2025年 3月10日
シーン:2025年3月10日 春日井東陵高校 職員室
(12時の東京大学合格発表を控え、職員室にはえもいわれぬ緊張感が漂う。あおいの担任教師がパソコンの前に座り、他の教師たちもその背後から画面を覗き込んでいる。)
教師A
「まさか、ウチから東大を受験するような生徒が出てくるとはなあ……。」
教師B
「まったくだ。ああ…なんだか自分が受験生だったときより緊張してきた。」
(時計が正午を告げる音が鳴り響く。)
担任
(深呼吸してからキーボードを叩く)
「さあ、アクセス……え?繋がらない。アクセス集中してるみたいですね。」
校長
(そわそわしながら担任の肩越しに覗き込む)
「どうなってるんだ?早く結果を見せてくれよ。」
担任
「ちょっと待ってください。もう一回試します……あ、繋がった!」
(職員室がさらに緊張に包まれる。)
担任
「ええっと文科一類の……番号、番号……A11644、A11644……。あ、あった!あります!合格です!」
教師たち
「うおおおおお!」
(歓声が沸き起こり、拍手やガッツポーズをする教師たち)
教師A
「すごい、すごいな!あの東大文一に現役合格だぞ!」
教師B
「しかし、この春日井東陵高校から…。いや、ほんと信じられん。」
教師C
(涙ぐみながら)
「よかった……本当によかった……。」
(職員室に感動が広がる中、不意に電話の音が鳴り響く。)
教師D
(受話器を取る)
「はい、春日井東陵高校です。……ええ、少々お待ちください。」
(校長に向かって)
「校長、サタデー毎朝編集部からです。東大合格者が出たって情報があるけど間違いないかって。」
校長
(苦笑しながら受話器を受け取る)
「もうかけてくるのか。恐ろしい早さだな。」
(受話器を持って話し始める)
「はい、代わりました、私が校長です。ええ、文科一類に1名、間違いありません、現役です。」
(声を弾ませながら)
「いやいやいや、どうもどうも、わっははは!はい、失礼します。」
(校長が受話器を置き、満面の笑みで教師たちに向き直る。)
校長
「これで春日井東陵高校も全国に名が知れ渡るな!」
(職員室に再び歓声が広がり、拍手が巻き起こる。)
シーン終了