表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/107

2024年 5月

2024年5月 東京 ザ・タワー・オブ・エクセレンシア本郷文京 最上階 松川永史の部屋


(玄関のチャイムが鳴る。松川永史がドアを開けると、帝都ホテルの寿司店から招かれた寿司職人が立っている。)


寿司職人

「どうも、松川さん。毎度ごひいきに。」


松川永史

「ひさしぶりだね。さあ、あがって。」


(寿司職人は丁寧に頭を下げながら、玄関を上がりダイニングへ向かう。松川永史は彼を案内する。ダイニングテーブルには仕込み用のスペースが用意されている。)


(寿司職人が道具を広げ仕込みの準備を始める。)


寿司職人

「松川さん、こないだはどうもありがとうございました。桜花賞、勝ちました。」


松川永史

「それはよかった。なんかうまい物でも食ったかい?」


(寿司職人が少し照れくさそうに笑い、左腕を差し出す。そこには真新しい腕時計が輝いている。)


寿司職人

「実は、これ。」


松川永史

(腕時計をじっと見つめる。)

「オメガのシーマスターか…。いい時計だ。でもそれ、90万くらいするやつじゃないのか?」


寿司職人

「松川さんを信じて馬券1万円分買ったんです。」


(松川永史は驚き、あきれたように肩をすくめる。)


松川永史

「俺の言葉だけでか…。大将、あんたの方がよっぽどギャンブラーだよ。」


寿司職人

(微笑みながら)

「こちとら客商売ですからね。誰が信用できるか、見る目はあるつもりです。」


(松川永史は呆れた表情を浮かべつつも、どこか嬉しそうな笑みを見せる。寿司職人は腕時計を外すと念入りに手を洗い、仕込みをはじめる。)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ