


「これはマレールさんに渡しちゃえばいいや」


 今更野宿をする必要もないので、薪とかは持ち歩かなくて済む。後は大掛かりな物を組むために、技能(スキル)のウィンドウを表示して各自材料を確認した。各々(おのおの)の部品はある程度作っておいて、現場で組み上げてしまうために今ここで部品毎に加工する。


 そして再び轟風が吹き荒れ、切り株が空を舞い、頭痛の種が増えた。









 1時間後には宿屋の裏に手の空いた村人が数人集まっていた。

 宿屋の住人を中心として輪を作り、井戸に奇妙な木組み細工を設置するケーナを物珍しそうに眺めていた。


 井戸に掛かる土台部分を置き、車輪みたいに二個連結した歯車を起動輪として掛ける。

 そこに等間隔で(ます)のついたクロウラーをくっつけて連結させる。この時点では縦長なキャタピラで、最後に手回しハンドルのついたモーターのギアボックス機構を起動輪と繋げ、回ってきた枡が水を落とす所へ樋を設置して終了である。


 ケーナは先ず自分でハンドルをくるくる回して、誤動作が無いのを確認し、その場所をリットに譲った。


「え? えっと、どうすればいいの?」

「そこのハンドルを右回りに回せばいいのよ。がーって回しちゃって」


 リットは言われた通りに右にハンドルを回してみた。最初に少し力を入れてみたものの、やたらと速く回ってしまう。

 クロウラー部分がガラガラと音を立てて回転し、汲み上げられた水が樋を伝わり、あっさりと桶から水が溢れた。これには周囲で見物していた村人も詰め寄って、我も我もと一人ずつハンドルを回転させて試してみる。


「おおっ! ロクに力を入れていなくても水がたくさん汲めるじゃないか」

「なるほどこりゃ便利だ! 凄いなケーナちゃん。こんなモノを作れるなんて」

「こりゃあウチの婆さんでも楽に水が汲めるじゃないか!」


 マレールや夫で宿屋の主人ガットもしきりに感心して頷いている。村人たちの好感触にガッツポーズを取ったケーナに、村長が詰め寄った。


「すまんがケーナちゃん、村の中央にある井戸にも同じものを置いてくれんかの?」

「ええ別に構いませんよ。直ぐ作れますし」


 この村には3つの井戸があって、宿屋の裏の井戸は村の南側の家が使う分担。

 中央の井戸は北側の分担になっている。もうひとつの井戸は村の外側の柵近くにあり、かなり昔に崩れて使えなくなったらしい。掘り直しても良いのだが、水の匂いで魔物が寄ってくるかもしれないので、封鎖されたままにしておくとか。


「後は最後の仕上げー」


 村人たちにちょっと下がってもらって、脳内から術を二つ選択する。

 瞬時に足元から3mの高さまで燃え上がった炎が、頭上で火の粉を散らし、赤い光が霧の様にケーナの周囲を舞う。コレにはさすがに村人たちからも悲鳴が上がったが、神秘的な光景にあっさりと静かになった。


魔法技能(マジックスキル):炎系自己付加:増幅(ブースト):start】

魔法技能(マジックスキル):付加保存LV9:幾千の夜(エンドレスナイト):start】


 続いてかざした掌から黄金色の粒子が放出されて、水汲み機にキラキラと纏わり付く。しばらく金色に染まったように輝いていたが、ケーナが深呼吸をして姿勢を戻すと同時に消えていった。


 先に唱えたのが、次の魔法の効果を1.3倍に引き上げる【増幅】の魔法。

 後に唱えたのが術者のLV×魔法LV分の日数だけ、錆びない腐らない壊れないコーティングをする魔法である。つまり12870日分、35年と3ヶ月に渡りこの新品状態のまま保存される。


 その後は日が沈む前に、中央の井戸にも水汲み機が設置され、村人に歓声をもって迎えられた。


 そしてまた『ケーナちゃんの偉業を称える会』という宴会が催されることになった。

 昨日と同じように村人たちに酒を勧められたケーナだったが、断固として断ったら場が静かになったので、結局泣く泣く酒を飲む羽目になったのは言うまでもない……。





 次の日にまた酒を飲むまいと断腸の思いで誓ったのだが、マレールの「なあに酒なんて飲み続ければ慣れるもんさ」と言う言葉に戦慄を覚えたという。


しかし時間の進みが遅いですね…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ