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名古屋ステーションタワーホテル

名古屋ステーションタワーホテル内のフランス料理店。夜景が美しく見える窓際のテーブル席で、あおいと松川永史がコース料理を楽しんでいる。


(松川が笑顔で、テーブルの向かいにいるあおいにグラスを差し出す。)


松川永史

「本当はワインで乾杯したいところだけど、俺は車だし、あおいちゃんは未成年だからね。」


(松川がいたずらっぽく笑い、あおいも少し照れたように微笑む。料理が運ばれてきて、コースが始まる。)



1品目:アミューズ・ブーシュ

(サーモンのマリネとキャビアが一口サイズで美しく盛られている。)


あおい

「うわぁ…これ、サーモンですよね?キャビアまでのってて、食べるのがもったいないです。」


(恐る恐る一口食べるあおい。口の中に広がる繊細な味わいに目を輝かせる。)


あおい

「ん…おいしい!すごくさっぱりしてるのに、キャビアの塩味がアクセントになってて…!」


松川永史

「気に入ってくれたみたいでよかったよ。」



2品目:フォアグラのソテーと無花果のコンポート


あおい

「フォアグラって、私、テレビでしか見たことないです…!」


(あおいがフォアグラにナイフを入れて一口食べると、口の中でとろけるような食感と濃厚な旨味に驚き、感動した表情を浮かべる。)


あおい

「すごい…こんなにまろやかでクリーミーなんですね。無花果とも相性がいいんだ…」


松川永史

「無花果の甘みがフォアグラの味を引き立ててるんだよ。こういう組み合わせが、フレンチの醍醐味だね。」



メイン:国産牛フィレ肉のロースト、トリュフソース添え


(美しい焼き加減のフィレ肉が運ばれてきて、あおいはその芳醇な香りに思わず息を呑む。)


あおい

「わぁ…香りがすごいですね、トリュフのいい香りが…。」


(ナイフで切ると、柔らかくジューシーなフィレ肉があらわに。ひとくち食べた瞬間、口の中に広がる旨味と、トリュフの高貴な香りに顔をほころばせる。)


あおい

「これは…お肉が柔らかいのにしっかり味があって…トリュフソースも贅沢な感じで、本当に幸せです…。」


松川永史

「この店のメインは評判なんだ。あおいちゃんが喜んでくれて、連れてきた甲斐があったよ。」


(松川が改めて、少し微笑みながらあおいの方を見つめる。)


あおい

「ありがとうございます…でも、こんなにしてもらって、本当にいいんですか?ただカードケースを届けただけなのに、申し訳ないです。」


(松川は少し微笑みながら、軽い調子で答える。)


松川永史

「実はね、あのカードケースの中には、2000万円の当たり馬券が入ってたんだよ。だから、これくらいのお礼は当然なんだ。」


(その言葉に、あおいは驚きつつも、松川の余裕ある笑顔に心がドキッとする。)


あおい

「そ、そんな大事なものを…。あ、あの…松川さん、その…そのヒゲ、とても素敵です。ミリ単位で長さにこだわってる感じがします。」


(少し驚きつつも、松川がふっと嬉しそうに笑う。)


松川永史

「そんなこと言ってくれたの、あおいちゃんが初めてだよ。」


(あおいは頬を赤らめ、恥ずかしそうに俯く。松川はあおいの反応を楽しむように微笑んでいる。)



デザート:ベルギー産チョコレートのムース、金箔があしらわれたラズベリーソース添え


(最後のデザートが運ばれてくると、濃厚なチョコレートムースに金箔が豪華にあしらわれ、ラズベリーソースが美しくプレートに彩られている。)


あおい

「わぁ…すごくきれい…金箔までのってて、まるで宝石みたいですね。」


(あおいがスプーンでムースをすくい、一口食べると、その口どけのなめらかさと、甘すぎず上品な味わいに感動したように目を見開く。)


あおい

「このチョコレート、こんなに口の中でとろけるんですね…ラズベリーの酸味もぴったりで、何度でも食べたくなります…」


松川永史

「甘いもの好きだった?デザートのチョイスも、君に喜んでもらえて良かったよ。」


(あおいは少し照れくさそうにうなずきながら、続けてデザートを楽しむ。静かに広がる夜景の中、特別な時間がゆっくりと流れていく。)


(食事を終え、二人は店を出る。夜景が広がるホテルのロビーに立ち、松川がふと振り向いてあおいに言う。)


松川永史

「今日はこのホテルに部屋を取ってあるから、泊まっていっていいよ。俺は帰るから、気にしないで。」


(驚くあおいに、松川が柔らかく微笑む。あおいは少し戸惑いながらも、何度もお礼を言う。)


あおい

「ありがとうございます、本当に…。こんな素敵な体験、初めてで…」


松川永史

「楽しんでくれてよかった。ゆっくり休んでね。」


(松川が微笑みながら、手を振って去っていく。あおいは彼の後ろ姿を見送り、ホテルの部屋に向かう。)


(シーン転換:あおいがドアを開けると、そこは豪華なスイートルームだった。広々としたリビングには、夜景が一望できる大きな窓があり、高級感溢れるインテリアが並んでいる。)


あおい(心の声)

「こんな部屋に泊まれるなんて…本当に夢みたい。」


(あおいは信じられない思いで部屋を見回し、満足そうに微笑む。静かに夜景を眺めながら、この夜の出来事に思いを馳せる。)

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