自信
シーン:松川永史 自宅の部屋
(松川永史は皐月賞で大きな当たりを出して以来、馬券の買い方に完全に自信を深めていた。部屋にあるテーブルの上には新聞と馬券の束が無造作に置かれている。)
松川
「次は天皇賞か…。ここで一気に増やしてやる。ミホシンザン、間違いない。」
(彼は天皇賞に50,500円を賭け、当たりを手にして所持金は378,750円に。)
シーン:1987年5月17日 第37回安田記念 当日 場外馬券売場
(松川はスポーツ新聞の出走表を見つめながら、心に浮かんだ文字を再確認する。)
松川
「フレッシュボイス…単勝か。」
(迷いなく、彼はフレッシュボイスの単勝にすべてを賭ける。)
実況
「最後の直線!先頭はニッポーテイオー、大外からフレッシュボイスが上がってきた!」
(松川は確信に満ちた表情でレースの結果を見守る。)
実況
「1着フレッシュボイス、2着ニッポーテイオー!フレッシュボイスが勝利しました!」
(彼の口元に満足げな笑みが浮かび、所持金が一気に350万円を超えたことに驚くが、内心さらに高ぶる。)
松川
「よし、これで350万か…。いよいよ面白くなってきた。」
シーン:1987年5月24日 第48回優駿牝馬 (オークス) 当日
(松川はオークスのレース前日、部屋で一人考え込んでいる。その瞬間、再び心の中に鮮明な文字が浮かび上がる。「マックスビューティー」「クリロータリー」)
松川
「マックスビューティーが1着、クリロータリーが2着か…10番人気が来るとなると…これはでかい。」
(決意を固めた松川は、すべての所持金をこの組み合わせに賭ける。)
シーン:オークスのテレビ観戦
(テレビ画面にレースの実況が映し出されている。松川は一点集中してテレビを見つめ、固唾をのんで見守っている。)
実況
「さあ最後の直線!逃げるクリロータリー、その外からマックスビューティーがやってきた!」
(松川の表情が引き締まり、緊張感が高まる。)
実況
「1着はマックスビューティー!そして2着にはクリロータリー!払戻金は枠連で890円です。」
(松川は歓喜の表情を浮かべ、馬券を強く握りしめる。)
松川
「…3,115万円!信じられない…パ・リーグのレギュラー選手なんて年俸2,000万も行かないのに!」
(彼の心には、これまで以上に高揚感と確信が広がっている。)
松川
「この感覚さえ信じていれば、まだまだ稼げるはずだ…!」
(彼は笑みを浮かべ、次のターゲットを見据えるように目を細める。)