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2024年 6月

シーン:ザ・タワー・オブ・エクセレンシア 本郷文京- 最上階 松川永史の部屋


(夜が明け始めるころ。松川永史が目を覚ます。ほほに優しい人のぬくもりが残っていることに気づく。ふと見下ろすと、ソファーに座るあおいが彼の肩に寄り添いながら静かに眠っていた。)


松川永史

(小さくつぶやくように)

「あおいちゃん…」


(彼は自分の腕の中で穏やかな寝顔を浮かべているあおいの顔をじっと見つめる。)


松川永史

(少しぼんやりと)

「なんだか…昔のことを夢に見ていた気がする…」


(優しくあおいを抱きかかえ、そっと寝室のベッドへ運ぶ。ベッドにあおいを横たえ、その安らかな顔を眺める松川。)


松川永史

(胸の中で抑えきれない想いを抱きながら、静かに)

「あおいちゃん、ありがとう…」


(彼はしばらくの間、触れることすらためらうようにその姿を見つめ、優しいまなざしを向ける。)



(ザ・タワー・オブ・エクセレンシア 本郷文京 - 最上階 松川永史の部屋 リビング、朝日が差し込む窓際で、松川永史は外に映る東京の景色をぼんやりと眺めている。)


松川永史 (心の声)

「俺は、30そこそこで全てを手に入れた。毎日、遊び歩いても使い切れないほどの金…」


(遠くを見つめながら、静かにコーヒーを口に運ぶ。)


松川永史 (心の声)

「競馬はもうあまりやらなくなったが、シンガポール、香港、ドバイ…世界中に持つ不動産物件から有り余るほどの金が入ってくる。」


(彼の目に、過去の記憶がフラッシュバックする。異国の風景、豪華な食事、賑わう夜の街、そして数多の女性たちが浮かぶ。)


松川永史 (心の声)

「世界中を旅して、美しい風景、旨いもの、旨い酒、味わい尽くした。数えきれないほどの女性と関係を持ったが…誰とも長続きはしなかった。」


(コーヒーカップを傾け、ふと小さく笑う。)


松川永史 (心の声)

「どんな女も俺を束縛しようとする。俺は…自由でいたかったから。」


(ふと視線を落とし、しばらく沈黙する。空虚な目でゆっくりと外の景色を見つめ続ける。)


松川永史 (心の声)

「…いつからだろう。こんな暮らしが虚しく感じられるようになったのは。」


(窓の向こうには賑やかな東京の日常、しかし松川の表情はどこか寂しげだ。)


(シーン終了)

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