行動しないとはじまらない
放課後 - 春日井東陵高校 校門前
(あおい、学校の門を出て歩きながら、模試の結果を思い出し、少しため息をつく。)
あおい
「東京大学…。誰もが憧れる最高の学府…でもなぁ…」
(東京へ行ったら、の言葉を続けようとするが、思わず言葉を飲み込んでしまう。)
(ふと、あの日の松川永史と桐山礼の勝負の場面を思い出す。最後に会ったのはあの日以来、心にぽっかりと空いたような寂しさを感じる。)
(帰り道、あおいが歩いていると、後輩の女の子たちが駆け寄ってくる。)
後輩A
「あ、あおい先輩!写真一緒に撮ってもらってもいいですか?」
後輩B
「可愛くて勉強もすごいあおい先輩に、私たちみんな憧れてるんです!」
(あおいは少し照れつつも、後輩たちのリクエストに応じ、笑顔で写真を撮る。)
あおい
「うん、私でよければいつでも一緒に撮るよ。」
(後輩たちがうれしそうに写真を確認している姿を見て、あおいは少し勇気づけられる。)
あおい
(心の声)「そうだ、行動しないと何も始まらない…」
(あおいはスマートフォンを取り出し、LINEを開き、松川永史にメッセージを打ち込む。)
あおい
「会いたいです。マンションに行ってもいいですか?」
(送信ボタンを押す前に一瞬だけ迷うが、意を決して指を滑らせ、メッセージを送信する。)
(少し鼓動が速くなるのを感じながら、画面を見つめるあおい。)
(夕暮れの道を歩くあおいの姿。心に少しの不安と期待を抱えながら、メッセージの返信を待っている。)